ビーソフテンローションを化粧水代わりに使っていませんか?
塗り心地が化粧水そっくりですので、代わりに使ってしまう気持ちはわかります。
実際、美白液・化粧水・美顔液として紹介されているケースがありますからね。
- 化粧水や乳液代わりに顔に使っている
- 化粧水よりも効果がある
- ニキビ痕にも効果がある
しかしながら、ビーソフテンローションは化粧水ではありません。
超有名保湿剤ヒルドイドローションのジェネリック(後発品)です。
美容愛好家の夢を壊すようで恐縮ですが、ビーソフテンローションのリアルをお伝えしましょう!
ビーソフテンローションに美容効果はない
美容愛好家の中には、ビーソフテンローションを化粧水代わりに使っている方がいるようですね。
- 高い化粧水よりも顔がうるおう!
- 化粧水より安いので、たっぷり顔に使える!
- もう手放せない!
ヒルドイド・ビーソフテンの価格はコチラの記事で解説しています。
『ヒルドイドの美容使用はダメ!処方上限超・保険適用外になったら?』
残念ながら、ビーソフテンローションは薬ですので、美容愛好家が求める美容効果はありません。
もし、純粋に美容成分を求めるのであれば、NALC薬用ヘパリンミルクローション を使ってみてはいかがでしょうか?
NALC薬用ヘパリンミルクローションは、ビーソフテンと同じ成分+美容成分で作られています。
ビーソフテンローションの保湿効果(顔がぷるんとする理由)
ビーソフテンローションの主成分はヘパリン類似物質です。
ヘパリン類似物質とは、そのヘパリンという物質と似た作用(構造)を持っている成分で、強力な保湿効果が期待できます。
ビーソフテンローションの臨床成績(皮脂欠乏症)
本剤の有効率 (最終全般改善度判定:「中等度改善」以上) は83.3%で、有用率 (有用度判定: 「有用」以上) は85.4%であった。
ビーソフテンローション添付文書より
※皮脂欠乏症:乾燥肌のこと
保湿効果とは肌のバリア機能を改善し、水分が逃げるのを抑える効果のことです。
水分が保たれれば。肌は本来のうるおいを取り戻して顔がぷるんとするよね。
だから、保湿効果と美容効果を誤解して化粧水代わりに使ってしまうわけだね。
保湿効果は次の2つの症状の改善に応用されています。
- 皮脂欠乏症(乾燥肌)
- 進行性指掌角皮症(手あれ)
ビーソフテンローションのその他の効果
ビーソフテンローションの効能効果は次のとおりです。
- 皮脂欠乏症
- 進行性指掌角皮症
- 凍瘡(しもやけ)
- 肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防
- 血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患
(注射後の硬結並びに疼痛)- 血栓性静脈炎 (痔核を含む)
- 外傷 (打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸 (乳児期)
ビーソフテンローション0.3%添付文書より
血流改善効果(血行促進効果)
- 凍瘡(しもやけ)
- 血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患
ビーソフテンローションには血流を改善する効果があり、しもやけ治療に応用できます。
ただし、しもやけ治療には、ローションではなく肌の定着性が高いヒルドイドソフト軟膏や、そのジェネリックヘパリン類似物質油性クリームを使う場合がほとんどです。
傷痕をキレイにする効果
ビーソフテンローションは、ケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれる、盛り上がった傷痕をキレイにする効果があります。
ビーソフテンローションの臨床成績(肥厚性瘢痕・ケロイド)
本剤の有効率(最終全般改善度判定「改善」以上)は54.2%で、有用率(有用度判定「有用」以上)は60.4%であった。
想像がふくらんで、ビーソフテンローションはニキビやニキビ痕に効果があるとネットで盛り上がっていますが、ビーソフテンローションは純粋なニキビ痕に効果はありません。
『ビーソフテンローションは顔、ニキビにピッタリ!使い方はシンプルでOK』
ビーソフテンローションの添加物
少し驚くかもしれません。
ビーソフテンローションの主成分はたったの0.3%で、残りの99.7%は添加物です。
「添加物に何が使われているか」これはとても大切なのです。
ビーソフテンローションはワセリンなどの油性成分を使っていないため、無臭のサラッとした液状です。まるで化粧水です。
※「HPローション(市販薬)」はビーソフテンローションとほぼ同じ添加物で作られています。ビーソフテンローションの代わりにおすすめです。
『ヒルドイド市販 ビーソフテンの代わりはHPローションがおすすめ』
ビーソフテンローションと化粧水・乳液の順番
最後に、ビーソフテンローションと化粧水・乳液の順番を確認して終わりにしましょう。
ビーソフテンローションと化粧水。どの順番に使うかは悩ましい問題です。
洗顔から化粧までの正しい順番は次の通りです。
- クレンジング&洗顔
- 化粧水
- 乳液
- ビーソフテンローション
- 化粧下地
- 化粧(メイク)
この順番で使う理由はこちらで解説しています。
『ビーソフテンローションと化粧水の順番はこう!ニキビ薬より先に塗ってね』
まとめ
ビーソフテンローションは化粧水そっくりなので、化粧水代わりに使っている人もいるけど、その使い方は間違っているよ。美容効果はもないしね。
ビーソフテンローションで顔がぷるんとするのは「保湿効果」が働いているから。
美容成分を求めるなら、NALC薬用ヘパリンミルクローション がおすすめだよ。
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