水疱瘡(みずぼうそう)はヘルペスウイルスの感染が原因で発症します。
子供の水疱瘡の症状は比較的軽いです。
- 軽度の発熱
- 水ぶくれ(水泡)
- かゆみ
発熱→皮膚のブツブツ→水ぶくれ→かさぶたの順に自然治癒して、生涯免疫を得られます。
大人が水疱瘡に感染したときは、症状は重症化しやすく合併症に注意が必要です。
水疱瘡の跡も子供のようになかなかキレイになっていきません。
知らない間に自分の子供がかかっていて、親(大人)にうつるケースが増えてきているそうです。
なぜなら、水疱瘡には潜伏期間があり、ウイルスに感染してもすぐに症状が出ないからです。
※水疱瘡は、専門的には水痘(すいとう)といいます。
大人の水疱瘡の感染経路
1回水疱瘡になると生涯免疫を得られるため、2回目のウイルスの感染では水疱瘡にならないと考えられています。
水疱瘡は水痘・帯状疱疹ウイルスという、ヘルペスウイルスの感染が原因で起こる病気です。
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染経路は主に3つあり、強力な感染力を持っています。
- 飛沫感染
- 接触感染
- 空気感染
子供の水疱瘡の場合は、水疱瘡流行時に保育園・幼稚園内で感染する場合が多いですが、
大人の水疱瘡は自分の子供から感染することが多いです。
大人の水疱瘡は、20代~30代前半の子育て世代に多い感染症です。
子供が水疱瘡ワクチンを受けられる年齢になったら、必ず予防接種を受けましょう。
大人の水疱瘡の初期症状
子供の水疱瘡はこちらの記事にまとめています。
大人の水疱瘡の初期症状
- 少し熱っぽく、倦怠感を感じ始めます。
- ニキビのようなブツブツが顔などに出始めます。
(この段階ではただのニキビと思い、水疱瘡と気付くことも少ない) - 発熱してニキビのようなブツブツは、水疱瘡特有のブツブツになってきます。
このあたりで、水疱瘡だと気付きます。
大人水疱瘡と子供水疱瘡の違い
皮膚症状の違い
子供の水疱瘡も皮膚の症状がありますが、大人の水疱瘡はたくさんの水ぶくれ症状が出る場合が多いです。
水疱瘡跡数の違い
たくさんの水ぶくれができると、水疱瘡跡も多くなります。
大人と子供の水疱瘡は、水疱瘡跡の消え方にも違いがあります。
水疱瘡跡の消え方の違い
子供の水疱瘡の場合は1年以内に水疱瘡跡は跡方なく綺麗になくなりますが、大人の水疱瘡跡はだらだらと跡が残り消えにくいです。
跡が消えにくい理由は2点あげられます。
- 大人は、肌の代謝が子供と比べるとよくない
- 大人の水ぶくれの症状は、子供の水ぶくれ症状より強く出る
大人の水疱瘡跡を残さない方法
大人の水疱瘡跡を残さない1番の方法は、
水ぶくれの症状を早期に鎮めて、かさぶたになるまで水ぶくれをつぶさないことです。
跡を消す薬はリザベン、アットノンがありますが、水疱瘡跡に効果があるかは不明です。
『リザベンの効果と副作用 飲み薬でケロイド・ニキビ痕は消える?』
『アットノン(ヒルドイド市販)はケロイド・肥厚性瘢痕に効く塗り薬?』
大人の水疱瘡と高熱
子供の水疱瘡の場合は、発熱は37度~38度程度の微熱がほとんどですが、
大人の水疱瘡の場合は、39度~40度近くの高熱が出ることがあります。
通常、2日もすれば熱は下がってきますが、高熱が続くときは注意が必要です。
水痘肺炎という水疱瘡の合併症を起こしている可能性があるからです。
(水痘肺炎は)成人では16~50%にみられ、男性、妊婦、喫煙が危険因子で、喫煙者の発症は非喫煙者の15倍とされている
国立感染症研究所HPより
大人の水疱瘡と入院
高熱が続き、水痘肺炎(合併症)を起こしている疑いがあるときは、入院になる場合もあります。
水痘肺炎(合併症)が自宅療養としないで、入院を選ぶ理由として次のような理由が考えられます。
- 抗生物質の点滴が必要なため
- 水疱瘡の感染を広げないため
- 水痘肺炎は、嘔吐、けいれん、意識障害を起こすことがあるため
子供の水疱瘡ワクチンは、大人の帯状疱疹ワクチンに応用されています。
まとめ
- 大人の水疱瘡は子供の水疱瘡より症状が重症化しやすい
- 大人の水疱瘡で高熱が下がらないときは、合併症を疑う
(水痘肺炎という合併症に注意) - 子供よりも大人は水疱瘡で入院する確率は高い
- 大人の水疱瘡は子供よりも水疱瘡跡が消えにくい
コメント