ヒルドイドソフト軟膏は4種類のヒルドイド(ソフト軟膏、クリーム、ローション、フォーム)の中で抜群に肌に残る感覚が強く、保湿効果にすぐれています。
顔から足のつま先まで全身に使えますが、どうもベッタリしか感覚が苦手という方も多いようです。
本記事をおとずれたあなたも、きっとヒルドイドソフト軟膏のベッタリにまいってしまったひとりでしょう。
ヒルドイドソフト軟膏を顔に使うときのベッタリ対策と、それに代わる保湿剤を解説します。
ヒルドイドとは
ヒルドイドは0.3%の主成分(ヘパリン類似物質)と99.7%の添加物でできています。
ヘパリン類似物質は、血液が固まるのを抑える働きがある物質ヘパリンに似た作用(構造)を持っている成分です。
ヘパリン類似物質には3つの効果が期待できます。
- 保湿効果
- 血流改善効果
- 傷痕をうすくする効果
『ヒルドイドの保湿効果は凄すぎる!さらに傷痕、ケロイド、しもやけにも』
添加物とは、薬の主成分以外に使用される、油性成分、水性成分、安定剤、保存剤、乳化剤(界面活性剤)のことです。
主成分を溶かしこむ受け皿のような役割をする添加物を基剤といい、それが塗り心地を決めます。
ヒルドイドソフト軟膏の種類
ヒルドイドソフト軟膏はチューブとジャーがあります。
以前は25g入りチューブしかありませんでしたが、チューブの底に薬が残ってもったいないという意見があり、2016年に50g入りチューブが発売されました。
100gジャーは顔だけではなく、全身に多く塗るときに使いやすい容器です。
また、ヒルドイドソフト軟膏はステロイドやプロペト(ワセリン)などと混合することが多く、そのときは500gのジャーを使います。
『ぜひ、確かめてください!ヒルドイド・プロペト(ワセリン)・混合薬』
ヒルドイドソフト軟膏を顔に塗るとベッタリする理由
ヒルドイドソフト軟膏は添加物にワセリンを含み、それがベッタリ感を生み出しています。
- グリセリン、スクワラン、軽質流動パラフィン
- セレシン、白色ワセリン、サラシミツロウ
- 他
ヒルドイドソフト軟膏添付文書より
白色ワセリンは油そのものであるため、顔に塗るとその油が顔にのるからです。
ヒルドイドソフト軟膏は純度100%白色ワセリンほどではありませんが、顔に塗るとテカリが出て、塗り過ぎるとベッタリするのです。
『ワセリン(プロペト)の効果で顔がプルン!美容美肌にはこう使おう』
ヒルドイドソフト軟膏の顔への使い方
ヒルドイドソフト軟膏を顔に使う場合、量と回数と他の保湿剤を組み合わせると、ベッタリ感を抑えた理想的な保湿ができます。
塗る量の目安
ヒルドイドソフト軟膏は人差し指の先から第一関節まで出した量が約0.5gです。
ヒルドイドソフト軟膏を顔に使う場合、この量を塗るのが目安といわれています。
しかし、これだけの量を顔に塗るとベッタリしますし、朝に使えば朝からテカテカ顔になります。
ですので、テカリやベッタリ感のないちょうどいい量を自分で見つけて、その量を使い続ける。それがベターです。
塗る回数
ヒルドイドソフト軟膏の成分(ヘパリン類似物質)は、1日1回塗ったときと2回塗ったときでは、保湿効果(角層中水分変化量)に違いがあることがわかっています。
出典:マルホHP(改変)
また、1日1回塗る場合は、塗る量を増やしても保湿効果に差がないこともわかります。
『ヒルドイドの使い方 赤ちゃんみたいなプルプル肌になる7つのヒント』
他の保湿剤との使い分け
ヒルドイドソフト軟膏を1日2回使うなら、塗るタイミングは朝と入浴後がベストです。
<入浴後1分後、もしくは60分後に2週間塗ったときの肌の水分量の違い>
出典:マルホHP
入浴後は外出することもないので、顔のベッタリ感が気にならない程度にヒルドイドソフト軟膏を使えばよいでしょう。
問題は朝です。
ヒルドイドソフト軟膏のテカリやベッタリ感が気になるなら、油分を添加物に使っていないヒルドイドフォームをおすすめします。
ヒルドイドフォームはさっぱりとした使用感で、肌にすぐになじみます。テカリも問題になりません。
ヒルドイド | ベッタリ感 | 伸び |
---|---|---|
ソフト軟膏 | 強い | 伸びにくい |
クリーム | ↓↑ | ↓↑ |
ローション | ↓↑ | ↓↑ |
フォーム | 弱い | 良好 |
『ヒルドイドフォームは顔腕体に万能保湿!使い方はこれでOK』
ヒルドイドのジェネリック「ビーソフテンローション」もワセリンを使っていないので、顔に使うのにはおすすめです。
『ビーソフテンローションは顔、ニキビにピッタリ!使い方はシンプルでOK』
まとめ
- ヒルドイドソフト軟膏は0.3%の主成分(ヘパリン類似物質)と99.7%の添加物でできている
- ヒルドイドソフト軟膏は添加物に油性のワセリンを含むためベッタリする
- ヒルドイドソフト軟膏を顔に塗るときは0.5gが目安であるが、テカリやベッタリ感のないちょうどいい量を使うもよし
- 顔のベッタリ対策は、入浴後はヒルドイドソフト軟膏、朝はヒルドイドフォームの組み合わせが良好
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