年末調整すれば住宅ローン控除の確定申告は不要です。
ただし、住宅ローン控除が年末調整できるのは2年目以降です。
中古マンションなどの不動産を購入した初年度（1年目）は、翌年に住宅ローン控除の確定申告が必要です。
サラリーマンの場合、住宅ローン控除が初めての確定申告かもしれません。
「確定申告」と聞くと難しくて面倒そうですが、住宅ローン控除の確定申告は思ったほど難しくありません。
むしろ、必要書類集めの方が面倒なくらいです。
中古マンションを購入した初年度の住宅ローン控除に必要な書類7つ（必要な理由、入手方法）を解説します。
住宅ローン控除の必要書類は7種類 （中古マンション購入初年度）
中古マンションを購入したとき、住宅ローン控除を受けるためには7種類の書類が必要です。
住宅ローン控除の必要書類のリスト
- 源泉徴収票（原本）
- 住民票の写し（原本）
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書（原本）
- 土地・建物の登記事項証明書（コピー）
- 中古マンションの売買契約書（コピー）
- （特定増改築等）住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 確定申告書A（サラリーマンの場合）
1.源泉徴収票（原本）
住宅ローン控除の必要書類1は源泉徴収票です。
所得が3000万円以上になると、住宅ローン控除は受けられません。
源泉徴収票は年収（所得）を証明するための必要書類です。12月の年末調整後に会社から発行されます。
『年末調整後の源泉徴収票の見方と源泉徴収税（所得税）の計算』
2.住民票の写し（原本）
住宅ローン控除の必要書類2は住民票の写しです。
住民票の写しとは住民票のコピーではありません。住民票の原本を用意します。
荒川区役所の住民票の例（出典：荒川区役所）
住宅ローン控除を受けるためには、中古マンション購入後6カ月以内に入居し、住宅ローン控除を受ける各年の12月31日まで居住している必要があります。
住民票の写しはそれを証明するための必要書類です。
住民票の写しは市役所、区役所、コンビニで200円～300円で発行できます。
（ただしコンビニ発行は条件あり）
3.住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
住宅ローン控除の必要書類3は住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書です。
「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」とは「住宅ローンの借入金残高証明書」のことで、年末の住宅ローンの残高を証明するための必要書類です。
住宅ローンを組んだ翌年の1月頃に銀行から自宅へ郵送されます。
（2年目以降は10月ごろに銀行から自宅へ郵送されます）
『損しない住宅ローン控除（減税）シミュレーション【中古マンション偏】』
4.土地・建物の登記事項証明書
住宅ローン控除の必要書類4は登記事項証明書です。
土地・建物の登記事項証明書は「住宅ローン控除を受けるための条件を満たしているか」を確認するために必要です。
- 中古マンションの取得年月日（購入日）
- 中古マンション価格
- 中古マンションの床面積が50平方メートル以上
購入した中古マンションの所有権の移転登記を行ったとき、登記完了証が発行されます。
そのときに「土地・建物の登記事項証明書」も同時取得して登記完了証と一緒に郵送してくれます。（担当司法書士に要確認。手数料必要）
もし、土地・建物の登記事項証明書がない場合は、法務局で有料で発行できます。
ネットでも、土地・建物の登記事項証明書は入手できますが、事前手続きがかなり面倒なため、法務局に行くのが速いです。
5.中古マンションの売買契約書
住宅ローン控除の必要書類5は中古マンションを購入したときの売買契約書です。
住宅ローン控除は相続、贈与の取得は対象外です。
売買契約書は確かに中古マンションを購入していることを証明するための必要書類です。
売買契約書は契約するときに不動産仲介会社から入手できます。
『ふるさと納税と住宅ローン控除（減税）は併用OK！限度額はどうなる？』
6.住宅借入金等特別控除額の計算明細書
住宅ローン控除の必要書類6は住宅借入金等特別控除額の計算明細書です。
※住宅借入金等特別控除額の計算明細書はまだまだ続きます。長いので省略します。
住宅借入金等特別控除額の計算明細書は必要書類1～5使い、住宅ローン控除の適応の証明と金額の確定を行うために作成します。
書式を見ると頭痛がしそうですが、ネットで意外と簡単に作成できます。作成方法のコチラの記事で解説しています。
『住宅借入金等特別控除額の計算明細書の書き方 中古マンション購入編』
7.住宅ローン控除の確定申告書
住宅ローン控除の必要書類7は住宅ローン控除の確定申告書A（サラリーマンの場合）です。
確定申告と聞くと難しく面倒そうですが、住宅ローン控除の確定申告書も、ネットで簡単に作成できます。
むしろ、他の5つの必要書類集めの方が面倒なくらいです。作成方法のコチラの記事で解説しています。
『住宅ローン控除の確定申告書の書き方（図解） 中古マンション購入編』
住宅ローン控除の確定申告を忘れた場合
期限内（平成30年分は「平成31年3月15日」）に、住宅ローン控除の確定申告し忘れたときはどうなるのでしょうか？
住宅ローン控除は受けられないのでしょうか？
大丈夫です。期限外であったとしても住宅ローンの確定申告はできます。
なぜなら、住宅ローン控除の確定申告は厳密には還付申告だからです。
還付申告は確定申告の期間とは関係なく、翌年1月1日から5年間提出できます。
（平成30年分の還付申告の場合、平成31年1月1日から5年間）
『住宅ローン控除の年末調整忘れた！どうする？確定申告2年目以降の手続き』
『2年目以降の住宅ローン控除は年末調整でOK！必要書類はこの3つ』
まとめ
- 住宅ローン控除の確定申告では、5種類の必要書類を使って「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」と「確定申告書」を作成する
- 源泉徴収票は給与の額の証明をするための必要書類
- 住民票の写しは居住日を確認するための必要書類
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書は、確定申告書の作成と年末の住宅ローンの残高を証明するための必要書類
- 土地・建物の登記事項証明書は、住宅ローン控除の条件を満たす不動産であることと、住宅ローン控除を受ける本人が購入したことを証明するための必要書類
- 中古マンションの売買契約書は、住宅ローン控除の条件を満たす不動産か、相続、贈与によるものではないかを証明するための必要書類
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