水疱瘡ワクチンと四種混合、MR、おたふく予防接種の同時接種 効果と副反応(副作用)

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水疱瘡(みずぼうそう)は、水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの感染で起こる感染症です。

 

水疱瘡は10歳になるまでに、ほとんどの子供がかかります。

昔から水疱瘡の予防接種はありましたが、任意接種だったため予防接種の費用が自己負担でした。

さらに、水疱瘡はたいてい軽症で済むという理由で、予防接種率も30%以下と低かったです。

 

しかし、免疫力の弱い幼児が水疱瘡を発症し重症化するという事実があります。

重症化して、毎年10名くらいの子供が亡くなっていると考えられています。

 

また、大人の水疱瘡は重症化(高熱・肺炎・脳炎など)することがあり、注意が必要です。

 

このような背景もあり、

2014年(平成26年)10月から、ようやく水疱瘡ワクチンの予防接種が定期接種で無料で受けられるようになりました。

 

水疱瘡ワクチンの予防接種の効果、副作用、同時接種について解説します。

 

※水疱瘡は専門的には水痘(すいとう)と言います。
※水疱瘡の予防接種で使われるワクチンの正式名は「乾燥弱毒生水痘ワクチン」といいます。

当サイトでは、水疱瘡ワクチンで統一します。

水疱瘡ワクチンの予防接種は、1歳で2回接種

水疱瘡ワクチンの予防接種は、1歳になったら受けられます。

 

水疱瘡ワクチンの予防接種は2回接種が標準です。

1回ワクチンを接種して3カ月以上あけてから2回目のワクチンが接種できます。
(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日までの方が対象)
(1回目のワクチン接種後、6カ月から12カ月後に2回目の接種が多い)

 

水疱瘡のウイルスは、3つの経路で感染する強力なウイルスです。

  1. 咳やくしゃみなど。飛沫感染
  2. つぶれた水ぶくれの汁が粘膜などに付く。接触感染
  3. 空気中にただようウイルスが喉や気管に入る。空気感染

 

幼稚園保育園などで、ひとり感染者がでるとたちまち感染してしまいます。

1歳になったら他の定期接種と同様に早めの接種をおすすめします。

1歳までに水疱瘡になったとき ワクチン接種は?

1度水疱瘡になると、水疱瘡の免疫は獲得していると考えられています。

そのため、水疱瘡の定期接種は必要ありません。

水疱瘡ワクチンと他の予防接種との同時接種

生ワクチンは1週間、不活化ワクチンは4週間、他のワクチンと期間をあけるのが原則です。

しかし、水疱瘡ワクチンの予防接種を受ける1歳前後は、予防接種三昧といえるほど多くの予防接種があります。

そのため、ワクチンの同時接種が行われているのが現実です。
(同時接種のリスクは後述)

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1歳前後の予防接種(同時接種)

予防接種名 対応ウイルス細菌 ワクチンの種類 定期/任意 回数 水疱瘡ワクチンと
同時接種しやすい回数
ヒブワクチン ※1インフルエンザ菌b型 不活化ワクチン 定期 4回 4回目
小児用肺炎球菌 肺炎球菌 定期
四種混合
(DPT-IPV)
ジフテリア(D)
百日せき(P)
破傷風(T)
ポリオ(PV)
定期
MR 麻疹
風疹
生ワクチン 定期 2回 1回目
ムンプス
(おたふくかぜ)
ムンプス
(おたふくかぜ)
任意※2
水疱瘡
(水痘)
水痘・帯状疱疹ウイルス 定期

 

※1
インフルエンザ菌b型の予防接種は、冬に流行するインフルエンザ予防接種とは別のワクチンです

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※2
以前はMMRワクチン(麻疹・ムンプス・風疹ワクチン)の定期接種が行われていましたが、現在は任意接種です。
ムンプスワクチン単独のワクチンもあります。

予防接種のおすすめスケジュールは、日本小児学会推奨予防接種スケジュール(外部サイト)からダウンロードできます。

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予防接種の同時接種の考え方

生ワクチンは1週間、不活化ワクチンは4週間、他のワクチンと期間をあけるのが原則ですが、医師が同時接種が必要と認めた場合は、同時接種できます。

実際、ワクチンの予防接種は多くの病院・クリニックで同時接種されています。

 

日本小児科学会は、

「ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために、必要な医療行為であると考える」と発表しています。

 

同時接種について現在分かっていることとして以下のことがあげられる

  1. 複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。
  2. 複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時接種して、それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。
  3. 同時接種において、接種できるワクチン(生ワクチンを含む)の本数に原則制限はない。

また、その利点として、以下の事項があげられる。

  1. 各ワクチンの接種率が向上する。
  2. 子どもたちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる。
  3. 保護者の経済的、時間的負担が軽減する。

