「アレグラ、アレジオン、ジルテック」
ジルテックの進化型抗アレルギー薬「ザイザル」が発売されてから、ジルテックの存在はうすくなりましたが、この3種類の花粉症薬は医師が長年使い、安全性と有効性が確率された薬です。
この3種類の花粉症薬と同じ成分を使った市販は、ドラッグストアで購入できます。
アレグラ、アレジオン、コンタック鼻炎Zの違い
3種類の花粉症市販の違いは主に4つ(強さ、眠気、飲む回数、価格)です。
薬の種類 | 強さ | 眠気 | 飲む回数 |
---|---|---|---|
アレグラFX | 3 | 1 | 2 |
アレジオン20 | 2 | 2 | 1 |
コンタック鼻炎Z | 1 | 3 |
数字は順番
例1)コンタック鼻炎Zは3種類の薬の中で一番強い
例2)アレグラは3種類の薬の中で一番眠くなない
眠気はどれも少ないですが、順番を付けるならこの順番です。
『花粉症薬で眠くなるのは嫌!眠くならない抗アレルギー薬はこれだ!』
<価格の違い>
薬の種類 | 薬価 (3割負担) |
市販価格 |
---|---|---|
アレグラ | 17.22 | 53~71 |
アレジオン | 26.85 | 108~105 |
ジルテック (コンタック鼻炎Z) |
23.4 | 128~171 |
※薬の価格は健康保険を使った方が安く見えますが、病院では診察料、薬局では技術料などが別途必要です。
この3種類の花粉症市販はこのように使い分けるのがベストです。
- 眠くなりたくない:アレグラFX
- 効果と眠気のバランスがいい:アレジオン20
- 強く効いてほしい:コンタック鼻炎Z
花粉症市販1:アレグラFX
アレグラFXはアレグラの花粉症市販で、主成分はフェキソフェナジンです。どちらも1日2回服用します。
(以下、医療用を「アレグラ」。市販を「アレグラFX」と記載します)
アレグラFXとアレグラは同じ添加物を使っているため、効果と副作用は同等です。
『アレグラFX(市販)、アレグラ(薬局)、フェキソフェナジン(ジェネリック)の違い』
効能の違い
アレグラFXとアレグラは効能が違います。
アレグラは皮膚のかゆみにも使えますが、アレグラFXは花粉症・ハウスダストなどの鼻アレルギー以外には使えません。
効能 | |
---|---|
アレグラFX | 花粉症、ハウスダストなどの鼻アレルギー (くしゃみ、鼻水、鼻閉など) |
アレグラ | アレルギー性鼻炎 蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、湿疹などのかゆみ |
『眠くならないアレグラ(フェキソフェナジン)は花粉症予防にピッタリ!』
対象年齢の違い
アレグラは医師が診察して使いますが、アレグラFXは安全性を重視した花粉症市販です。対象年齢の違いがあります。
アレグラFXは15歳以上が対象年齢です。
また、アレグラには子供用に「アレグラ30mg」や「アレグラドライシロップ」があり、生後6カ月から使えます。
アレグラシリーズの1回あたりの用量
– | 6カ月 ~1歳 |
2歳 ~6歳 |
7歳 ~11歳 |
12歳 以上 |
15歳 以上 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
市販 | アレグラFX | × | 1錠 | |||
薬局 | アレグラ60mg | × | 1錠 | |||
アレグラ30mg | × | 1錠 | 2錠 | |||
アレグラDS | 0.3g | 0.6g | 1.2g |
アレグラDS:アレグラドライシロップ
花粉症市販:アレジオン
アレジオンは10mgと20mgがありますが、医療用では20mgが主に使われています。
どちらも1日1回で1日中効果を発揮します。
(以下、医療用を「アレジオン」。市販を「市販アレジオン」と記載します)
アレジオンと市販アレジオンも同じ添加物を使っているため、効果と副作用は同等です。
効能の違い
市販アレジオンとアレジオンも、アレグラFXとアレグラと同様に効能が違います。
市販アレジオンも花粉症やハウスダストなどの鼻アレルギー限定使用です。
効能 | |
---|---|
市販アレジオン | 花粉症、ハウスダストなどの鼻アレルギー (くしゃみ、鼻水、鼻閉など) |
アレジオン | アレルギー性鼻炎 気管支喘息 蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、湿疹などのかゆみ |
対象年齢の違い
市販アレジオンとアレジオンは15歳以上が対象年齢です。
ただし、アレジオン(薬局)には、子供用にアレジオンドライシロップ(アレジオンDS)があり、3歳以上から使えます。
<アレジオンの1回あたりの用量>
– | 3歳~6歳 | 7歳以上 | 15歳以上 |
---|---|---|---|
市販アレジオン | × | 1錠 | |
アレジオン | × | 1錠 | |
アレジオンDS | 0.5g~1g | 1g~2g |
また、アレジオンには点眼薬があり、花粉症の目のかゆみに使われています。
『アレジオン点眼液はコンタクトしたままOK!花粉症にも大活躍』
花粉症市販3:コンタック鼻炎Z
商品名がジルテックではないため気付きにくいですが、コンタック鼻炎Zは、ジルテックの主成分セチリジンを含む花粉症市販です。
コンタック鼻炎Zを作っているメーカーは、ジルテックを販売している会社と同じです。
医療用ではジルテックの進化型抗アレルギー薬「ザイザル」が発売されています。
コンタック鼻炎Zとジルテックは同じ添加物を使っていますので、効果と副作用は同等です。
1日1回就寝前に1錠飲めば、1日中効果を発揮します。
効能の違い
コンタック鼻炎Zとジルテックも、アレグラ、アレジオンと同様に市販と薬局用では効能が違います。
コンタック鼻炎Zは花粉症やハウスダストなどの鼻アレルギーに限定して使えます。
効能 | |
---|---|
コンタック鼻炎Z | 花粉症、ハウスダストなどの鼻アレルギー (くしゃみ、鼻水、鼻閉など) |
ジルテック | アレルギー性鼻炎 蕁麻疹、湿疹などのかゆみ |
対象年齢の違い
コンタック鼻炎Zとジルテック10mgの対象年齢は同じで、15歳以上が対象年齢です。
ただし、ジルテックには、子供用にジルテックドライシロップ(ジルテックDS)とジルテック5mgがあり、2歳以上から使えます。
– | 2歳 ~6歳 |
7歳 ~15歳 |
15歳 以上 |
---|---|---|---|
コンタック鼻炎Z | × | 1錠 | |
ジルテック10mg | × | 1錠~2錠 | |
ジルテックDS | 1回0.2g 1日2回 |
1回0.4g 1日2回 |
0.8g~1.6g |
<補足>
2017年1月にクラリチンの市販「クラリチンEX」が発売されました。
『クラリチン、ジェネリック ロラタジン、市販の効果的な飲み方』
まとめ
- アレグラ、アレジオン、ジルテックには効果と副作用が同等の市販薬がある
- 市販と薬局用の主な違いは「効能効果」「対象年齢」
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