- 鼻づまりがひどくて、点鼻薬が手放せない…
- シュッとした瞬間はスッキリするけど、すぐにまた詰まるのはなぜ?
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンといった点鼻薬は、鼻づまりに魔法のように効く即効性が魅力です。
しかし、実はその「スッキリ感」には大きな落とし穴があります。
使い方を間違えると、かえって鼻づまりが悪化し、一生点鼻薬が手放せなくなる「依存状態」になってしまうことも…。
この記事では、現役薬剤師がこれら3つの点鼻薬の正しい使い方と、絶対に守ってほしい「使用期間」について分かりやすく解説します。
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは「緊急用」と心得よう
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは花粉症による鼻粘膜の腫れを抑え、鼻づまりに即効性があります。
左:トラマゾリン
(点鼻容器が別途必要)
中:プリビナ
(点鼻容器が別途必要)
右:コールタイジン
どれも鼻の通りを良くするパワーが非常に強いのが特徴です。
しかし、これらは花粉症を根本から治す薬ではありません。あくまで「今すぐ鼻を通したい時」だけの緊急用と考えてください。
詳しくは後半「トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンを使いすぎてはいけない理由」で解説します。
薬剤師が教えるトラマゾリン、プリビナ、コールタイジンの点鼻方法
効果を最大限に引き出し、清潔に使うための手順を確認しましょう。 ※トラマゾリンやプリビナは、専用の点鼻容器に移して使う場合も手順は同じです。

出典:コールタイジン点鼻薬の使用説明書
- 点鼻前に鼻をかんで鼻の通りをよくする(←重要)
- 点鼻薬を振って薬剤を均一にする
- キャップを取る
- 一定量が出るまで数回空噴霧する
- 鼻の下から点鼻薬を入れる
- 点鼻薬の腹の部分を押すとシュッと点鼻される
- 押した状態で点鼻薬を鼻から離す
(そうしないと点鼻薬に鼻水が入ることがある) - 点鼻後は1回鼻で息を吸って、液が鼻の奥までいきわたるようにする
(点鼻後は鼻が気持ち悪くなるかもしれないが、すぐに鼻をかまない) - 点鼻薬の先端をティッシュで拭きとり、清潔に保つ
※トラマゾリンとプリビナを使うためには点鼻容器が必要です。点鼻容器を使ったトラマゾリンとプリビナの使い方は、コールタイジンの使い方と同じです。
点鼻容器の例

出典:シンリョウHP
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンの正しい使い方 使い続けていいのは「2週間まで」
アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスなどのステロイド点鼻薬は、花粉症シーズン中は使い続けるのが正しい使い方です。
『ステロイド点鼻薬の特徴(アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザス)』
ステロイド市販薬
一方、トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは使い続けてはいけません。1日1~2回、1週間から2週間を限度に鼻づまりがツライときだけ使います。
必要に応じて点鼻用血管収縮薬を治療開始時の1~2週間に限って用いる
鼻アレルギー診療ガイドライン(2013年版)より
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは常時使うのではなく、限定的に使うのが正しい使い方です。
トラマゾリンの使い方
トラマゾリンは鼻づまりがツライときのみ、1回1噴霧~2噴霧を目安に使います。
2歳未満の乳幼児は使えません(禁忌)。
点鼻後に乾燥感や刺激感が起こることがありますが、しばらくすると治まってきます。
プリビナの使い方
プリビナも鼻づまりがツライときのみ、1回1噴霧~2噴霧を目安に使います。
2歳未満の乳幼児は使えません(禁忌)。
コールタイジンの使い方
コールタイジンは血管収縮剤とステロイドの配合剤ですが、使い方はプリビナ・トラマゾリンと同じです。
推奨年齢は6歳以上で、2歳未満の乳幼児は使えません(禁忌)。
また、血管収縮剤の入った内服薬ディレグラ配合錠や、ステロイド内服薬セレスタミンも、長い間使い続ける薬ではありません。
『ディレグラは長期服用は厳禁!でも花粉症鼻づまりにケタ外れの効果あり』
『セレスタミンの強さの秘密はステロイド!だから花粉症に効果抜群』
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンを使いすぎる弊害 使いすぎると「薬剤性鼻炎」で鼻が余計に詰まる
トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンを使いすぎてはいけない理由は、これらの鼻づまり点鼻薬は一時的に鼻粘膜の腫れをとっているにすぎず、根本的な花粉症の治療ではないからです。
ナファゾリン、トラマゾリン、テトラヒドロゾリンには血管収縮剤が含まれています。
血管収縮剤は鼻の腫れを素早く抑えられるため、鼻はスッキリします。
(ウソのように鼻のとおりがよくなります)
しかし、血管収縮剤の効果の持続時間は短く、しばらくするとまた鼻づまりを起こします。
鼻がつまるから、さらに鼻づまり点鼻薬を使います。
そのうち、点鼻薬に依存するようになっていきます。
最終的に、鼻の粘膜が厚く腫れあがったような状態になり、トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは効かなくなります。
この症状を薬剤性鼻炎といいます。
『トラマゾリン、プリビナ、コールタイジン点鼻薬の使いすぎはダメ!』
市販の点鼻薬にも要注意!
実は、ドラッグストアで売られている「即効性」をうたう点鼻薬の多くにも、同じ血管収縮剤が含まれています。
市販点鼻薬の多くは、このような血管収縮剤を含みます。
| 血管収縮剤 | 商品名(医療用) |
|---|---|
| トラマゾリン | トラマゾリン |
| ナファゾリン | プリビナ |
| テトラヒドロゾリン | コールタイジン |
血管収縮剤を含む市販点鼻薬の例
変に鼻づまりに効くときは疑ってください。パッケージのどこかに血管収縮剤の記載はありませんか?
『本当に危ない!花粉症点鼻薬の市販をおすすめしない3つの理由』
まとめ
- トラマゾリン、プリビナ、コールタイジン点鼻薬の正しい使い方は「鼻づまりでツライときのみ、1日1回~2回、1~2週間を限度に使う」
- トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンは、一時的に鼻粘膜の腫れをとっているにすぎず、花粉症の根本的な治療ではない
- トラマゾリン、プリビナ、コールタイジン点鼻薬を使いすぎると、少しずつ効かなくなる。点鼻薬依存に注意
- 市販点鼻薬は、血管収縮剤を含む薬が多い
正しく使えば、辛い時期の強力な味方になります。ルールを守って、賢く鼻づまりを解消しましょう!

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