新薬ゼビアックスローションはニキビに1日1回でOK!効果と副作用

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2015年に発売されたベピオとデュアックは、過酸化ベンゾイルを有効成分とするニキビ塗り薬です。

2016年1月発売されたゼビアックスローションは、アクアチムやダラシンTと同じ、抗菌薬・抗生物質というグループに属するニキビ塗り薬です。

ゼビアックスローションは、赤く炎症を起こし腫れあがった赤ニキビ薬として期待されています。

また、ニキビ塗り薬は顔に限定されることが多いですが、ゼビアックスローションは顔以外の背中ニキビにも使用できます。

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ゼビアックスローションと赤ニキビ

ゼビアックスとヒルドイド

ゼビアックスローションは、ヒルドイドローションを発売しているマルホ社から発売されています。容器がキャップの色が違いますが、よく似ています。

実際のゼビアックスローションの容器は10gですので、ヒルドイドローション(写真は25g容器)より、ふたまわりくらい小さくした大きさです。

ゼビアックスローションの有効成分は、オゼノキサシン(抗菌薬)です。

ゼビアックスローションは、赤く炎症を起こしてしまった赤ニキビ(紅色丘疹)や、赤ニキビに黄色ブドウ球菌などが繁殖して化膿してしまった黄ニキビ(膿疱)に使用します。

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ゼビアックスローションの塗り方

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ゼビアックスはニキビに1日1回でOK

1日1回洗顔後、ニキビにゼビアックスローションを塗ります

ゼビアックスローションは、ディフェリン、ベピオ、デュアックのように広範囲に塗るのではなく、赤みや腫れ等の症状が出ている赤ニキビにピンポイントに塗ります。

赤ニキビの化膿・炎症が消えたとき、4週間塗ってみて効果がないときは、耐性菌を出現させないため、その時点でゼビアックスローションは中止します。

ローションは垂れと臭いが心配

ゼビアックスローションを指に取る

出典:マルホ社HP

ゼビアックスローションは、その名の通りローション製剤ですので垂れが心配です。

でも大丈夫です。

ゼビアックスローションは、塗った後に垂れにくい粘性のある、ほぼ無色のローション製剤です。気になる臭いもありません。

ゼビアックスローションは背中ニキビにも効果あり

ゼビアックスローションは、顔ニキビだけではなくアクネ菌黄色ブドウ球菌などの感染でおこる背中ニキビにも有効です。
(ゼビアックスローションは背中ニキビ以外にも有効)

なぜならば、ゼビアックスローションはニキビだけではなく、毛包炎(黄色ブドウ球菌の感染が多い)などにも効果があることが臨床試験で確認されているからです。

7日間塗布した時の、有効性及び安全性を検討することを目的として実施した非盲検非対照試験における有効率は70.0%(28/40例)であった。

ゼビアックスローションインタビューフォームより

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ゼビアックスローションとアクアチムの効果比較

  1. ゼビアックスローション:1日1回
  2. アクアチム:1日2回朝夜
  3. プラセボ:1日2回朝夜

3つのグループにわけ、顔にそれぞれのニキビ薬を12週間塗布した後の赤ニキビの減少数を比較した臨床試験があります。

ゼビアックスローションとアクアチムクリームの効果を比較した棒グラフ

ゼビアックスローションの赤ニキビへの効果は、プラセボを上回りますが、
承認前のデータでは、アクアチムの赤ニキビへの効果とほとんど変わりません。

ゼビアックスローションは1日1回で、アクアチムを1日2回塗布したときと同等の効果が得られます。

ゼビアックスローションが1日1回でいい理由

アクアチムやダラシンTは、1日2回が標準ですので、ゼビアックスローションも1日2回塗布すれば、さらにニキビに効果が期待できるのではないか?

1度は考えると思います。

しかし、ゼビアックスローションの場合は、ニキビの効果は同じです。

ゼビアックスローションの1日1回と1日2回塗布の効果比較

発売前に、1日1回と1日2回、ゼビアックスローションを塗った時の効果の比較がされています。

ゼビアックスローションを1日1回、1日2回塗布したときの効果の比較

出典:ゼビアックスローションインタビューフォーム(一部改変)

ゼビアックスローションを塗り始めてから12週間までは、1日1回と1日2回の効果は同等です。

ゼビアックスローションの殺菌的抗菌力(MIC)

MIC90(μg/ml)

アクネ菌 黄色ブドウ球菌
ゼビアックス 0.06以下 0.06以下
アクアチム 0.5 0.06以下
ダラシンT 8 128超

MICとは
最小発育阻止濃度と呼ばれ、MICが低いほど、薄い濃度でも抗菌作用が強い。
MIC90=0.5μg/ml
0.5μg/mlの濃度では、90%の細菌の発育が抑制される

ゼビアックスローションは、アクアチム、ダラシンTよりはるかに強い抗菌力を持ち、殺菌的作用があります。

ゼビアックスローションの副作用

国内臨床試験において、ゼビアックスローションをニキビに使用した717人に対して32人(4.5%)に副作用が認められました。

ゼビアックスローションの主な副作用は、塗布部のかゆみ、乾燥感、刺激感です。
アクアチムやダラシンTと比べても、副作用率は高くありません。

ゼビアックスローションとディフェリン、ベピオとの使い分け(併用)

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同時に塗る?朝、夕分けて塗る?

