飲み薬の用法用量は添付文書(医療者向け薬の説明書)に丁寧に記載されています。
通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1日量75~100mgとし原則として3回に分け経口投与する。
また、頓用する場合には25~50mgとする。
なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。ボルタレン錠添付文書より
ボルタレンの1日量の上限の目安は、4錠(ボルタレンは1錠25mg)です。
しかし、湿布薬はどうでしょう?
1日1回患部に貼付する
ボルタレンテープ(病院用)添付文書より
1日1回患部としか記載がなく、1日何枚までの枚数制限の記載がありません。
- 湿布を肩、首、膝、肘、膝に貼っていますが、貼りすぎですか?
- 湿布は何枚まで貼っていいですか?
このような疑問にお答えしようと思います。
湿布薬の市販は枚数制限がある
湿布の市販には、1日何枚までという枚数制限があります。ボルタレンテープEX(市販)であれば1日2枚までです。
1日1回、1枚~2枚を患部に貼って下さい。
ただし、1回あたり2枚を超えて使用しないで下さい。ボルタレンEXテープ(市販)添付文書より
ボルタレンテープEX(市販)は1日3枚貼ると貼りすぎになりますが、きっと多くの方が3枚以上の貼りすぎ状態だと思います。
病院用湿布は1日何枚以上が貼りすぎ?
ロコアテープ(後で解説します)や市販湿布を除けば、病院用の湿布には1日何枚までという枚数制限はありません。
なぜなら、湿布の主成分は、皮膚>>>皮下組織>筋肉>血漿(けっしょう)の順に濃度が高く移行しますが、血漿中に入る主成分はわずかだからです。
なぜ、病院用湿布は1日何枚という上限がないのかをボルタレンテープとボルタレン錠のインタビューフォーム(医療者向け詳細説明書)を使って説明します。
ボルタレンテープのジクロフェナク量
(ボルタレンテープのインタビューフォームより)
ボルタレンテープ15mg(以下ボルタレンテープ)を8枚体に貼付すると
ボルタレン1錠のジクロフェナク量
(ボルタレン錠のインタビューフォームより)
ボルタレン錠を1錠服用すると
ボルタレン錠1日服用量のジクロフェナク量
ボルタレン錠は、通常1日3回服用します。
ボルタレンテープは1日何枚まで貼っていいか
以上のことから、ボルタレンテープは24枚まで(8枚×3)、あるいはそれ以上貼付可能と判断できます。
(湿布24枚も十分貼りすぎだと思いますが…。そんなに貼りませんよね?)
『モーラス・ロキソニン・ボルタレン・ミルタックス一番効く湿布はどれ?』
ボルタレンテープを12枚相当貼ったときの感想
私はピップエレキバンやマグネループのお世話にもなるくらいの肩こり、首痛、頭痛持ちです。レビューもしています。
『ピップエレキバン効果レビュー 磁気は肩こりに効く?効かない?』
『ピップマグネループEX効果レビュー 磁気ネックレスは肩こりに効く?効かない?』
ボルタレンテープ30mgを、両肩、首、両背中、腰に合計6枚(ボルタレンテープ15mgで12枚相当)貼ったこともあります。
そのときは、少しヒリヒリしたくらいで、特に何ともありませんでした。
(さすがに貼りすぎかな?とは思いましたが…)
『肩こりに効く湿布はどの種類?温湿布、冷湿布、テープ、パップの違い』
ロコアテープは1日3枚で貼りすぎ
ロコアテープは2016年に発売された最強湿布です。
そのため「ロコアテープは1日2枚まで」と厳格に1日何枚という枚数制限されているので、1日3枚貼ると貼りすぎになります。
ロコアテープは他の湿布とは違い、併用薬や副作用にもいろいろと気を使います。くわしくはコチラの記事で解説しています。
『ロコアテープを使ったら最強だった!でも副作用と使い方に気を付けて』
まとめ
- ロコアテープを除いて、病院用湿布は1日何枚までという枚数制限はない
- 湿布の市販は、1日の枚数制限がある
(ボルタレンテープEX(市販)は3枚で貼りすぎ)
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