ファロムはニキビ抗生物質飲み薬!下痢の副作用に注意

推奨度Bファロム

ニキビで使う、主な抗生物質の飲み薬は次の3種類でした。

皮膚科学会
推奨度
抗生物質名 有効成分名
A ビブラマイシン ドキシサイクリン
A ミノマイシン ミノサイクリン
B ルリッド ロキシスロマイシン

日本皮膚科学会のニキビのガイドラインが2016年4月に更新され、「ファロム」という抗生物質の飲み薬がBランクの推奨を受けました。

今回解説するファロムは、ニキビ抗生物質の新薬ではありません。
皮膚科を中心に、ニキビに効果があることは知られていた抗生物質の飲み薬です。

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ニキビになぜ抗生物質の飲み薬を使うのか

ニキビは、白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビの順に悪化していきます。

ニキビは白黒赤黄の4種類 ニキビ跡を残さないで治す薬のハウツー
すべてのニキビが赤いわけではなく、目にみえないニキビや、白色や黒色のニキビだってあります。ニキビの進行具合によって治療法も異なります。各ステージの薬を使った治し方を解説します。

白ニキビと黒ニキビは、炎症や化膿を伴わない「面皰(めんぽう)」と呼ばれ、皮脂が詰まっている状態です。

赤ニキビ、黄ニキビは、炎症や化膿を伴い「炎症性皮疹(えんしょうせいひしん)」と呼ばれています。

赤ニキビ、黄ニキビには、ニキビの塗り薬である、ディフェリン、ベピオ、デュアック、ダラシン、アクアチム、ゼビアックスなどが有効ですが、
赤ニキビ、黄ニキビ治療が遅れると、ニキビ跡が残ることがあるため、素早く炎症が化膿を取り除く必要があります。

抗生物質は、炎症を抑えたり、化膿を取ったりする効果が高いため使用するのです。

ファロムは知名度が低い抗生物質の飲み薬?

左:ファロム150mg、右:ファロム200mg

左:ファロム150mg
右:ファロム200mg

ファロムは、日本において開発された、世界初のペネム系抗生物質の飲み薬で、有効成分はファロペネムです。

クラビットやフロモックスのように、あまり聞いたことがないかもしれませんが、ファロムは1997年に発売されていますので、歴史のある抗生物質です。

ファロムは使用例が少ないせいか、耐性菌の問題も今のところ聞いたことがありません。

ファロムのニキビへの効果

ニキビの色素沈着や跡が残らないように、ビタミン剤が処方されることもあります。

トランサミン(トラネキサム酸)とシナール(ビタミンC)の美白効果(シミ、肝斑)
加齢とともに気になるシミ。肝斑薬トランサミンや美白ビタミンのシナールなどの飲み薬や塗り薬を使って、ある程度のシミは消すことができると言われています。

ファロムの赤ニキビ以上のニキビへの効果は、95.5%です。

ミノマイシン、ビブラマイシンにはニキビの保険適応がありませんが、ファロムはルリッドと同様にニキビの保険適応があります。
ファロムは、皮膚科ではニキビでの使用が多いです。

ファロムは殺菌的作用も持つ抗生物質で、静菌的作用しか持たないビブラマイシン、ミノマイシン、ルリッドより比較的短期間でニキビの原因菌であるアクネ菌や黄色ブドウ球菌等に効果が期待できます。

ただ、ファロム、ミノマイシン、ルリッドを4週間服用した後の、赤ニキビ、黄ニキビの数への効果の差はなかったという報告があります。

ファロムは重症のニキビにも効果がありますが、2週間以内の服用が原則とされています。

ファロムは殺菌的作用を持つ抗生物質の飲み薬

抗生物質には、殺菌的作用を持つ抗生物質と、静菌的作用を持つ抗生物質があります。

文字のイメージ的に、殺菌型作用を持つ抗生物質の方が、強そうに見えますが、一概にそうとは言えません。

それぞれの抗生物質をイメージすると、次のような感じです。

  • ファロムなどの殺菌的作用を持つ抗生物質には、直接細菌を殺菌する作用があり、オフェンス型の抗生物質
  • ミノマイシンなどの静菌的作用を持つ抗生物質は、細菌の増殖を抑える作用しかありませんので、菌が死滅するのを待つディフェンス型の抗生物質

殺菌的抗生物質(抗菌薬)
ペニシリン系 セフェム系 ペネム系 ニューキノロン系
ワイドシリン フロモックス ファロム クラビット
サワシリン メイアクト オゼックス

静菌的抗生物質(抗菌薬)
テトラサイクリン系 マクロライド系
ミノマイシン ルリッド
ビブラマイシン クラリス

ファロムの飲み方(用法用量)

赤ニキビ、黄ニキビになってしまった場合、ファロムを1回150㎎~200㎎を1日3回(たいてい毎食後)飲みます。

ビブラマイシン、ミノマイシン、ルリッドと違い、ファロムは2.3カ月服用することはほとんどなく、1回の処方の服用期間の多くは1週間以内です。

皮膚科推奨ニキビ飲み薬 抗生物質ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッドの効果と副作用
皮膚科でよく使われるニキビの抗生物質の飲み薬は、ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッドです。学会の推奨度もBランク以上で、効果もお墨付きです。

ファロムの食後服用は、空腹時の服用と比べると、少し最高血中濃度が遅れることがありますが、ニキビ治療には影響を与えません。

食後と食事なしで比べるファロムのニキビ治療効果

出典:ファロムのインタビューフォーム

ファロムの副作用は下痢

エピデュオゲルはディフェリンゲルとベピオゲルの配合剤【ニキビ新薬発売日決定】
ディフェリンとベピオの配合剤エピデュオゲルは、すでに世界60カ国で発売されています。日本でも2016年11月4日に発売されます。効果、副作用等を比較します。

ファロムは、ルリッドのように注意なければならない禁忌薬はありません。
さらに、ミノマイシン、ビブラマイシンのように、色素沈着などの重大な副作用もありません。

主な副作用は、下痢や軟便という消化器系の副作用です。

ファロムで下痢や軟便の副作用が出る場合は、ビオフェルミンR、ラックビーR等の整腸剤を併用することで、下痢・軟便の副作用の発現率を下げることができます。

ファロムの市販後の使用成績調査、副作用の結果は次の通りです。

副作用 頻度
下痢、軟便 2.1%
腹痛 0.2%
発疹 0.1%
合計 3%

まとめ

  1. ファロム、ミノマイシン、ルリッドの赤ニキビ、黄ニキビへの効果に差はないが
  2. ミノマイシン、ルリッドで、いまいち効果を得られないようであれば、ファロムは試す価値はある
  3. ファロムは殺菌的作用を持つ抗生物質の飲み薬
  4. ファロムは耐性菌問題もなく、比較的使用しやすい
  5. ファロムの副作用では、下痢の副作用が多い