2015年火災保険の保険料値上げ決定!保険金で新家は買える?

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住宅ローンを組むときに、火災保険に入ります。

保険料は何十万もするものですが、住宅と比べて小額のため、おざなりになりがちです。

  • 不動産会社・銀行・保険会社の言うがままに入ってませんか?
  • 保険金で新しい家が買えるなんて思っていませんか?
  • 火災保険がすべての火事に万能と思っていませんか?

困ったときに困らないように、契約内容を確認してから入りましょう。

※火災保険の対象物は「建物」と「家財」があります。この記事は「建物」を対象にした記事です。

出火の責任はだれが取る?

火災(もらい火等)の被害にあった場合
「火災を発生させた人に、責任取ってもらうから、火災保険は必要ないんじゃない?」と思っている方もいると思います。

住宅購入時に火災保険を少し勉強すれば気付くことなのですが、出火の責任を問えない(重過失の場合は除く)ため、火災を発生させた責任は取ってくれません。

民法第709条は

他人に金銭的・心理的な迷惑をかけた場合、相手に損害を賠償しなくてはならない

と要約できます

しかし、出火責任法では

失火者に重大な過失がある場合以外は、失火者に民法第709条を適用できない

と解釈できます

つまり、隣で発生した火事の責任は、法律上問えないのです。

自分の不動産を守ることができるのは、自分の火災保険だけです。

火災保険の保険金のみで、新家を取得?

全損しても、火災保険の保険金だけでは新家を取得することはできません。(理由は後述の【保険金額】の項目)

火災保険での保険金の支払いは「実損払方式」が採用されています。

実損払方式とは、保険金額を限度に、実際に被害があった額を全額支払うという方式です。

利用例
保険金額700万円、免責金額なし、水災・水漏れ特約有

1、全焼の場合
 →火災保険から保険金700万円支払い

2、自室の水道管が破損※し、床が水浸しになり腐食する。床の貼り替え代に30万円の費用
 →火災保険から保険金30万円支払い

※経年劣化による破損は除く

保険金額とは、担保される対象物の最高限度額のこと。保険金の最高支払い額のこと

火災保険概要

火災保険という保険名がよくないのですが、火災以外にも「落雷」や「爆発」の補償も受けることができます。火災・落雷は日常起こりえますが、爆発はガス爆発くらいでしょうか。

さらに水災(水害)・水漏れ・盗難・ひょう災・風災・事故盗難等も特約で付けることも可能です。

火災保険は火災に万能ではない

火災保険では、通常の火災や水災(特約有の場合)には対応できますが、地震が原因で発生した火災や、地震が原因による水災(おもに津波)は、対象外です。

地震が原因で起こった事故の補償は、火災保険ではなく地震保険です。

【地震保険加入率】地震保険料は都道府県別で違う(マンション、戸建て)
地震や津波に危機感を持つ方は増えつつありますが、まだまだ地震保険加入率は低いです。都道府県別でも温度差があります。

また、家財にも保険(家財保険)をかけておかなければ、燃えてもだれも補償してくれません。ローンを組む時に入る保険は、火災保険(建物)です。

家財保険の「事故・盗難特約」は使える!火災保険、地震保険と同時に入ろう
家財保険の「偶発的な事故・盗難等の特約」は、日常で起こりうる事故・盗難に対応しています。保険料も割安で加入できるため、お得です。例えば、自宅敷地内の自転車の盗難。家財の落下による破損。

火災保険の加入の仕組み

火災保険の基本補償は、火災・落雷・破裂・爆発の災害です。

基本補償に

  • 災害
    風災・ひょう災・水災・雪災
  • 水漏れ
    給排水設備の事故などの漏水
  • 事故盗難
    建物外部から、物体が落下・飛来・衝突
    偶然的な事故(予測できない出来事)
    空き巣被害等

を特約としてプラスしていくのが一般的です。

他にも

  • 個人賠償責任特約
  • 類焼損害特約
  • 携行品損害特約

等があります。

水災(水害)の例

  • 集中豪雨で自宅が床上浸水した(床下浸水の場合は地盤から45cmを超えるとき)
  • 豪雨等が発生して山が土砂崩れを起こし、家が全壊・半壊

水漏れの例

  • 自室の水道管が破損し、床が浸食
  • 給水管が破裂し、室内が被害を受けた

偶発的な事故によるものが対象で、経年劣化(老朽化・必然的)による事故は対象になりません

風災の例

  • 強風・台風で物が飛来し、ガラスが割れた
  • 割れたところからの雨の侵入が原因で、床が浸食
個人賠償責任保険は園児総合保険よりおすすめ!子供の自転車事故も対応
個人賠償責任保険は保険料が安い割に、大きな補償を受けら加入をおすすめします。世帯主が加入したら、同居の家族も対象です。子供が何かしてしまった時も、親の責任を果たせます。

