花粉症の最後の砦 セレスタミン(ステロイド)の効果と副作用(眠気)

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花粉症マスクと眼鏡をする女性

花粉の飛散量が多い日やなど、一時的な花粉症症状の悪化は多くの方が体験します。

花粉症の症状が悪化したとき

  • 抗アレルギー薬
    (アレグラ、アレロック、ザイザルなど)
  • 抗ロイコトリエン薬
    (オノン、キプレス、シングレアなど)など

代表的な花粉症薬の変更や追加を行っても、なかなか花粉症の症状は改善しません。

セレスタミンなどのステロイドを含む花粉症薬を、最後の切り札として検討するときかもしれません。

セレスタミンは、1回の服用でも多くの方が効果を実感できる魔法のような花粉症薬ですが、他の花粉症薬と性質的に違います。

セレスタミンは副作用が多かったり、誤った使い方をすると後でつらい目にあう可能性があります。

※テーマの関係で、セレスタミンを花粉症薬と記載しますが、セレスタミンはステロイドを含む他の花粉症薬とは違う性質を持つ薬です。

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ステロイド花粉症薬
セレスタミンとは

セレスタミンは、鼻水などのアレルギー症状に使う小児用シロップで有名なポララミンの成分d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(以下、クロルフェニラミン)に、軟膏、目薬などで有名なリンデロンの成分ベタメタゾンをプラスした配合剤です。

セレスタミン=ポララミン+リンデロン

ポララミンは抗ヒスタミン薬。リンデロンはステロイド薬ですので、セレスタミンは両方の効果が期待できます。

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セレスタミンの種類

セレスタミンは、通常の錠剤(配合錠)とシロップの2種類があります。

セレスタミン配合錠セレスタミンシロップ

セレスタミン配合シロップは甘く飲みやすいため、子供もしっかり飲んでくれます。

セレスタミン配合錠1錠中

  • ベタメタゾン:0.25mg
  • クロルフェニラミン:2mg

セレスタミン配合シロップ1mL中

  • ベタメタゾン:0.05mg
  • クロルフェニラミン:0.4mg

セレスタミン配合シロップ5mLとセレスタミン配合錠1錠の効果副作用は同等です。

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セレスタミンは長期服用NGのステロイド花粉症薬

セレスタミンは胃の不快感などの副作用(後述)があるため、食後に服用するのが望ましいです。

セレスタミンは1回服用しただけでも、多くの方が効果を実感できる即効型のステロイド花粉症薬です。

ただし、セレスタミンは、花粉シーズン中は継続服用する他の花粉症薬とは違い、長期服用する薬ではなく頓服から1週間程度の服用を限度とするステロイド花粉症薬です。

継続服用する花粉症薬(長期服用)
アレグラ、ザイザル、アレロック、アレジオン、オノン、シングレアなど
症状悪化時に服用(点鼻)する花粉症薬(長期服用NG)
セレスタミン、プレドニン、リンデロン、ディレグラ配合錠、コールタイジン、プリビナなど

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セレスタミンの用法用量

成人(セレスタミン配合錠)

通常、成人は1回1~2錠を1日1~4回服用します。
(空腹時服用ではなく食後服用がおすすめ)

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子供(セレスタミン配合シロップ)

セレスタミンシロップは1日1~4回服用します。
(空腹時服用ではなく食後服用がおすすめ)

年齢 1回量の目安
1カ月 0.5~1.5mL
6カ月 1~2mL
1歳 1.5~2.5mL
3歳 2~3.5mL
7.5歳 2.5~5mL
12歳 3.5~6.5mL
15歳以上 5~10mL

セレスタミン配合シロップの子供量のルールはありませんが、Von Harnackの表を使って子供が服用する1回量の目安を計算しています。

Von Harnackの表
(成人量を1としたときの小児用量の目安)

1カ月 6カ月 1歳 3歳 7.5歳 12歳 15歳
0.125 0.20 0.25 0.33 0.50 0.67 1.0

妊婦

セレスタミンの添付文書には、次のお決まりの記載があります。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する

セレスタミンの構成薬は、FDA妊婦カテゴリーでは次のとおりに分類されています。

  • リンデロン(ベタメタゾン):C
  • ポララミン(クロルフェニラミン):B

カテゴリー FDA妊婦カテゴリーの概要
A ヒト対照試験で、危険性がみいだされない
B ヒトでの危険性の証拠はない
C 危険性を否定することができない
D 危険性を示す確かな証拠がある
X 妊娠中は禁忌

