ビオフェルミン錠/散/Rの違い、下痢・便秘改善効果と副作用【赤ちゃん、幼児対応】

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ミヤBM、ラックビー、ビオスリー。そしてビオフェルミン。整腸剤は多くの種類があります。

ビオフェルミンは味も甘く飲みやすいため、赤ちゃんから大人まで、多くの方の整腸剤として活躍しています。

しかし、ビオフェルミンは毎日飲んでも便秘に効かないという意見もあります。

純粋な便秘薬とは違い、ビオフェルミンなどの整腸剤は即効性がないから。効果が実感しにくいからだと思います。

ビオフェルミンは腸内フローラのバランスを整え、自然治癒に近い形で下痢・便秘に効果を発揮します。

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腸内フローラ

整腸剤を知るには、腸内フローラを先に知る必要があります。

小腸から大腸にかけて、数百兆個の腸内細菌がグループごと共存しています。

その腸内細菌の共存状態が花畑に見えることから、その腸内環境は腸内フローラと呼ばれるようになりました。

腸内フローラの腸内細菌は、善玉菌悪玉菌日和見菌(ひよりみきん)の3種類に分けられ、そのバランスは2:1:7がちょうどいいと考えられています。

善玉菌と悪玉菌はお互いに勢力を拡大しようと戦い、毎日少しずつ入れ替わっています。

腸内フローラのバランスが崩れたとき(善玉菌↓悪玉菌↑)、便秘、下痢、腹が張る、おならが臭い(熱いおならが出る)などの症状が起こります。

善玉菌

代表的な善玉菌に、ビフィズス菌乳酸菌、酵母菌、麹菌(こうじきん)、納豆菌があります。

善玉菌は字のごとく、腸内環境を改善して下痢・便秘に効果を発揮します。

体にいい影響を与える善玉菌をプロバイオティクスともいいます。

悪玉菌

代表的な悪玉菌に、大腸菌、ウエルシュ菌、黄色ブドウ球菌があります。

悪玉菌は字のごとく、腸内環境を悪化させて下痢・便秘を引きおこしたり、免疫力を低下させたりします。

日和見菌

日和見菌は善玉菌・悪玉菌の優勢になっている方の腸内細菌の味方をします。

善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが2:1:7であれば、善玉菌の見方をしますが、悪玉菌が優勢になってくると悪玉菌の見方をするといった感じです。

日和見菌は世渡り上手な腸内細菌です。

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整腸剤ビオフェルミンは4種類

ビオフェルミンは、錠剤2種類と粉薬2種類の合計4種類あります。

  1. ビオフェルミン錠
  2. ビオフェルミン配合散
  3. ビオフェルミンR錠
  4. ビオフェルミンR散

ビオフェルミン錠/配合散の違い

ビオフェルミン錠とビオフェルミン配合散

ビオフェルミンとビオフェルミン配合散は同じような名前がついていますが、主成分の違いがあります。

  • ビオフェルミン錠
     ビフィズス菌12mg

  • ビオフェルミン配合散
     乳酸菌(ラクトミン)6mg+糖化菌4mg

ビフィズス菌、乳酸菌、糖化菌はどれも腸内環境を整える成分で、

ビオフェルミン錠とビオフェルミン配合散は同じように下痢・便秘・腹のはりなどに使われています。

特に使い分ける必要はありませんが、本記事ではあえて違いを掘り下げていきます。

ビオフェルミンR錠/R散の違い

ビオフェルミンR錠とビオフェルミンR散

ビオフェルミンR錠とビオフェルミンR散は錠剤か粉薬かの違いがあるだけで、成分の違いはありません。

(ビオフェルミンとビオフェルミンRの違いは後述)

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ビオフェルミン錠の下痢・便秘改善効果

ビオフェルミンは、ビフィズス菌を主成分とする整腸剤です。

ビオフェルミン1錠中に、ビフィズス菌12mg(生菌数として10万個~1億個)含んでいます。

ビフィズス菌は酸素があると生きていけない偏性嫌気性菌です。

大腸にはほとんど酸素がありませんので、ビフィズス菌は大腸に主に生息しています。

ビフィズス菌は糖を分解して乳酸酢酸(さくさん)を作ります。

ビフィズス菌 + 糖 → 乳酸 + 酢酸

ビフィズス菌が作る乳酸・酢酸には殺菌作用があり、悪玉菌の増殖を抑える効果があります。
(特に酢酸には強い殺菌効果!)

