【マンション経営の必要経費】不動産所得の経費で落とせるもの12種

手のひらに乗せた小銭

投資用マンション購入後は、不動産所得が発生します。

不動産所得を得られるようになると、確定申告をすることで、給与所得との損益通算ができるようになります。

損益通算:赤字を黒字と相殺すること

サラリーマンでも、不動産投資(マンション経営)を始めると、今まで経費で落とせなかった支出が経費で落とせるようになります。

不動産所得=収入-経費ですので、経費を多く積み上げることができれば、不動産所得は圧縮できます。

不動産投資家(マンション経営者)なら知っておきたい12種類の経費について説明します。

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不動産所得で落とせる経費1.2.3
マンションの管理費、修繕積立金、町会費

ひとつでもマンションを購入すると、マンション経営者かつ管理組合員です。
立派なマンション経営者かつ管理組合員は、管理組合が決めたルールを守らなくてはなりません。

管理組合は、毎月徴収する管理費修繕積立金を決定します。

その管理費と修繕積立金、さらに町会費も、不動産所得の全額経費として落とせます。

ワンルームマンションであれば、管理費と修繕積立金の合計は毎月1万円程度です。
(地域、部屋の大きさ、マンションのグレードにもよる)

不動産所得で落とせる経費4
管理委託料

管理委託料とは、マンションの管理費とは別にかかる、管理会社へ支払う管理料のことです。管理委託料も不動産所得の全額経費で落とせます。

不動産を購入後、自分でマンション経営のすべての業務を行うとかなり骨が折れます。

  • 家賃の集金
  • クレーム(トラブル)処理
  • 修繕計画作成、修繕の手配
  • 入居者の募集など

これらのマンション経営業務を不動産オーナーの代わりに引き受けてくれるのが管理会社です。

管理会社の管理委託料の相場は、家賃の3%~7%です。

不動産所得で落とせる経費5
減価償却費

マンションやアパートなどの建物本体と設備は、年々自然劣化します。

その自然劣化した分(不動産価値の低下分)を、減価償却費として経費で落とせます。

減価償却費と不動産価値の減少

減価償却費についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

投資用中古マンションの建物・設備の耐用年数と減価償却費の計算
意外とかんたん。投資用マンションの建物・設備の耐用年数と減価償却費の計算。

不動産所得で落とせる経費6
借入金の利子

不動産投資は高額の投資です。
不動産購入資金の全部が現金というわけにもいきません。

たいていの場合、銀行から融資を受けてマンション経営を開始します。
最近では(2016年)不動産価格の全額の融資を受けて(フルローン)、マンション経営を始める方も多いと聞きます。

毎月銀行へ返済する金額は、利子と元金に分けられます。

不動産所得の経費で落とせない元金と落とせる利子

元金の返済は不動産所得の経費で落とせず、利子のみが経費で落とせるのがポイントです。

ローンはもろ刃の剣です。

オーバーローン、フルローン(頭金なし)のマンション購入は危険か?
頭金を入れる理由のひとつは、売却するときに住宅ローン残債が売却価格を上回るのを防ぐためです。しかし、頭金なしのフルローン、オーバーローンができるマンションもあります。

不動産所得で落とせる経費7.8
租税公課

マンション経営は税金との闘いです。

租税とは税金、公課とは公的な負担金をいいます。

明らかに税金であるのに租税公課に含まれないものもあります。
これらは不動産所得の経費で落とせません。

  • 法人税
  • 住民税
  • 所得税
  • 加算税
  • 延滞税
  • 過怠税

不動産取得税

不動産購入後、忘れたころ(約半年後)にやってくるのが不動産取得税です。

不動産取得税は、マンション経営を初めて一番最初に支払う最も高額な租税公課です。
不動産取得税は全額経費で落とせます。

不動産取得税の目安

  • ワンルームマンション:数万円~十万円
  • 一棟アパート:数十万円
  • 一棟マンション:数十万円~数百万円

固定資産税(都市計画税)

固定資産税は、マンション経営を始めると毎年かかる租税公課です。
固定資産税も不動産所得の全額経費で落とせます。

建物の固定資産税は、時間の経過とともに安くなっていきます。
土地の固定資産税は、時間の経過よりは景気に左右される傾向があります。

固定資産税の目安は、不動産取得税の30%~60%くらいです。

不動産所得で落とせる経費9.10
火災保険料、地震保険料

個人でも、地震保険料は、地震保険料控除で経費で落とせます。
(ただし地震保険料控除は上限あり)