ゼビアックスローションは、ディフェリンやベピオとの併用で、ニキビへの相乗効果が得られるはずです。
(ゼビアックスローションは、同じ抗菌薬であるアクアチムやダラシンTと併用はありません)

ディフェリンやベピオの塗布回数は1日1回です。

ゼビアックスローションも1日1回で済むため、ディフェリンやベピオとの使い勝手は良好です。
(ベピオはベピオ自体に殺菌作用があるため、単独使用が比較的多いです)

  1. 洗顔後に、ゼビアックスローションとディフェリン、ベピオを同時に塗る
  2. ゼビアックスローションを、ディフェリン、ベピオを分けて塗る

臨床試験では、ディフェリン、ベピオと、ゼビアックスローションを併用したデータないため、どちらが効果が高いかは不明です。

ゼビアックスローションとベピオの同時使用

ベピオを塗った後に、ゼビアックスローションを重ねて塗ると、黄色くなることがあるという情報を得ました。

ベピオ:夜
ゼビアックスローション:朝

ベピオとゼビアックスローションの同時使用はおすすめできません。

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(耐性菌対策)

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抗菌剤は耐性菌が問題

ゼビアックスローションは、今のところ耐性菌の報告はありません。

しかし、アクアチムやダラシンTのように使用頻度が増えてくると、ゼビアックスローションも、いずれ耐性菌が問題となってきます。

赤ニキビの治療は、ゼビアックスローション、アクアチム、ダラシンTなどの抗菌薬単体の使用から、ディフェリンやベピオを中心として、必要時にゼビアックスローション、アクアチム、ダラシンTをプラスする使用法に代わってきています。

耐性菌を増やさないゼビアックスローションの使い方

赤ニキビ治療におけるゼビアックスローションの使い方

ゼビアックスローションの耐性菌を増やさないために、ゼビアックスローションの連続塗布は最長3カ月(12週間)とします。

3カ月以内に赤ニキビがなくなれば、そこでゼビアックスローションは一旦終了します。

そのまま赤ニキビが消えていけばいいのですが、なかなかそうはいきません。

再度、赤ニキビが出現したときのみゼビアックスローションを塗ります。

ニキビがなくなるまで、ディフェリンもしくはベピオは継続して使い、赤ニキビが出た時のみゼビアックスローションを足して塗る。

これをニキビがなくなるまで続けます。

ゼビアックスローションの薬価

薬価 1本価格 3割負担
ゼビアックスローション 80.5 ¥805 ¥240
アクアチムクリーム 37.7 ¥377 ¥110
ダラシンTゲル 38.9 ¥389 ¥120

ゼビアックスローションは少し高くなりますが、回数が1日1回のため、使用量に対する薬価は、アクアチム、ダラシンTより少し高い程度です。

ゼビアックスローションとダラシンTゲル、アクアチムクリーム(抗菌剤比較)

  ゼビアックスローション ダラシンTゲル アクアチムクリーム
商品写真 ゼビアックスローション ダラシンTゲル アクアチムクリーム
有効成分 オゼノキサシン2% クリンダマイシン1% ナジフロキサシン1%
剤形(発売年) ローション(2016年) ゲル(2002年)
ローション(2010年)
クリーム(1993年)
ローション(1999年)
抗菌効果 ブドウ球菌属、アクネ菌
抗菌作用 殺菌的作用 静菌的作用 殺菌的作用
背中ニキビ
(顔以外ニキビ)
○(クリーム)
△(ロ―ション)
使用方法 洗顔後、1日1回塗布 洗顔後、1日2回塗布
中止のめやす 塗布開始4週間後、効果がないとき
主な副作用 かゆみ
1.1%
かゆみ
5.84%
かゆみ、刺激感
1%未満
乾燥1.1% 赤み1.62% 赤み1%未満
保存 1℃~25℃
妊婦 不明
授乳 不明

アクアチムには軟膏製剤もありますが、ニキビには使用できません

静菌的作用:細菌の増殖を抑制する
殺菌的作用:細菌を殺す

ゼビアックスローションは、アクアチム、ダラシンTと塗布回数以外あまり変わりありません。

まとめ

  1. ゼビアックスローションは、赤ニキビや黄ニキビの薬として期待
  2. ゼビアックスローションは、1日1回でOK。ディフェリンやベピオとの使い勝手が良好
  3. ゼビアックスローション1日1回の効果は、アクアチムの1日2回と同等
  4. ゼビアックスローションは、1日2回でも、1日1回塗布と同等の効果
  5. ゼビアックスローションは背中ニキビなどにも有効
  6. ゼビアックスローションの耐性菌の報告はないが、使用頻度が増えると、耐性菌が問題になる
  7. 耐性菌を発生させないためには、赤ニキビが発生しているときのみ、ゼビアックスローションを使う
  8. ゼビアックスローションの薬価は、80.5円/g(2016年薬価)

本記事はマルホ社の臨床試験データやウェブページの画像を引用しています