インフルエンザワクチンの種類(防腐剤チメロサール、メーカー、バイアル、シリンジ)

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2017年-2018年(平成29年度)のインフルエンザのワクチン株(インフルエンザワクチンのもとになるウイルス)の選択は2017年7月に終わり、すでにインフルエンザワクチンの生産に入っています。

インフルエンザワクチンの種類は、大きく分けるとバイアルとシリンジがあります。

チメロサール(防腐剤)が入っているワクチンと、チメロサールフリー(チメロサール無添加)のワクチンにも種類を分けることもできます。

どのワクチンタイプもインフルエンザ予防効果は同等ですが、添加物などの違いがあり、副作用(副反応)の発生頻度も多少違います。

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平成29年度インフルエンザワクチン株の種類
(2015年-2016年-2017-2018年まとめ)

2017年-2018年のインフルエンザワクチン株の種類は、2015年-2016年-2017年と同様に4価(4種類)です。

  平成27年度
2015年-2016年
平成28年度
2016年-2017年
平成29年度
2017年-2018年
A型 カリフォルニア/7/2009
(X-179A)(H1N1)pdm09
シンガポール/GP1908/2015
(IVR-180)(H1N1)pdm09
スイス/9715293/2013
(NIB-88)(H3N2)
香港/4801/2014
(X-263)(H3N2)
B型 プーケット/3073/2013(山形系統)
テキサス/2/2013(ビクトリア系統)
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<平成28年度(2016年-2017年)のインフルエンザワクチンの株の種類>

平成27年度(2015年-2016年)は、A型株にスイス/9715293/2013(NIB-88)(H3N2)が採用されていました。

それ以外は同じ種類の株です。

<平成29年度(2017年-2018年)のインフルエンザワクチンの株の種類>

平成28年度(2016年-2017年)は、A型株にカリフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09が採用されていました。

それ以外は同じ種類の株です。

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インフルエンザワクチンの防腐剤チメロサール

毎年9月、10月になると検索数の増えるチメロサールですが、魚に含まれる水銀の方がよっぽど危険です。

防腐剤チメロサールとは

チメロサールとは、ワクチンの保存剤として使われている「エチル水銀」成分です。

チメロサールは過去に発達障害との関連性が指摘されましたが、現在関連性は否定されています

インフルエンザワクチンは次の4社が主なメーカーです。(通称名)

  1. 阪大微生物病研究会(ビケン)
  2. 化学及血清療法研究所(化血研)
  3. 北里第一三共ワクチン株式会社(北里)
  4. デンカ生研株式会社(生研)

インフルエンザワクチンは、1mLタイプのバイアルワクチンにチメロサールが添加されています。

(後述「インフルエンザワクチンの種類」)

水銀はチメロサールより魚の方が危険

魚には、インフルエンザワクチンに含まれるチメロサール(エチル水銀)よりも毒性の強い「メチル水銀」を多く含みます。

インフルエンザワクチンのチメロサールを気にされる妊婦さんがいますが、

インフルエンザワクチンのチメロサールの量より、魚の多量摂取の方が多くの水銀を蓄積します。

妊婦、授乳中、赤ちゃん インフルエンザ予防接種(ワクチン)NGは誰?
妊婦、授乳中、赤ちゃん。インフルエンザ予防接種をためらってしまう3タイプです。この中でインフルエンザワクチンを使えない人がいています。誰でしょうか?

特に、マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、くじら類は、エチル水銀濃度が高いことで知られています。

詳しくは、魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省)をどうぞ

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インフルエンザワクチンの種類

阪大微生物病研究会(ビケン)のインフルエンザワクチンを例に、3種類のワクチンを解説します。

【バイアル】
ビケンHA(チメロサール添加)

ビケンHA1mL
ビケンHA(1mL)

ビケンHAの添加物の種類

添加物の種類 名称 用量
(mg)
緩衝剤 リン酸水素ナトリウム水和物 3.53
リン酸二水素ナトリウム 0.54
等張化剤 塩化ナトリウム 8.5
保存剤
(防腐剤)
チメロサール 0.008

チメロサール添加のバイアルワクチンが、毎年の標準的インフルエンザワクチンです

ビケンHAの場合、添加物は4種類含まれています。

インフルエンザワクチンの接種量、接種回数は次のとおりです。

1回の摂取用量
(mL)
摂取回数
6カ月以上3歳未満 0.25 2
3歳以上13歳未満 0.5 2
13歳以上 0.5 1

大人(13歳以上)のインフルエンザワクチンの摂取量は1回0.5mLですので、ビケンHA1瓶で2人分です。

1回シリンジに注射針を刺して中のワクチンを採ったときは、残りのワクチンの使用期限は当日中です。

2人単位でインフルエンザワクチンの予約を行っているクリニックがあるのは、このような理由のためです。

【バイアル】
フルービックHA(チメロサールフリー)

フルービックHA(0.5mL)
フルービックHA(0.5mL)

