アレグラは市販されるほどメジャーな花粉症薬です。
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ディレグラは花粉症の鼻づまりに対する効果が強いため、他の抗ヒスタミン薬では効果不十分だった鼻づまりにも強く効きます。
なぜなら、ディレグラはアレグラの成分フェキソフェナジンにプソイドエフェドリンをプラスした配合剤だからです。
そうであれば、花粉症シーズン中は飲み続けたいと思うかもしれませんが、ディレグラは長期服用に向きません。
なぜなら、ディレグラはアレグラ、ザイザル、アレロックなどの花粉症薬と違い、長期服用を目的としてデザインされていないからです。
本記事を読めば、「ディレグラの効果の秘密」と「長期服用のリスク」がマスターできます。
ディレグラの効果
ディレグラは、アレグラとプソイドエフェドリンを足した効果を得られます。
アレグラ（フェキソフェナジン）の効果
ディレグラの構成成分のひとつであるフェキソフェナジンは、第2世代抗ヒスタミン薬です。
アレグラは花粉症の鼻水、くしゃみに効果を発揮しますが、鼻づまりへはイマイチです。
鼻づまりへの効果を期待するのであれば、抗ヒスタミン薬ではなくキプレス・シングレア（抗ロイコトリエン薬）がおすすめです。
『キプレス、シングレアは花粉症鼻づまりに効果良好！飲み合わせは？』
プソイドエフェドリンの効果
ディレグラは花粉症の鼻づまり（鼻閉）、充血、腫れに強い効果を発揮します。
なぜなら、ディレグラの構成成分のひとつであるプソイドエフェドリンは、交感神経を刺激して血管を収縮するからです。（α-受容体刺激作用）
ディレグラとアレグラの効果の比較
ディレグラとアレグラの鼻づまりへの効果（鼻閉スコア）を比較した臨床試験では、ディレグラはアレグラの2倍以上の効果を発揮しています。
ディレグラとアレグラ鼻閉スコア
（スコアが低いほど効果がある）
フェキソフェナジンが花粉症の鼻水にジワ～っと効果を表し、プソイドエフェドリンが花粉症の鼻づまりに強い効果を発揮するからです。
ディレグラが長期服用NGの理由
先に解説したとおり、ディレグラは花粉症の鼻づまり、充血、腫れに強い効果を発揮します。
そのため、根強いディレグラ支持者もいます。
しかしながら、ディレグラは長期服用する花粉症薬ではありません。
ディレグラには潜在する副作用があるからです。
花粉症の鼻づまりが治まってきたら減量する。または、他の抗アレルギー薬に変更すべきです。
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ディレグラの副作用
「ディレグラには潜在する副作用があるから長期服用に向かない」と解説しましたが、ディレグラ臨床試験の副作用結果を確認すると、副作用リスクは低く見えます。
| 副作用 | 頻度 |
|---|---|
| 頭痛 | 1.1％ |
| 全身性皮疹 | 0.6％ |
| 疲労 | 0.6％ |
| 口渇 | 0.6％ |
| 副作用合計 | 2.3％ |
しかし、ディレグラの添付文書には次のような記載があり、ここがポイントです。
国内臨床試験では2週間を超えて投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない
つまり「上記のディレグラの副作用は2週間服用の結果であり、長期服用した際の副作用は含まれない」ということなのです。
ディレグラ長期服用の副作用
アレグラを長期服用したときの眠気などの副作用の頻度は低いです。
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しかし、ディレグラを長期服用したとき、プソイドエフェドリンの作用機序からこのような副作用が予測できます。
- 不眠
- めまい
- 振戦（手の振るえ）
- 不整脈（脈の乱れ）
- 血圧上昇
- 眼圧上昇
- 頻脈（心臓のどきどき感）
- 尿閉（尿のキレが悪い）
ディレグラの添付文書の副作用項目にはこれらの副作用の記載はありませんが、安全性に関する項目「禁忌」には次のように記載されているからです。
- （省略）
- 重症の高血圧の患者
- 重症の冠動脈疾患の患者
- 狭隅角緑内障の患者
- 尿閉のある患者
- 交感神経刺激薬による不眠、めまい、脱力、振戦、不整脈等の既往歴のある患者
ディレグラ配合錠の禁忌より
アレグラの禁忌は「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」ですので、この6項目すべてはプソイドエフェドリンの禁忌です。
ディレグラと同様に、長期使用に向かない花粉症は他にもあります。
その1 鼻づまり点鼻薬
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その2 セレスタミン
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ディレグラ関係の市販も長期服用禁止
ディレグラと同じ成分で構成された市販はありませんが、プソイドエフェドリンを含む薬は市販されています。
正しい使い方ができるならばディレグラ関係の市販は有用な花粉症薬ですが、長期服用は厳禁です。
『ディレグラ市販3選 花粉症の鼻水鼻づまりにズバ抜けて効くのはコレ！』
まとめ
- ディレグラ＝アレグラ+プソイドエフェドリン
- ディレグラは花粉症の鼻水鼻づまりに効果があるが、鼻づまりに対する効果が圧倒的
- ディレグラは長期服用には向かない
（2週間を超えて飲んだ時の有効性と安全性は検討されていない） - 花粉症の鼻づまりが治まってきたら、減量するか、抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン薬に変更する
- ディレグラの副作用は、頭痛、口の渇きなど
- ディレグラは禁忌が多く、長期服用で新たな副作用が発現する可能性がある
（潜在する副作用に注意） - ディレグラの市販はないが、プソイドエフェドリンを主成分とする市販はある
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