セレスタミンは、妊婦が比較的安全に服用できるステロイド花粉症薬です。

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セレスタミンの効果

セレスタミンの花粉症(アレルギー性鼻炎)に対する有効率(効果)は82.7%です。
(二重盲検比較試験より)

他の疾患のセレスタミンの有効率(効果)は次のとおりです。

  • 蕁麻疹:84.4%
  • 湿疹・皮膚炎群:87.0%
  • 薬疹:100%
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セレスタミンの禁忌(飲めない方)

  1. 適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しない。
    また、局所的投与で十分な場合には局所療法を行う。
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 緑内障の患者(眼内圧の上昇により、緑内障が増悪することがある)
  4. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者(抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある)

セレスタミン添付文書(禁忌)より

セレスタミンは、緑内障前立腺肥大症の疾患のある方は服用できません。

セレスタミンのポララミンの成分クロルフェニラミンは、第1世代抗ヒスタミン薬だからです。

第1世代抗ヒスタミン薬は、花粉症などに対する抗アレルギー作用の効果が強いですが、抗コリン作用も強く現れやすいです。

抗コリン作用により、眼圧の上昇(緑内障)、尿道筋肉の収縮と弛緩のバランスの変化(前立腺肥大症)などを起こす可能性があります。

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セレスタミンの副作用

セレスタミンは長期服用する花粉症薬ではありません。

セレスタミンを長期服用すると、副作用が起こる可能性は高いです。

  • 高血圧
  • 消化性潰瘍
  • 緑内障
  • ステロイド骨粗鬆症など

本記事では、短期服用でも問題となりやすいセレスタミンの副作用にしぼって解説します。

セレスタミンは、ポララミンとリンデロンの両方の副作用が出る可能性があります。

ポララミン(抗ヒスタミン薬)の副作用

ポララミンは第1世代の抗ヒスタミン薬ですので、花粉症などのアレルギーなどに対する効果は強いですが、同時に副作用も強くでる場合があります。

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ポララミン(セレスタミン)の副作用で気をつけなければならない副作用は、眠気喉の渇き残尿感です。

ポララミン(セレスタミン)で眠気の副作用がでる方は、吸い込まれるように眠いそうです。

眠気のせいで、体のだるさの副作用に発展する場合もあります。
(ただし、ポララミンは第1世代抗ヒスタミン薬ではあるが、比較的眠気の頻度は少ない)

リンデロン(ステロイド薬)の副作用

リンデロンはステロイドですので、胃の不快感吐き気下痢などの消化器症状の副作用に注意が必要です。

セレスタミンを空腹時ではなく食後服用をおすすめするのは、消化器症状の副作用を軽減するためです。

ステロイドを服用すると不眠の副作用が出る方もいます。

セレスタミン・シロップの国内臨床報告副作用出現率、再評価結果の抜粋

副作用 頻度 副作用の原因
眠気 8.02% ポララミン
不眠 0.34% リンデロン
倦怠感 1.24% ポララミン
悪心 0.79% リンデロン
嘔気 0.11% リンデロン
下痢・便秘 0.22% リンデロン
喉の渇き 0.23% ポララミン

セレスタミンとジェネリックの価格

薬剤名 薬価
先発 セレスタミン配合錠 9.9円
セレスタミン配合シロップ 5.2円
ジェネリック ヒスタブロック
サクコルチン
ベタセレミンなど
5.6円

セレスタミン配合シロップのジェネリックはありません。

セレスタミン自体は安い薬ですので、ジェネリックを使うメリットはほとんどありません。

他の花粉症薬はけっこういい値段がしますので、セレスタミンの費用対効果はかなり高いです。

花粉症薬 薬価
アレジオン20mg 120.3円
ザイザル5mg 96.4円
アレロック5mg 51.5円
アレグラ60mg 64.9円

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まとめ

  1. セレスタミンは1回の服用でも、多くの方が効果を実感できるステロイド配合錠
  2. ただし、長期服用する花粉症薬ではない
  3. セレスタミンは、ポララミン(抗ヒスタミン薬)+リンデロン(ステロイド)のデュアル効果が期待できる
  4. ただし、副作用や注意事項も他の花粉症と比較すると多い