フルービックHAの添加物の種類

添加物の種類 名称 用量
(mg)
緩衝剤 リン酸水素ナトリウム水和物 1.765
リン酸二水素ナトリウム 0.27
等張化剤 塩化ナトリウム 4.25

フルービックHAは、大人は1瓶で使い切りです。

そのため、フルービックHAには防腐剤チメロサールを添加する必要がありません。

フルービックHAの場合、添加物は1種類減り3種類。用量は1本0.5mLです。
添加物もビケンHAの半分です。

子供(3歳未満)にフルービックHAを使用すると、半分量は廃棄しなくてはなりません。
チメロサール(保存剤)が入っていないからです。

フルービックHAは、実務的には大人専用のインフルエンザワクチンです。

本剤は添加物としてチメロサール(保存剤)を含有していないので、1度注射針をさし込むと容器内の無菌性が保持できなくなる。
所要量を吸引後、残液がある場合でもすみやかに残液は処分すること。

フルービックHA添付文書より

添付文書(医療者向けの薬の説明書)

【シリンジ】
フルービックHAシリンジ(チメロサールフリー)

フルービックHAシリンジ(0.5mL)
フルービックHAシリンジ(0.5mL)

フルービックHAシリンジはフルービックHAのシリンジタイプです。

インフルエンザワクチンがすでに0.5mLセットされているので使い勝手がいいです。

添加物もフルービックHAと同じで、チメロサールフリーの3種類です。

フルービックHAシリンジは3歳未満の子供には使用できません。

本剤の使用本剤は0.25mL接種対象者には使用しないこと。

フルービックHAシリンジ添付文書より

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インフルエンザワクチンのメーカーによる違い

インフルエンザワクチンの株の種類はどのメーカーでも同じですので効果は同等です。

しかし、使っている添加物の種類・用量の違いがあるため、副作用(副反応)の発生頻度が多少違います。

2つのメーカーのインフルエンザワクチン(バイアルタイプ)の添加物と副作用の違いをみてみましょう。

比較するのは、ビケンHA(阪大)インフルエンザワクチンHAワクチン(化血研)です。

メーカー別添加物の違い

添加物の用量(mg)

添加物 ビケンHA
(阪大)
HAワクチン
(化血研)
リン酸水素ナトリウム水和物 3.53 2.5
リン酸二水素ナトリウム 0.54 0.4
塩化ナトリウム 8.5 8.2
チメロサール
ホルマリン
0.008
なし
0.005
あり

メーカー別副作用(副反応)の違い

6カ月以上3歳未満の臨床試験において、皮下2回接種したときの副作用(副反応)

副作用(副反応) ビケンHA HAワクチン
注射部位紅斑
(赤み)
26.5% 18.4%
注射部位腫脹
(腫れ)
17.6% 13.2%

メーカーによって添加物の用量と種類の違いがあることは事実ですが、

ビケンHA(阪大)が副作用(副反応)を起こしやすいというわけではありません。

臨床試験をした母集団が違うからです。

副作用頻度に大きな差はないなずです。

インフルエンザ予防接種の副作用(副反応)とワクチン接種後の注意
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インフルエンザワクチンに出荷遅れ
平成29年度(2017年-2018年)

<2017年10月加筆>

平成28年度(2016年-2017年)はチメロサールフリーのインフルエンザワクチンが製造されませんでしたが、

平成29年度(2017年-2018年)は例年通り製造されています。

ただし、平成29年度(2017年-2018年)は、インフルエンザワクチン自体の製造量は少なく、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンは入手困難になっているようです。
(通常ワクチンも出荷遅れ)

これから先は旧情報ですが、記録のため残しておきます。

インフルエンザワクチンの種類
平成28年度(2016年-2017年)

平成28年度(2016年-2017年)のインフルエンザワクチンはチメロサールフリーなし

平成28年度(2016年-2017年)は、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンは製造されません。

どうやら、熊本地震(2016年4月14日)の影響を受けているようです。

阪大微研のインフルエンザワクチンは通年3種類製造されますが、平成28年度(2016年-2017年)はビケンHAのみの1種類のみの製造です。

平成28年度(2016年-2017年)

2016年-2017年に製造しないインフルエンザワクチン
出典:阪大微研のHP

チメロサールフリーのインフルエンザワクチンがない問題点

大人1人用バイアルとシリンジのインフルエンザワクチンは使いきりですので

  • ワクチン量の間違え
  • 針の間違え(刺し違い)

などが起こりえません。

先述のとおり、チメロサール添加のインフルエンザワクチンは1本で大人2人分です。

注射針をバイアルに刺して、分量を量り、ワクチンを吸いだす作業が必要で、
ときに針刺し間違えなどのトラブルが、起こる可能性もあります。

インフルエンザワクチンの大人の事情

インフルエンザワクチンは、10月から12月にかけて大量に使用され、その後の使用はほとんどありません。

来年度は、また別の株のインフルエンザワクチンを製造します。

そのため、未使用のインフルエンザワクチンは廃棄されます。

インフルエンザワクチンのメーカーも多くの種類(mL、シリンジ、バイアル)があると、製造コスト、管理コスト、廃棄コストが発生し非効率です。

できれば種類を絞りたいはずです。

まとめ

  1. インフルエンザワクチンの種類は、大きく分けると3種類
    1. チメロサール添加のバイアル
    2. チメロサールフリーのバイアル
    3. チメロサールフリーのシリンジ
  2. 妊婦の中には、インフルエンザワクチンに入っているチメロサールを気にする方がいるが、現在発達障害との関連性は否定されている
  3. 2016年-2017年のインフルエンザワクチンはチメロサールフリーワクチンは製造されなかった
  4. 2017年-2018年のインフルエンザワクチン自体の製造量は少なく、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンは入手困難になっている(2017年10月)