コンタクトレンズ、インプラント、出産費用、歯科矯正は医療費控除の対象?

指にのるコンタクトレンズ 医療費控除
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治療目的の医療費は、医療費控除の対象です。

しかし、治療を目的としない医療費の中にも、医療費控除の対象となるケースがあります。

例えば視力矯正を目的とするレーシックやオルソケラトロジーは医療費控除の対象です。
眼鏡やコンタクトレンズの使用から開放されるというメリットもあり、一石二鳥です。

ところが、視力矯正を目的とする眼鏡やコンタクトレンズは、ある一定の条件下でないと医療費控除の対象ではありません。

コンタクトレンズは医療費控除の対象?

コンタクトレンズは、医療費控除の対象となる場合もあります。

医療費控除の対象とならないコンタクトレンズ

医療費控除の対象とならないコンタクトレンズは次のようなものです。

  • 視力矯正用コンタクトレンズ(近視、遠視、乱視等)
  • 美容コンタクトレンズ(カラコン)

いわゆる普通のコンタクトレンズです。

コンタクトレンズ検査料は?

コンタクトレンズを作るときは、眼科の検査を受ける必要があるため、別途検査料がかかります。

眼科医の行うコンタクトレンズ検査料(視力検査など)は健康保険が使えますが、検査料は医療費控除の対象外です。

レーシック、オルソケラトロジーは医療費控除の対象

しかし、レーシック(自由診療)やオルソケラトロジー(自由診療)もコンタクトレンズと同じ視力矯正なのですが、なぜか医療費控除の対象です。

不思議なものです。
政治的な何かがあるのでしょうか。
レーシックやオルソケラトロジーは相場で何十万とするからでしょうか。

オルソケラトロジー
オルソケラトロジーとは、近視や乱視などの視力矯正をする夜専用コンタクトレンズです。寝ている間に角膜のカーブを変形させ、昼間はコンタクトレンズや眼鏡なく過ごすことができます。

医療費控除の対象となるコンタクトレンズ

普通のコンタクトレンズでも、コンタクトレンズを使う目的が治療の一環であるならば、医療費控除の対象です。

例えば次のような病気で、一定以上の視力の低下に対する視力矯正です。

  • 弱視
  • 斜視
  • 白内障
  • 角膜炎
  • 緑内障

 

また、幼児の未発達視力を向上させるために、医師の指示で使用する眼鏡などは、医療費控除の対象です。

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インプラントは医療費控除の対象?

インプラントは医療費控除の対象です。

歯が抜けてしまった場合、一般的には3つの選択肢があります。

  1. 部分入れ歯
  2. ブリッジ
  3. インプラント

 

部分入れ歯とブリッジは健康保険が使えますが、インプラントは材料費、歯科医師の技術料等が高額であるため、いまだに健康保険が使えず自由診療です。

インプラントは自由診療ですので、インプラントをする歯科によって値段が異なります。

インプラントの相場は1本30万円~50万円で、医療費控除の対象です。
(治療を目的とするインプラントのみが医療費控除の対象となり、美容目的のインプラントは医療費控除の対象ではありません)

 

インプラントをしなくても、部分入れ歯やブリッジでも抜けた歯の代用は効くため、インプラントはぜいたくな歯と考えられているのでしょう。

しかし、金歯、セラミックは医療費控除の対象です。
このあたりの線引きがよくわかりません。

歯科矯正は医療費控除の対象?

歯科矯正は、医療費控除の対象となる場合もあります。

歯科矯正を行う目的によって、医療費控除の対象・対象外が決まります。

医療費控除の対象となる歯科矯正

医療費控除の対象となる歯科矯正は、発育段階にある子供の歯科矯正です。

ただし、子供の歯科矯正のすべてが医療費控除の対象になるわけではなく、発育段階にある子供の成長等を阻害しないようにするための歯科矯正、噛み合わせの歯列矯正などが医療費控除の対象です。

医療費控除の対象とならない歯科矯正

医療費控除の対象とならない歯科矯正は、美容のための歯科矯正です。

一般的に容姿を美化するための美容歯科矯正は、医療費控除の対象とはなりません。

したがって、ホワイトニングも医療費控除対象外です。

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出産費用は医療費控除の対象?

一般的な出産費用は医療費控除の対象です。

ただし、出産育児一時金を受け取った場合は、出産育児一時金分は出産費用から差し引かなくてはなりません。

医療費控除の出産費用の範囲
=出産費用 - 出産育児一時金

妊婦検診

出産までに行われる約14回妊婦検診も医療費控除の対象です。

妊婦検診は健康保険の対象ではありません。
結構な費用がかかりますが、たいていの市町村では妊婦検診の助成制度(補助券)があります。

大阪市の場合では、約10万円分の補助券が発行されています。

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入院費用

たいていの病院では、入院費用は出産費用に含まれているため、入院費用も医療費控除の対象です。

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その他の医療費控除の対象

入院費

  • 通常のベッド代
  • 病院都合、病状が理由による差額ベッド代
  • 通常の食事代
  • 専門職(付添人など)に支払う世話代

薬局、ドラッグストア

  • 処方箋の薬代
  • 治療に必要な医薬品(風邪薬、花粉症薬など)
  • 大人のおむつ代
    (医師のおむつ使用証明書、6カ月以上の寝たきりなど一定の条件が必要)
  • 松葉杖、(義手、義足)の購入代
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人間ドック(定期健診)

人間ドック(定期健診)そのものは、医療費控除の対象ではありませんが、
人間ドック(定期健診)がきっかけで病気が見つかり、治療に入った場合の人間ドック代(定期健診代)は医療費控除の対象です。

その他の医療費控除の対象とならないもの

入院費

  • 自己都合による差額ベッド代
  • 特別食(医師の指示のよるものは除く)
  • 外食や付添人の食事代
  • テレビ代
  • 親族に支払う世話代(付添代)
  • 医師等に対するお礼代

薬局、ドラッグストア

  • 滋養強壮のためのビタミン剤、ドリンク剤
  • 妊娠検査薬
  • ドライアイ、疲れ目の目薬
  • マスク

予防接種代

インフルエンザ、肺炎球菌などの予防接種代は医療費控除の対象ではありません。

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まとめ

  1. 原則、治療を目的とする医療費が医療費控除の対象ではあるが、治療を目的としない医療費の中にも、医療費控除の対象となるケースがある
  2. 美容関係の医療費は、医療費控除の対象にならない
  3. 健康保険の使えない自由診療でも、医療費控除の対象になる場合は意外と多い
  4. その例は、インプラント、金歯、セラミック、レーシック、出産費用、妊婦検診、人間ドック(一定条件あり)

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