デザレックス(デスロラタジン)は花粉症に効かない?クラリチンとの違いは?

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花粉症の犬

クラリチンは2002年に発売された、花粉症(鼻水、くしゃみ)、かゆみ(蕁麻疹、湿疹)に効果がある第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)です。

クラリチンのジェネリック「ロラタジン」は2012年に発売。

そして2016年11月にクラリチンの活性代謝物であるデザレックスが発売になり、クラリチン関係の抗アレルギー薬は出そろいました。

デザレックス発売前までは、

【新】ザイザル(レボセチリジン)が【旧】ジルテック(セチリジン)の進化薬であるように、

【新】デザレックス(デスロラタジン)、【旧】クラリチン(ロラタジン)の関係も同様と信じていましたが、少し違うようです。

クラリチンが効く方も効かない方も、デザレックスをどのように花粉症に使っていくのかがベストなのかを探ってみたいと思います。

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デザレックスとは

デザレックス

デザレックスデスロラタジンを主成分とする非鎮静性長時間作用型の第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)です。

デザレックスは花粉症や皮膚のかゆみに効果があります。

抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬の作用と副作用
※矢印の太さがヒスタミンをブロックする強さ

第1世代抗ヒスタミン薬は、脳内ヒスタミンのブロック率が高いため、眠気、ふらつき、だるさなどの副作用が起こりやすい欠点がありました。

強さ(効果の即効性)のみにスポットを当てると第1世代抗ヒスタミン薬は優秀です。

脳内ヒスタミンのブロック率を弱めて、効果と副作用のバランスをとった薬が第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)です。

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デザレックスとクラリチンの成分の違い

クラリチンを服用すると、主成分ロラタジンは肝臓で活性代謝物デスロラタジン(デスカルボキシロラタジン)に分解(代謝)されます。

デザレックスとロラタジンの違い

しかし、すべてのロラタジンがデスロラタジンに分解されません。分解される割合が人によって違います。

そのため、クラリチンは飲む人によって効果の違いが大きい薬と考えられていました。
(効く人もいれば、全然効かない人もいる)

分解後のデスロラタジン(デザレックス)を服用すれば、その効果差は理論上なくなります。

さらに、デスロラタジンはロラタジンより効果が高いため、デザレックスを服用すれば、クラリチンよ強く効くと考えられます。

しかし、期待どおりにはならないものです。

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デザレックスとクラリチンの強さの違い

デザレックス錠5mgのデスロラタジンの吸収量(曝露量)は、クラリチン錠10mgのデスロラタジンの吸収量と同程度です。

効果:デザレックス5mg=クラリチン10mg

デザレックスを倍量の10mg(2錠)飲めば、効果はクラリチンを超えると推測できます。

確かにデザレックス10mg服用すると、強さは増すそうです。

しかし、強さが増す以上に眠気などの副作用頻度が上昇し、デザレックスの眠気がほとんどないというメリットがなくなります。
(後述「デザレックスの副作用」)

効果と副作用のバランスがいいのはデザレックス5mgなのです。

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デザレックス(デスロラタジン)の飲み方

12歳以上の子供もしく大人は、1日1回、1回1錠(5mg)デザレックスを服用します。

クラリチンの場合、効かないのであれが医師が適宜増減できますが、デザレックスは1日1回1錠と厳格に決まっています。

デザレックス(デスロラタジン)の食事の影響

食事の影響を受けて効果が減弱するアレルギー薬は意外と多いです。
(アレグラ、アレジオンなど)

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デザレックスの主成分デスロラタジンは食事の影響を受けません。

朝飲んでも、夜飲んでも効果の差はありません。

デザレックス(デスロラタジン)の食事による影響(効く、効かない)
デザレックスインタビューフォームより

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デザレックスの効果

デザレックス(デスロラタジン)の花粉症に期待できる果は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・かゆみです。

臨床試験ではデザレックスとプラセボ(偽薬)との比較で、プラセボより効果があることを証明したのみで、他の抗アレルギー薬との優位性については確認されていません。

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デザレックスの副作用(眠気)

抗ヒスタミン薬は、脳内ヒスタミンブロック率(脳内H1受容体占有率)によって3グループに分類されています。

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脳内ヒスタミンブロック率が高いと、眠気、だるさなどの副作用が起こりやすいです。

デザレックス(デスロラタジン)もクラリチンと同様に、非鎮静性長時間作用型第2世代抗ヒスタミン薬であるため、眠気などの副作用の頻度は低いですが、

増量すると眠気の副作用頻度が増大することが臨床試験で確認されています。

主な副作用 デザレックス
1錠
デザレックス
2錠
プラセボ
傾眠
(眠気)
1.0% 2.8% 1.0%
めまい 0.2%
頭痛 0.2%
デザレックス
1錠
デザレックス
2錠
プラセボ
副作用の合計 4.0% 6.0% 2.6%