日本小児科学会HPより抜粋

 

要約すると、

ワクチンを同時接種しても、単独摂取の場合と比較してワクチンの効果、副反応(副作用)は変わらない。

だから、ワクチンで予防できる病気から早く子供を守るために同時接種は必要であり、同時接種せずに期間を費やすことこそがリスクである。

 

先ほどの6種類のワクチン【ヒブワクチン、小児用肺炎球菌、四種混合、MR、ムンプス(おたふくかぜ)】と水疱瘡ワクチンは同時接種されますが、心配はいらないということです。

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水疱瘡ワクチンの予防接種の効果

水疱瘡ワクチンの予防接種は、1974年に日本で開発された、純国産品です。

水疱瘡ワクチンは、WHOで有効性と安全性が評価され、水疱瘡の予防接種に世界中で使用されています。

 

水疱瘡ワクチンの予防接種の予防効果は、かなり高いことがわかっています。

水疱瘡ワクチン(予防接種)1回の効果
重症の水疱瘡ほぼ100%予防
水疱瘡ワクチン(予防接種)2回の効果
軽症の水疱瘡も含め、発症を予防

 

なぜ、このような予防効果の高いワクチンを開発していおきながら、国内で定期接種にしなかったのでしょうか?

無料にすると、国の負担が増えるからでしょうか?

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水疱瘡ワクチンの予防接種の副反応(副作用)

薬で起こった作用以外の不都合な作用を「副作用」といいますが、ワクチンで起こった不都合な反応を「副反応」いいます。

水疱瘡ワクチンの予防接種でも、副反応(副作用)はないわけではありません。
ごく少数起こる可能性はあります。

水疱瘡薬 飲み薬バルトレックス&塗り薬カチリ、抗生物質
ゾビラックスやバルトレックスなどの抗ヘルペス薬は、水疱瘡の皮膚症状である水ぶくれの広がりを抑えます。カチリ、抗生物質を使用することもあります。

 

水疱瘡ワクチンの副反応(副作用)1

副反応(副作用)で一番気を付けたいのは、ワクチン接種後30分以内です。
ワクチンとの相性が悪いと、アレルギー反応(発熱・皮膚の腫れ・かゆみなど)を起こす時があります。

水疱瘡ワクチンを接種したらすぐに帰宅しないで、病院・クリニックで少し待機し、副反応(副作用)が出ないかを確認してから帰ってください。

水疱瘡ワクチンの副反応(副作用)2

水疱瘡ワクチン接種後、14~30日後に発熱や水疱瘡のような症状が出る場合があります。

この症状は一時的なもので、数日で自然に消失します。

水疱瘡ワクチンの副反応(副作用)3

水疱瘡の流行中に水疱瘡ワクチンの予防接種を接種すると、水疱瘡に感染したのか、ワクチンの副反応(副作用)なのか判断しにくいときがあります。

水疱瘡に限らず、ワクチンが摂取できる年齢(月齢)になったら、すぐにワクチンの接種が重要です。

お風呂は、ワクチン接種当日からできます。ただし、接種したところをゴシゴシ洗わないように注意してください。

また、水疱瘡ワクチンは皮下注射のため、予防接種後は揉む必要はありません。

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大人の水疱瘡の感染の確認方法

母子手帳には、水疱瘡の予防接種の有無を記録するページがあります。

しかし、母子手帳を無くしてしまったとか、水疱瘡に感染したかどうか、記憶があやふやなこともあると思います。

 

そのようなときは、病院・クリニックの血液検査で、水疱瘡に感染したかどうかを確認できます。

ただし、自費で3000円~5000円程度必要です。

 

同様に、B型肝炎・C型肝炎・エイズウイルス(HIV)・麻疹(はしか)・風疹(三日ばしか)・ムンプス(おたふくかぜ)なども調べることができます。

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ワクチンで防げる子供の病気とワクチンの副作用などについて、やさしく解説している本です。

まとめ

  1. 2014年(平成26年)10月から、水疱瘡ワクチンの予防接種が定期接種として無料で受けられる
  2. 水疱瘡ワクチンの予防接種は、日本で開発され、WHOで有効性と安全性が評価された、効果の高い予防接種
  3. 副反応(副作用)が起こる確率は低い
  4. 水疱瘡ワクチンの予防接種は、1歳になったら受けられる
  5. 1歳前後の予防接種は多い
  6. 他のワクチンを接種するとき、原則期間をあけることになっているが、
    実際は、同時接種している病院・クリニックは多い
  7. 日本小児科学会も「ワクチンの同時接種は予防できる病気から守るために必要な医療行為」と考えている
  8. ワクチンの同時接種で、ワクチン同士の干渉や、副反応(副作用)が上がるリスクはない

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