ビフィズス菌は乳児のときはその割合が多いですが、加齢とともに減少していきます。

乳児90%以上→幼児成人10%→高齢者1%以下

ビオフェルミン(ビフィズス菌)を飲むと、善玉菌が増え、悪玉菌が抑えられて便秘・下痢を改善できるというわけです。

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ビオフェルミン錠の飲み方
食前?食後?

添付文書(医療者向け薬の説明書)によると、

ビオフェルミン錠の飲み方は、1日3~6錠を3回に分割経口投与です(成人)。

しかし、ビオフェルミン錠の成分であるビフィズス菌は酸に弱く、大腸に到達する前に、胃酸の強酸で相当数死んでしまいます。

ビオフェルミン錠のビフィズス菌を大腸に届けるためには、空腹時の食前ではなく、酸強度(pH)の弱まる食後の飲み方が望ましいです。

ビオフェルミン錠は甘いためガリガリかんで飲めなくもないですが、錠剤が崩壊すると胃酸の影響をより受けやすくなります。

ビオフェルミン錠が飲めない赤ちゃん・幼児は、後述するビオフェルミン配合散がおすすめです。

ただし、死んでしまったビフィズス菌は下痢・便秘に全く効果がないわけでもありません。

死滅したビフィズス菌は食物繊維のような働きをします。
(悪玉菌を吸着して便中に排泄)

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ビオフェルミン配合散の下痢・便秘改善効果

ビオフェルミン配合散は、乳酸菌(ラクトミン)糖化菌を主成分とする整腸剤です。

ビオフェルミン配合散1g中

  • ラクトミン6mg
  • 糖化菌4mg

乳酸菌の働き

乳酸菌は酸素があってもなくても生きる通性嫌気性菌です。

小腸と大腸の一部で活躍できます。

乳酸菌は糖を分解して乳酸を作ります。

乳酸菌 + 糖 → 乳酸

乳酸菌が作る乳酸には殺菌作用があり、悪玉菌の増殖を抑える効果があり、下痢・便秘を改善します。

糖化菌の働き

糖化菌は酸素がないと生きられない好気性菌です。

酸素の存在する小腸で活躍します。

糖化菌は乳酸菌・ビフィズス菌の増殖を助け、間接的に下痢・便秘を改善します。

糖化菌 + 乳酸菌・ビフィズス菌
        →乳酸菌・ビフィズス菌↑
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ビオフェルミン配合散の飲み方
食前?食後?

添付文書(医療者向け薬の説明書)によると、

ビオフェルミン配合散は、1日3g~9gを3回に分割経口投与です(成人)。

ビオフェルミン錠のビフィズス菌は酸に弱いため、食後服用が望ましいですが、

ビオフェルミン配合散の乳酸菌と糖化菌は酸に対して抵抗性があるため、食前食後問わず服用できます。

赤ちゃんは食事が不規則です。

ビオフェルミン毎食後で処方されていたとしても、1日3回にわけて飲めば効果に影響を与えません。

(後述「赤ちゃんと幼児(子供)のビオフェルミンの量」も参照)

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ビオフェルミンはいつまで飲む

下痢・便秘が続いているときは毎日ビオフェルミンを飲むのは当然ですが、

ビオフェルミンが効いてきて下痢・便秘がおさまってきたとき、いつがやめどきなのでしょうか?