余談ですが、乗り物酔いを抑えるトラベルミンも第1世代抗ヒスタミン薬です。

そのため眠気の副作用を起こす頻度が高いです。

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デザレックスは遮光保存

デザレックス(デスロラタジン)は光で類縁物質が増えるため、遮光(光をさえぎる)室温保存です。

デザレックスの光安定試験
デザレックスインタビューフォームより

通常、遮光が必要な錠剤のPTPシートは遮光シートです。
(遮光シートの錠剤の色はオレンジ色っぽくみえますが、たいていは白色です)

遮光シート(ラシックス)
ラシックスの遮光シート

デザレックス
デザレックスのシート

デザレックスのシートはどこから見ても遮光シートには見えません。

メーカーの方にたずねると、同様の質問が多発しているそうで、遮光シートに変更を検討中だそうです。

→2018年1月現在、シート変更の予定はありません。

デザレックスは2017年11月末までは新薬扱いで14日間が処方限度です。
14日間は遮光保存しなくても大丈夫だそうですが、薬局では遮光して保存してください。

歯切れの悪い回答をいただきました。

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デザレックスはジェネリックと市販薬対策?

デザレックス(デスロラタジン)は、日本では2016年11月発売の比較的新しい薬です。

しかし、世界では2000年に誕生してから120カ国以上で発売されているそこそこ歴史のある薬です。

デザレックス発売の理由1:
ジェネリック対策

デザレックス(デスロラタジン)は、メーカーが時期をみて戦略的に発売されたのだと思います。

日本では、クラリチンのジェネリックであるロラタジン発売後、クラリチンからロラタジンへの変更が進みました。

処方箋にデザレックスと記載されていれば、クラリチンからロラタジンへの変更ができないため、変更分の利益も取り戻せます。

新薬デザレックス発売の理由

デザレックス発売の理由2:
クラリチンの市販(クラリチンEX)発売

クラリチンの市販(クラリチンEX)は、2017年1月24日に発売されました。

クラリチンEX(クラリチンの市販)
出典:大正製薬HP

市販薬との差別化だと考えられます。

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デザレックスとクラリチンの薬価の違い

デザレックスはクラリチンと同等の効果を持ちながら、薬価(値段)が安いです。

  • デザレックス:69.4円
  • デザレックスのジェネリック:なし
  • クラリチン:86.7円
  • クラリチンのジェネリック:40.2~44.7円

そのため、もはやクラリチンを選択する理由はなく、デザレックスに変更されていくでしょう。

クラリチンのジェネリック(ロラタジン)愛用者は、薬価的にはそのままでもOKですね。

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デザレックスは効かない?
では、どのように使うべきか

ここからは、デザレックスの花粉症へのアプローチ方法を考えたいと思います。

花粉症治療で重要なこと

花粉症の予防と治療で重要なことは、

「目のかゆみ、鼻水、鼻づまりの症状がなくても、軽くても、花粉が飛散している間は継続して薬を飲み続ける」ことです。

さらに、花粉が飛散する前から花粉症薬を服用する予防投与が有効であるとわかっています。

デザレックスは花粉症に効かない?

セレスタミンを除くほとんどの花粉症薬にいえますが、花粉症の症状が出てからではなかなか効かないです。

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クラリチンはその傾向が強く、症状が出てからの服用では効かないです。

クラリチンと同等の効果を持つデザレックスも、なかなか効かないと考えられます。

そうであれば、眠気のほとんどないデザレックス(デスロラタジン)は、花粉症予防投与にちょうどいいです。

2016年1月20日にクラリチンのジェネリックであるロラタジン10mg錠「ファイザー」の予防投与で、2016年シーズンは花粉症の症状が出なかったことを、こちらの記事の最後で報告しています。

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2018年シーズンはデザレックス(デスロラタジン)の花粉症予防投与を試します。

2018年1月30日服用開始

<2018年3月5日追記>
全く花粉症の症状がでません。

まとめ

  1. デザレックスは、クラリチンの活性代謝物デスロラタジンを主成分とする非鎮静性長時間作用型の第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)
  2. デスロラタジン5mgはロラタジン10mgと同等の効果が期待できる
  3. デザレックスは、クラリチンと比較すると効果の差が出にくい
  4. クラリチンは効果不十分な場合増量できるが、デザレックスは増量できない
  5. デザレックスは食事の影響を受けない
  6. デザレックスはクラリチンと同等の効果で薬価が安い
  7. デザレックスは花粉症の予防投与に使えそうだが、新薬であるため2017年11月30日までは14日以内の処方なのがネック
    →長期投与解禁
  8. デザレックスにはジェネリックはない