帯状疱疹より怖いヘルペス後遺症 帯状疱疹後神経痛の痛み症状

帯状疱疹
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帯状疱疹は痛みと皮膚症状(水ぶくれ)を伴う嫌な病気です。

さらに、帯状疱疹には帯状疱疹の治癒後に残る怖い後遺症があります。

 

それは、帯状疱疹後神経痛です。

 

帯状疱疹後神経痛は、強弱さまざまな痛み症状が継続的に起こるため、生活の質(QOL)を著しく低下させます。

帯状疱疹後神経痛は痛みに効く万人向けの治療法が確立されていない怖い後遺症でもあります。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹後神経痛の解説の前に、をおさらいしておきます。

↓こちらの記事を先に読めば、理解が深まります

水疱瘡の初期症状と潜伏期間 感染原因とその後の症状は?
水疱瘡は子供の間に感染することが多い病気です。感染から潜伏期間を経て発症しますが、ほっておいても自然に治ります。しかし、治った後もウイルスは除去しきれず一生付きまとってきます。

 

帯状疱疹と水疱瘡は同じウイルス

子供のころに水疱瘡になった記憶があるでしょうか?

水疱瘡の発症原因となるウイルスは水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの一種です。

水疱瘡自体は自然に治る病気ですが、水疱瘡の重症化を抑えたり、早く水ぶくれの症状を取るために、薬を飲む場合もあります。

水疱瘡薬 飲み薬バルトレックス&塗り薬カチリ、抗生物質
ゾビラックスやバルトレックスなどの抗ヘルペス薬は、水疱瘡の皮膚症状である水ぶくれの広がりを抑えます。カチリ、抗生物質を使用することもあります。

 

人間に感染するヘルペスウイルスは主に3種類

  1. 単純ヘルペスウイルス1型
    口唇ヘルペス
    カポジ水痘様発疹症など
  2. 単純ヘルペスウイルス2型
    性器ヘルペスなど
  3. 水痘・帯状疱疹ウイルス
    水疱瘡、帯状疱疹など

水疱瘡の治癒後に起こる帯状疱疹

抗ヘルペスウイルスで水疱瘡が治した後も、水痘・帯状疱疹ウイルスは知覚神経の奥に潜みます

多くの方は、その後何の症状も出ません

帯状疱疹の薬【バルトレックス、ファムビル、ステロイド、ロキソニン+α】ヘルペスウイルスと痛みの治療
帯状疱疹はピリピリ感が初期症状です。それを感じたら早期治療を開始すべきです。治療薬はバルトレックス・ファムビル・ステロイド・消炎鎮痛薬などがあります。

 

数十年後、ストレス、疲れ、加齢、その他の病気などが引き金になって、潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活動を始めるときがあります。

そのとき、帯状疱疹を発症します。

水痘・帯状疱疹ウイルスが知覚神経付近で増殖し、神経に沿って神経を傷つけます。

水疱瘡、帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛の関係

帯状疱疹後のヘルペス後遺症(帯状疱疹後神経痛)

帯状疱疹後神経痛が起こる原因は2つ考えられています。

帯状疱疹後の後遺症の原因1: 神経に深い傷

帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹になってから90日経っても神経痛が残る後遺症をいいます。

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹で大きな傷が神経に残ったことが原因と考えられています。

 

神経に大きな傷痕が残ると、長期間にわたって痛みや麻痺(違和感)が消えない場合があります。

湿布を貼って神経痛を緩和しようとする方もいますが、湿布は帯状疱疹後神経痛には効きません。

 

帯状疱疹後のヘルペス後遺症の発生率はそんなに高くないと考えられていましたが、

最近の統計では、抗ヘルペスウイルス薬を服用しない場合、帯状疱疹後神経痛に移行する頻度(皮疹発現90日後の疼痛残存率)は20~60%と言われています。

 

特に次のような方は帯状疱疹後神経痛に移行しやすいです。

  1. 帯状疱疹の症状が重症だったとき
  2. 50歳以上の方
  3. 糖尿病などの神経に関わる病気がある方

 

帯状疱疹後の後遺症の原因2: 痛みの記憶

帯状疱疹の痛みの症状が強い場合、痛みの記憶は忘れてしまいたいものです。

しかし、痛みの記憶は深く脳に記憶されます。

 

