「効かない」「効いた気がしない」という理由で、嫌煙されているのがナゾネックス、アラミスト、エリザス、フルナーゼなどのステロイド点鼻薬です。
これらのステロイド点鼻薬は効果が実感できるのに時間がかかりますが、正しい使い方をすれば、想像以上に速く効果が表れます。
そして、抗アレルギー薬(飲み薬)に匹敵する効果も期待できます。
本記事は「ナゾネックス点鼻薬の効果を引き出す使い方」を解説します。
※ナゾネックス点鼻薬の正式名称は、ナゾネックス点鼻液です。
ナゾネックス点鼻薬は大人も子供もOK
ナゾネックス点鼻薬はモメタゾンフランカルボン酸エステル水和物を主成分とするステロイド点鼻薬です。
発売当時のナゾネックス点鼻薬は特殊な臭いがありましたが、2010年発売分からは改善されています。
ナゾネックス点鼻薬は56噴霧用(14日分)と112噴霧用(28日分)の2種類です。
左:ナゾネックス点鼻薬56噴霧用
右:ナゾネックス点鼻薬112噴霧用
ステロイド点鼻薬は4種類ありますが、花粉症でよく使われるステロイド点鼻薬はナゾネックス点鼻薬とアラミスト点鼻薬です。
どちらも1日1回の点鼻で済むからです。
(エリザスも1日1回タイプですが、粉を点鼻するやや特殊な点鼻薬です)
『ステロイド点鼻薬の特徴(アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザス)』
ナゾネックス点鼻薬は小児用フルナーゼ点鼻液のように小児専用のデバイスがありませんが、子供は噴霧量を調整して使えます。
左:小児用フルナーゼ点鼻液
右:フルナーゼ点鼻液
くわしくは後半「ナゾネックス点鼻薬の使い方2」で解説します。
ナゾネックス点鼻薬の使い方1 点鼻方法
出典:グラクソスミスクライン社HP
- 点鼻前に鼻をかんで鼻の通りをよくする(←重要)
- ナゾネックス点鼻薬をよく振る
- キャップはひねらずまっすぐ引き抜く
- 初めて使うときは10回空噴霧する
(2回目からは空噴霧の必要なし) - 【12歳以上】点鼻後の液だれ防止のため、交互の鼻に1噴霧を2回行う(例:左右左右)
【12歳未満】両方の鼻に1回1噴霧行う - 点鼻後は1回鼻で息を吸って、液が鼻の奥までいきわたるようにする
(点鼻後は鼻が気持ち悪くなるかもしれないが、すぐに鼻をかまない) - ナゾネックス点鼻薬の先端をティッシュで拭きとり、清潔に保つ
ナゾネックス点鼻薬の使い方2 噴霧回数
ナゾネックス点鼻薬は12歳をさかいに噴霧回数が違います。
3歳以上12歳未満は1回1噴霧ですが、12歳以上は1回2噴霧です。
1回2噴霧するときは、点鼻後の液だれ防止のため交互の鼻に1噴霧を2回行います。
『ナゾネックスは子供の花粉症もOK!何歳から1日何回使えるの?』
ナゾネックス点鼻薬の使い方3 1日何回いつ点鼻する?
ナゾネックス点鼻薬は1日1回の点鼻で効果を発揮します。問題はいつ使うかです。
私は入浴後に使うのをおすすめしています。
その理由はこうです。
ナゾネックス点鼻薬は鼻が詰まっているときに使っても、薬液が鼻の中へ入っていきません。鼻水で鼻内がいっぱいのときに使っても、鼻水に薬液が吸収されて効きません。
入浴後の鼻はスゥーっと通って鼻水も少ないため、点鼻には最適なタイミングなのです。
『ナゾネックス点鼻薬は副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻茸に効く?効かない?』
ナゾネックス点鼻薬の使い方4 点鼻液がなくなる前にサインはない
吸入ステロイド薬は残回数カウンターがあったり、終わる少し前にサインが出たりしますが、ナゾネックス点鼻薬はそのようなものがいっさいありません。
ですので、なくなるまで使いきる方がほとんどだと思います。
しかし、56噴霧用のナゾネックス点鼻液であれば、66回(空噴霧10回+56回)を超えたあたりから1回の噴霧量に誤差がでてきます。
67回以上は少なめに噴霧され、ナゾネックス点鼻薬が十分に効かない可能性があります。
(試していると、カスカスになりながらも80回使えました)
点鼻容器に使用開始日を書いて、66回を超えて使わないようにしましょう。
ナゾネックス点鼻薬は花粉飛散前から使おう
鼻水や鼻づまりなどの花粉症症状が出て、慌てて病院を受診する方がほとんどです。
しかし、花粉症の症状が出た後にナゾネックス点鼻薬を使い始めても、効果を実感するには一定の時間が必要です。
『ナゾネックス点鼻薬は花粉症にすぐに効かない!効いてくるのはX日後』
花粉症の鼻水・鼻づまりに即効性をもとめるのであれば、セレスタミン配合錠やディレグラ配合錠、点鼻薬トラマゾリン、プリビナ、コールタイジンがおすすめです。
『トラマゾリン、プリビナ、コールタイジン点鼻薬の使い方はこう!』
花粉症の方は多くは、2月中旬~3月初旬くらいになったら花粉症の症状が出ます。
花粉症の症状がその時期に出るのがわかっているなら、花粉が本格的に飛び始めてる2月より前からナゾネックス点鼻薬を使うことを強くおすすめします。
花粉症の症状が出る前からナゾネックス点鼻薬を使い始めるのは抵抗があるかもしれません。
しかし、花粉症が出る前から薬を始める予防的使用は、花粉症の症状が出る時期を遅らせたり、花粉症の苦しみを和らげる効果があることがわかっています。
ナゾネックス点鼻薬は花粉シーズン中は使い続けよう
ナゾネックス点鼻薬を使い始めたら、(スギ)花粉シーズンが終わる4月までは使い続けるべきです。
その理由は、先に解説した通り、花粉症の症状が出た後にナゾネックス点鼻薬を使い始めても効果を実感するには時間がかかるからです。
ナゾネックス点鼻薬はこのような使い方をされていますが、連続で使い続けないと十分な効果を発揮しません。
- 花粉症の症状が出てから使う
- 花粉症の症状が出ているときだけ使う
- 花粉症の症状がなくなったらやめる
(また症状がでたら再開する)
また、花粉症の症状がなくなったらといって止めてしまえば、花粉飛散量が急増したときに花粉症は再燃します。それから再開しても、なかなか効きません。
『ナゾネックス点鼻薬を風邪の鼻水・鼻づまりに?その使い方は間違い』
まとめ
- ナゾネックス点鼻薬を使う前は、鼻の通りをよくするために鼻をかむ
- ナゾネックス点鼻薬は1日1回の点鼻でOK(入浴後に使うのがおすすめ)
- 3歳以上12歳未満は1回1噴霧。12歳以上は1回2噴霧
- ナゾネックス点鼻薬は花粉飛散前から使い、症状がなくなってもやめない。
花粉シーズン中は使い続けよう
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