マンション経営を始めると、火災保険料と地震保険料の全額が不動産所得の経費で落とせます。

ただし、長期契約(2年~10年)の火災保険、長期契約(2年~5年)の地震保険を組んだ場合、その年度に該当する保険料のみ経費にできます。

10年の長期契約、保険料5万円の火災保険に加入した場合

毎年経費で落とせる保険料
=5万円 / 10年
=5,000円

地震保険についての詳しい説明はこちらの記事です。

【地震保険の必要性】自宅が全壊、全損時の補償額がいくらか計算
地震保険に加入していたときと加入していなかったとき、地震で家が全損、全壊、全焼したときは、今後どのように生活が変わるのでしょうか?検証してみます。

不動産所得で落とせる経費11
修繕費

ワンルームマンションの場合は、マンション本体の修繕は修繕積立金で行えますが、一棟アパートや一棟マンションの場合は、自分で修繕計画を立てて定期的に修繕を行います。

ワンルームマンションの場合も、入居者が入れ替わるたびに原状回復という修繕を行います。

これらの修繕費全額が不動産所得の経費で落とせます。

部屋の主な修繕と修繕サイクルの目安

修繕内容 修繕サイクル(年)
フローリングワックス 入退去時毎回?
エアコン交換 6~10
給湯器交換 10~15
壁紙交換 6~10

修繕費の詳しい説明はこちらの記事です。

アパート退去費用(原状回復費用)でトラブル?東京ルールを見直そう
東京ルールは賃貸アパートの原状回復の考え方を示したルールです。このルールで、敷金の清算を行うのが一般化しつつあります。

不動産所得で落とせる経費12
広告料

広告料とは、入居者を決めてくれた仲介会社に支払う、入居あっせん手数料のことです。

仲介会社の仲介手数料は、
入居者+大家(マンション経営者)=1カ月分(税別)が上限ですが、
仲介手数料とは別に、広告料として大家が家賃の0.5カ月分~3カ月分くらいを負担するのが慣例になっています。

空室を放置するより、広告料を払って早く入居者を見つけることがマンション経営では重要なのです。

賃貸アパート・マンションのクリーニング代、鍵交換特約と原状回復費用
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マンション経営(不動産所得)の経費の計算

手軽にできると話題のワンルームマンション経営の年間不動産所得の経費を計算してみましょう。

今回取り扱うワンルームマンションの詳細

マンションの価格 1000万円
築年数 10年6カ月
家賃 年間72万円
管理費
修繕積立金
年間12万円
管理委託料 5%(税込)
減価償却資産(建物) 700万円
融資(金額) 900万円
融資(期間) 30年
融資(金利) 2.5%
固定資産税 年間5万円
火災保険料(10年) 1万円
地震保険料(5年) 1万円

マンションの管理費、修繕積立金の経費の計算

特に経費の計算は必要ありません。
年間12万円です。

管理委託料の経費の計算

管理委託料
=年間家賃×委託管理料率
=72万円×5%
36,000円

減価償却費の経費の計算

中古投資用マンション(建物)の耐用年数
=新築耐用年数-(経過年数×0.8
=47年-(11×0.8)
=38年

減価償却資産の償却率表より償却率=0.027

減価償却費
=減価償却資産×償却率
=700万円×0.027
189,000円

借入金の利子の経費の計算

私はみかローンを愛用しています。
いつもありがとうございます。

こちらのシミュレーションサイトで借入金の元金と利子を計算します。

  • 年間返済額=426,720円
  • 年間利子返済額=222,666円
  • 年間元金返済額=205,054円

固定資産税(都市計画税)の経費の計算

不動産取得税は1回きりの税金です。今回の毎年の経費の計算では考慮しません。

固定資産税は、特に計算することなく年間5万円です。

火災保険料と地震保険料の経費の計算

火災保険の本年度経費
=1万円 / 10年
1,000円

地震保険の本年度経費
=1万円 / 5年
2,000円

マンション経営の経費

管理費・修繕積立金=12万円
管理委託料    =36,000円
減価償却費    =189,000円
利子返済     =222,666円
固定資産税    =5万円
火災(地震)保険料=3,000円   
マンション経営経費=620,666円

まとめ

  1. マンション経営を始めると、不動産所得で全額落ちる経費
    管理費、修繕積立金、町会費、管理委託料、不動産取得税、固定資産税
  2. 不動産所得で一部が落ちる経費
    借入金
  3. 不動産所得でその年度分落ちる経費
    減価償却費、火災保険料、地震保険料