インフルエンザワクチンの種類(防腐剤チメロサール、バイアル、シリンジ)

ワクチン注射

インフルエンザワクチンの種類は、大きく分けるとバイアルとシリンジがあります。

チメロサール(防腐剤)が入っているワクチンと、チメロサールフリー(チメロサール無添加)のワクチンにも種類を分けることもできます。

どのワクチンタイプもインフルエンザ予防効果は同等ですが、添加物などの違いがあり、副作用(副反応)の発生頻度も違うようです。

2016年-2017年のインフルエンザのワクチン株(インフルエンザワクチンのもとになるウイルス)の選択は2016年6月に終わり、すでにインフルエンザワクチンの生産に入っています。

ただ、2016年-2017年シーズンは、チメロサールフリーワクチンの製造はありません。

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インフルエンザワクチン株の種類(2016年-2017年)

2016年-2017年のインフルエンザワクチン株の種類は、2015年-2016年と同様に4価(4種類)です。

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2016年-2017年のインフルエンザワクチンの株の種類

A型株2種類

  1. カリフォルニア/7/2009
    (X-179A)(H1N1)pdm09
  2. 香港/4801/2014
    (X-263)(H3N2)←変更

B型株2種類

  1. プーケット/3073/2013
    (山形系統)
  2. テキサス/2/2013
    (ビクトリア系統)

2015年-2016年は、A型株にA/スイス/9715293/2013(NIB-88)(H3N2)が採用されていました。それ以外は同じ株の種類です。

インフルエンザワクチンの防腐剤チロメサール

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防腐剤チロメサールとは

チメロサールとは、ワクチンの保存剤として使われている「エチル水銀」成分です。
チメロサールは過去に発達障害との関連性が指摘されましたが、現在関連性は否定されています

インフルエンザワクチンは(通称名)次の4社が主な製造販売元です。

  1. 阪大微生物病研究会(ビケン)
  2. 化学及血清療法研究所(化血研)
  3. 北里第一三共ワクチン株式会社(北里)
  4. デンカ生研株式会社(生研)

インフルエンザワクチンは、1mLタイプのバイアルワクチンにチメロサールが添加されています。

水銀はチメロサールより魚の方が危険

魚には、インフルエンザワクチンに含まれるチメロサール(エチル水銀)よりも毒性の強い「メチル水銀」を多く含みます。

インフルエンザワクチンのチメロサールを気にされる妊婦さんがいますが、インフルエンザワクチンのチメロサールの量より、魚の多量摂取の方が多くの水銀を蓄積します。

特に、マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、くじら類は、エチル水銀濃度が高いことで知られています。

詳しくは、魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省)をどうぞ

インフルエンザワクチンの種類

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阪大微生物病研究会(ビケン)のインフルエンザワクチンを例に、3種類のワクチンを解説します。

【バイアル】
ビケンHA(チロメサール添加)

ビケンHA1mL

ビケンHA(1mL)

ビケンHAの添加物の種類

添加物の種類 名称 用量
(mg)
緩衝剤 リン酸水素ナトリウム水和物 3.53
リン酸二水素ナトリウム 0.54
等張化剤 塩化ナトリウム 8.5
保存剤
(防腐剤)
チメロサール 0.008

チロメサール添加のバイアルワクチンが、毎年の標準的なインフルエンザワクチンです。
ビケンHAの場合、添加物は4種類含まれています。

インフルエンザワクチンの接種量、接種回数は次のとおりです。

1回の摂取用量
(mL)
摂取回数
6カ月以上3歳未満 0.25 2
3歳以上13歳未満 0.5 2
13歳以上 0.5 1

大人のインフルエンザワクチンの摂取量は1回0.5mLですので、ビケンHA1瓶で2人分です。

1回シリンジに注射針を刺して中のワクチンを採ったときは、残りのワクチンの使用期限は当日中です。

2人単位でインフルエンザワクチンの予約を行っているクリニックがあるのはこのためです。

【バイアル】
フルービックHA(チロメサールフリー)

フルービックHA(0.5mL)

フルービックHA(0.5mL)

フルービックHAの添加物の種類

添加物の種類 名称 用量
(mg)
緩衝剤 リン酸水素ナトリウム水和物 1.765
リン酸二水素ナトリウム 0.27
等張化剤 塩化ナトリウム 4.25

フルービックHAは、大人は1瓶で使い切りです。

そのため、フルービックHAには防腐剤チメロサールを添加する必要がありません。
フルービックHAの場合、添加物は1種類減り3種類。用量は1本0.5mLです。
添加物もビケンHAの半分です。

子供(3歳未満)にフルービックHAを使用すると、半分量は廃棄しなくてはなりません。
チメロサール(保存剤)が入っていないからです。

実質上フルービックHAは、大人専用のインフルエンザワクチンです。

本剤は添加物としてチメロサール(保存剤)を含有していないので、1度注射針をさし込むと容器内の無菌性が保持できなくなる。所要量を吸引後、残液がある場合でもすみやかに残液は処分すること。

フルービックHA添付文書より

添付文書(医療者向けの薬の説明書)

【シリンジ】
フルービックHAシリンジ(チロメサールフリー)

フルービックHAシリンジ(0.5mL)

フルービックHAシリンジ(0.5mL)

フルービックHAシリンジはフルービックHAのシリンジタイプです。
インフルエンザワクチンがすでに0.5mLセットされているので使い勝手がいいです。

添加物もフルービックHAと同じで、チメロサールフリーの3種類です。

フルービックHAシリンジは子供に使用できません。

本剤の使用本剤は0.25mL接種対象者には使用しないこと。

フルービックHAシリンジ添付文書より

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(2016年-2017年)

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2016-2017年のインフルエンザワクチンはチメロサールフリーなし

2016年-2017年は、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンは製造されません。

どうやら、熊本地震(2016年4月14日)の影響を受けているようです。

阪大微研のインフルエンザワクチンは通年3種類製造されますが、2016年-2017年はビケンHAのみの1種類のみの製造です。

2016年-2017年に製造しないインフルエンザワクチン

出典:阪大微研のHP

チメロサールフリーのインフルエンザワクチンがない問題点

大人1人用バイアルとシリンジのインフルエンザワクチンは使いきりですので

  • ワクチン量の間違え
  • 針の間違え(刺し違い)

などが起こりえません。

先述のとおり、チメロサール添加のインフルエンザワクチンは1本で大人2人分です。

注射針をバイアルに刺して、分量を量り、ワクチンを吸いだす作業が必要で、
ときに針刺し間違えなどのトラブルが、起こる可能性もあります。

インフルエンザワクチンの大人の事情

インフルエンザワクチンは、10月から12月にかけて大量に使用され、その後の使用はほとんどありません。

来年度は、また別の株のインフルエンザワクチンを製造します。

そのため、未使用のインフルエンザワクチンは廃棄されます。

インフルエンザワクチンのメーカーも多くの種類(mL、シリンジ、バイアル)があると、製造コスト、管理コスト、廃棄コストが発生し非効率です。

できれば種類を絞りたいはずです。

まとめ

  1. インフルエンザワクチンの種類は、大きく分けると3種類
    1. チメロサール添加のバイアル
    2. チメロサールフリーのバイアル
    3. チメロサールフリーのシリンジ
  2. 妊婦の中には、インフルエンザワクチンに入っているチメロサールを気にする方がいるが、現在発達障害との関連性は否定されている
  3. 2016年-2017年のインフルエンザワクチンはチメロサールフリーワクチンは製造されない