紫外線の有害作用が広がり、さまざまな日焼け対策が行われるようになりました。
絶対焼けないためには全身何かで覆ってしまうのが、最も効果がある対策かもしれませんが、なかなかそういうわけにもいきません。
少なくとも手や顔は露出します。
そこで登場するのが日焼け止め(サンスクリーン)です。
さまざまな日焼け止めがありますが、選び方が間違っていると、肌への負担が増えるばかりで、焼けない効果が得られません。
焼けないために、日焼け止めの表示(SPF、PA)が何を意味しているのかを解説します。
サンバーンとサンタンの日焼けの違いも確認していきましょう。
日焼け サンバーンとサンタンの違い
日焼けには、サンバーンとサンタンがあります。
サンバーンは日焼け直後から見られる赤い日焼けで、肌が赤く炎症を起こしています。
サンタンはサンバーンが消えた後から起こり、肌が黒くなってくるのが特徴です。
サンバーン(赤い日焼け)
サンバーンは、名前(sunburn)のとおり日焼けによる火傷(やけど)です。
サンバーンは日焼けしてすぐに赤くなり、1日くらいでピークを迎えます。その後2.3日で赤みが取れてきます。
サンバーンはひりひりとした痛みを伴い、強い紫外線を短時間で浴びた場合、水ぶくれができたり皮がめくれる場合もあります。
後で、皮膚科を受診しなくてはならなくなる日焼けもサンバーンです。
サンバーンは、後述する日焼け止めのSPFが深く関わっています。
サンタン(黒い日焼け)
サンタンは、サンバーンが取れて数日後から少しずつ肌が黒くなる日焼けです。
サンタンは、数週間から数カ月肌の黒さを保ち、自然に元の肌色へ戻ります。
サンタンは紫外線に対する防御反応です。
美白志向の高い女性にとっては肌が黒くなることは悪ですが、サンタンで肌が黒くなることで紫外線から細胞を守っているのです。
サンタンは、後述するSPFとPAが関わっています。
サンバーン・サンタンを起こしやすい人
肌色の黒さは、紫外線に対する抵抗力の強さでしたね。
肌のタイプは、肌の白いタイプⅠから、肌の黒いタイプⅥまで6段階に分けられています。
日本人の肌のタイプはタイプⅡからⅣくらいです。色白の人はタイプⅡが多く、色黒の人はタイプⅣが多くなります。
肌のタイプ |
サンバーン | サンタン |
---|---|---|
Ⅱ | すぐに赤くなる | 黒くなりにくい |
Ⅲ | 平均的 | 平均的 |
Ⅳ | あまり赤くならない | 黒くなる |
日焼け止めの効果: SPFが高いと焼けない?
SPFとは
SPFとは、UVBによるサンバーンを起こす時間を延長できる力の強さです。
SPF:Sun Protection Factor
つまり、SPFはサンバーンを起こさないための防御効果の指標です。
ただし、SPFが高い日焼け止めが絶対焼けないわけではありません。
SPFとサンバーン
肌のタイプにもよりますが、
日焼けをすると、20分程度で赤くなるサンバーンが起こり始めます。
日焼け止めを塗らない状態がSPF1です。
SPF○の日焼け止めを使うことで、肌が赤くなる日焼けを計算上は延長できるのです。
- SPF30:20分×30=60分
- SPF50:20分×50=1000分
日焼け止めのSPF表記は50が最大で、SPF50以上の場合はSPF50+と表記します。
SPF50の場合、計算上は半日以上焼けないことになりますが、実際はそこまで焼けない効果は持続しません。
なぜなら、通常の日焼け止めは汗などで肌からはがれおちたりして、期待した効果が得られなくなるからです。
汗や海に強い日焼け止めをウォータープルーフタイプの日焼け止めといいます。
日焼け止め効果の成分には、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤(ノンケミカル)が使われます。。
日焼け止め効果: PAが高いと焼けない?
PAとは、UVAに対する防止力を表す指標です。
PA:Protection Grade of UVA
日焼け止めへのPA表記方法はSPFとは違い、数字では表記されていません。
PAは効果を「+」の数で表記し、「PA+」~「PA++++」の4段階があります。
当然、UVAに対する防御効果は「+」の数が多いほど効果があります。
UVBの方が肌への影響があるため、PAよりSPFの方が注目されがちですが、UVAの紫外線量は季節による変動が少ないため、年中降り注いでいます。
UVAの日焼けで、サンバーンに気付かない間にサンタンを起こしていることがあります。
日焼け止めのPA表記にも注目です。
まとめ
- サンバーンは日焼けによるやけど。
紫外線を浴びて20分程度で起こり始め、24時間後に最大になる - サンタンはサンバーンが治まった後の鈍い日焼けで、数週間から数カ月肌の黒さを保ち、自然に元の肌の色へ戻る日焼け
- SPFはサンバーンを起こさないための、UVBに対する防御効果を表す指標
- PAは、UVAに対する防御効果を表す指標
- UVAは季節による紫外線量の変動が少ないため、冬のうっかり日焼けに注意
PAにも注目 - SPF、PAは防御効果を示す指標で、理論上は数字が高ければ焼けないことになるが、過信できない
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