特約:火災保険の保険範囲の設定

一般的な保険の考え方になりますが、

低確立でも事故発生の被害(支払い)が大きいところから優先的にかける。事故が起こる確率が高いが、被害が小さいことは手持ち資金で補う。

ローン残債が多い・家が全焼時、住み替える家がない場合などは、火災保険の基本補償は必須です

漏水による被害は何十万です。漏水規模が大きければ何百万するときもあります。漏水が発生すると上下階で相当もめます。よって水漏れ特約を優先します(できれば、個人賠償責任保険も)。

その他の特約は、地域によって事情が異なりますので、必要があれば入れば十分です。

  • 水災
    川の近く等(ハザードマップ要確認)の戸建て
  • 風災
    台風がよく通る地域(沖縄・九州・和歌山等)
  • 雪災
    豪雪地域

シンプルかつ有効な生命保険の新提案

収入保障保険で生命保険の無駄を見直し!必要額を年金と住宅ローンの有無で比較
従来の生命保険の保険金は過剰に高いため、保険料が無駄になっているケースがあります。今回提案する収入保障保険は、従来の生命保険の無駄な保険部分を見直した理想的な生命保険です。

2015年 保険料は実質上の値上げ  

建物の構造(木造・鉄筋コンリート等)・物件のある場所(都道府県)によって異なります。

2015年の9月までは、住宅ローンと同じ年数(35年など)を契約して一括払いすることができました。

しかし、2015年の10月から、最長で10年までしか契約することできなくなりました。10年後も、同保険に再加入できますが、保険料がかわっている場合があります。

保険は長期一括で支払えば割引を受けることができます。契約期間の短縮は、実質上の値上げです。

長期係数を使った値上げ率の計算

保険では、長期係数というものを使用します。

長期係数とは、保険料一括払いに対する割引係数のこと(2年以上の契約に適応)

1年で保険料が1万円の保険を30年契約する場合

毎年更新では

1万円 × 30年(30回)= 30万円

となりますが

30年分、一括支払にすると

1万円 × 21.45 = 21.45万円

となり、8.55万円お得になります。

契約期間(一括払い)と長期係数の例
契約期間 3年 5年 10年 20年 30年
長期係数 2.7 4.3 8.2 15.25 21.45

【30年分の保険料=10年一括払×3回】の保険料になりますので、

30年一括払いと、10年一括払いを3回契約する場合の値上げ率は

8.2×3回 / 21.45 ≒ 115%

30年で15%の値上げです。

保険料は、値下げより値上げの方が多いようです(特に地震保険)。10年後の再契約時は、値上げが行われている可能性が高いです。

値上げスパイラルですね。

地震保険も値上げですよ。たいへんだ~

【地震保険加入率】地震保険料は都道府県別で違う(マンション、戸建て)
地震や津波に危機感を持つ方は増えつつありますが、まだまだ地震保険加入率は低いです。都道府県別でも温度差があります。

火災保険の保険金額の設定

保険金額とは、保険の対象に対して設定する契約金額のことで、支払われる保険金の限度額(上限額)のことでしたね。

【保険金のみで新家の取得は不可】の項目では、

「保険金額700万円だから、新しい家が買えないのだよ」と思われたかもしれません。

しかし、火災保険では、同規模の家を再取得できる程度の保険金額を設定しても、超過分は無駄になるだけです。

火災保険の保険金額の上限=購入価格ではない

「3,000万円で買ったのだから、3,000万円まで保険金額を設定可能」と考えがちですが、
それは間違いです。

3,000万円で購入した、70㎡の鉄筋コンクリート新築マンションの評価額は、700万円~800万円程です。

保険金額は新価で評価を行い、その評価額で設定します。それ以上の金額を設定しても、超過保険となり、超過分は支払われません。

何本も保険を契約して、3,000万(購入価格)としてはどうでしょうか?

この場合も、超過分は支払われません。

新価とは
再調達価額とも言われ、同等の建物を新たに建築するために必要な金額のこと。新価は、構造と建物の所在地(都道府県)によって概ね決まっている

新価と購入価格のギャップ

なぜ、3,000万円のマンションの新価(評価額)がこんなに低いのでしょうか?

新築マンション価格には、建築費用以外にも、土地・人件費・不動産会社の利益等が乗っています。保険金額に使う新価は、同等建物を新たに建築するために必要な金額以外は、評価されません。

つまり、こういうことなのです。

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新築分譲マンションの分譲価格(売り出し価格)の決まり方と、マンションの原価について考えてみたいと思います。

廊下・エレベータ等の火災保険

私たちが入る火災保険は、自室(専有部分)のみを対象としています。その外の共用部分の保険はどうなっているのでしょうか?

共用部分の火災保険については、管理規約の定めによります。たいていの場合は、管理組合が火災保険の契約し、保険料は、管理費等から支払われています。

まとめ

  1. もらい火の賠償責任は、ほぼ問えない(出火責任法)
  2. 火災保険に特約を付ければ、偶発的な事故や空き巣被害もカバーできる
  3. 地震による被害は、火災保険ではカバーできない
  4. 火災保険は建物のみを対象にした保険(家財の補償には「家財保険」が必要)
  5. 火災保険・地震保険は、実質上の値上げがあった
  6. 不動産購入価格 = 保険金額 ではない