これはよく聞かれる質問です。

いつまでという決まりはありませんが、

下痢・便秘が改善しても、ビオフェルミンが処方された日数の継続服用をおすすめします。

なぜなら、ビオフェルミンを服用している間は腸内環境が乱れにくく、下痢・便秘予防にもなるからです。

さらに付け加えるならば、

小腸から大腸にかけて数百兆個の腸内細菌がいますが、ビオフェルミン錠1錠で補えるビフィズス菌は最大で1億個(胃でかなり死滅すると考えられるので、実際はもっと少ない)でわずかです。

30日間毎日3錠飲み続けたとしても、最大90億個のビフィズス菌です。

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ビオフェルミンR

先述の通り、ビオフェルミンR錠とビオフェルミンR散は錠剤か粉薬かと違いがあるだけで、成分の違いはありません。

2つまとめてビオフェルミンRと記載します。

ビオフェルミンRもビオフェルミンと同様に腸内環境を整える整腸剤です。

しかし、ビオフェルミンRは特殊な下痢・便秘を整える、もしくは予防する整腸剤で、ビオフェルミンとは違う性質をもつ整腸剤です。

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ビオフェルミンとビオフェルミンRの違い
(Rは抗生物質と併用OK)

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しかし、ターゲットである肺炎球菌やブドウ球菌以外の細菌(腸の善玉菌)なども攻撃します。

すると、腸内フローラのバランスが崩れ、下痢・便秘・ガスがたまる・おならが出るという症状が起こる場合があります。

抗生物質による腸内フローラの悪化を予防する整腸剤がビオフェルミンRです。

ビオフェルミンでもいいではないか?という声が聞こえてきますが、

ビオフェルミンのビフィズス菌・乳酸菌・糖化菌は抗生物質に負けてしまうため効果がありません。

抗生物質に対して耐性を持たせた乳酸菌製剤がビオフェルミンRです。

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ビオフェルミンRの飲み方
食前?食後?

ビオフェルミンR錠(R散)1錠(1g中)の主成分は、耐性乳酸菌6mgです。

添付文書によると、ビオフェルミンR錠(ビオフェルミンR散)は、1日3錠(3g)を1日3回にわけて服用です(成人)。

ただし、抗生物質は食後服用が基本であるため、ビオフェルミンRも食後に併用がほとんどです。

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ビオフェルミンの副作用

ビオフェルミン、ビオフェルミンRの副作用は見つかっていません。

先述の通り、総細菌数と比較するとビオフェルミンやビオフェルミンRで補える善玉菌はわずかです。

毎日ビオフェルミンを飲み続けたとしても副作用はでないと考えられます。

ただし、ビオフェルミンRは抗生物質の併用が必要な抗生物質です。

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赤ちゃんと幼児(子供)のビオフェルミンの量

ビオフェルミンの赤ちゃん・子供量は、副作用も見つからないことから明確なルールはありません。

医師の裁量に任されています。

Von Harnackの表(成人量を1としたときの小児用量の目安)を使って赤ちゃん子供が服用する1日量の目安を計算してみると次のとおりです。

赤ちゃんから幼児までのビオフェルミン量
(1日量の目安:単位はg)

年齢 ビオフェルミン ビオフェルミンR
1カ月  0.4~1.2  0.4
6カ月  0.6~1.8  0.6
1歳  0.8~2.4  0.8
3歳  1.0~3.0  1.0
7.5歳  1.5~4.5  1.5
12歳  2.0~6.0  2.0
15歳以上  3.0~9.0  3.0
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まとめ

  1. 腸内フローラのバランスが崩れたとき(善玉菌↓悪玉菌↑)、便秘、下痢、腹が張る、おならが臭い(熱いおならが出る)などの症状が起こる
  2. ビオフェルミン錠とビオフェルミン配合散は主成分が違う整腸剤であるが、細かな使いわけは行われていない
  3. ビオフェルミン錠は、ビフィズス菌を主成分とする整腸剤
  4. ビフィズス菌は糖を分解して、乳酸と酢酸を作る
  5. 乳酸と酢酸には悪玉菌の増殖を抑える効果がある
    (悪玉菌↓:下痢・便秘・おなら改善)
  6. ビオフェルミン配合散は、乳酸菌、糖化菌を主成分とする整腸剤
  7. 乳酸菌は糖を分解して乳酸を作り、糖化菌は乳酸菌・ビフィズス菌の増殖を助ける
  8. ビオフェルミンのビフィズス菌・乳酸菌・糖化菌は抗生物質に負けてしまうため効果がない
  9. 抗生物質に対して耐性を持たせた乳酸菌製剤がビオフェルミンR
  10. ビオフェルミンの副作用は発見されていない
  11. ビオフェルミンの赤ちゃん・子供量は、医師の裁量に任されている