帯状疱疹後の後遺症は、痛みの記憶を無意識の間に思い出させます。

 

帯状疱疹後神経痛は、痛みの記憶による後遺症とも考えられています。

通常は痛みを感じるほどではないのに痛みを感じてしまう(アロディニアといいます)ことがあるのです。

帯状疱疹後神経痛は心理的な痛みともいうべきでしょうか。

ヘルペス薬ファムビルは高いが帯状疱疹治療に特化!?効果と副作用
ヘルペスで使う薬はバルトレックスが有名ですが、ファムビルもあります。ファムビルはバルトレックスと比較すると薬価(薬の値段)がやや高いですが、帯状疱疹に使う価値はありそうです。

帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛の痛み症状の違い

帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛は同じ痛みの症状が出ますが、痛みの種類が違います。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の皮膚症状が起こる前からな無くなるまで、痛みが継続するときもあります。

この痛みは炎症性の痛みといわれています。

 

帯状疱疹の初期の痛みは、じわ~とした鈍い痛みである場合が多いので、湿布を貼ってしまう方もいます。

モーラス/ロキソニン/ボルタレン/ミルタックス 一番効く湿布はどれ?
モーラステープが効くという人もいれば、ロキソニンテープと言う人もいます。いやいやミルタックスです。ボルタレンテープでしょう…。人それぞれお気に入りの湿布があるようですが、一番効く湿布はどれでしょうか。

 

その後、湿布を貼ったところに、帯状疱疹のブツブツ症状が出ます。それを湿布かぶれと勘違いして、今度はステロイドの塗り薬をぬります。

 

これは帯状疱疹初期にしてしまう、帯状疱疹後の後遺症を残すパターンのひとつです。

帯状疱疹後神経痛の症状

帯状疱疹後神経痛の痛みは文字の通り、神経性の痛み(神経痛)です。

通常の神経性の痛み(神経痛)は皮膚症状の消失とともになくなっていきますが、

帯状疱疹後神経痛の場合は、痛みが後遺症として一定期間継続します。

炎症性の痛みと帯状疱疹後神経痛の痛み

 

  • チクチク・ズキズキするような痛み
  • 刺すような痛み
  • 焼けるような痛み
  • 電気が走るような痛み

帯状疱疹後神経痛の症状は、このように強弱さまざまな言葉で表現されます。

帯状疱疹後神経痛の期間

帯状疱疹後神経痛の痛みを完全に取り除くのは難しく、治療も長期間になる場合もあります。

トラムセットとリリカの副作用を和らげる飲み方 効果と併用は?【帯状疱疹後神経痛薬】
帯状疱疹後神経痛は、万人向けの治療法がまだ確立していませんが、リリカ、トラムセット、トリプタノールから痛みにアプローチしていく場合が多いです。

 

神経の傷の大小に限らず、神経を一度損傷すると回復に時間がかかり、また回復しない場合もあるからです。

帯状疱疹後神経痛は、怖い後遺症なのです。

 

2016年3月に子供用の水疱瘡ワクチンを帯状疱疹ワクチンとして使うことが認められました

帯状疱疹ワクチン予防接種は大人に解禁!費用VS効果&副作用は?
水疱瘡ワクチンを大人に使う帯状疱疹予防法が一部の医療機関で行われていましたが、2016年3月18日からはおおやけに認められています。

まとめ

  1. 帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の後に残る怖いヘルペス後遺症
  2. 怖いヘルペス後遺症である理由は
    ①神経を一度損傷すると回復に時間がかかり、また回復しないこともある
    ②痛みの記憶が繰り返される場合がある
    ③ヘルペス後遺症の痛みに効く、万人向けの治療法が確立されていない
  3. 帯状疱疹の発症時に神経が傷つき、神経に強い損傷が残ることがある。
    それが原因で、帯状疱疹後の後遺症である神経痛が起こると考えられている
  4. 帯状疱疹後神経痛の主な症状は、字のごとく神経性の痛み(神経痛)で、チクチク、ズキズキするような痛みから焼けるような痛みまで、人それぞれ痛みの症状が違う

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