帯状疱疹の症状は水疱瘡と似てる?でも原因は全く違います

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子供のころに水疱瘡(みずぼうそう)にかかった記憶があるでしょうか?

水疱瘡は1度かかると生涯免疫を得られるため、2度と水疱瘡にかかることはありません。

しかし、水痘・帯状疱疹ウイルスは、水疱瘡が治った後も知覚神経の奥に潜み、免疫力が低下したときなどに、再活動することがあります。

そのことが原因で「帯状疱疹」として新たな痛みを伴う病気に発展します。

水疱瘡と帯状疱疹(たいじょうほうしん)の原因ウイルスは同じで「水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス」といいます。

人間に感染する主なヘルペスウイルス

  1. 単純ヘルペスウイルス1型
      口唇ヘルペス
      カポジ水痘様発疹症など
  2. 単純ヘルペスウイルス2型
      性器ヘルペスなど
  3. 水痘・帯状疱疹ウイルス
      水疱瘡
      帯状疱疹など

※水疱瘡の正式名称は「水痘(すいとう)」です。

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帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活動

水疱瘡の記事を先に読むことで、この先の帯状疱疹の理解が深まります

水疱瘡の感染原因 症状が出るまでの潜伏期間と治療後の恐怖
水疱瘡は子供の間に感染することが多い病気です。感染から潜伏期間を経て発症しますが、ほっておいても自然に治ります。しかし、治った後もウイルスは除去しきれず一生付きまとってきます。

水疱瘡と帯状疱疹の関係図

水疱瘡が原因で、帯状疱疹を発症するまでのフローチャート

帯状疱疹は人からうつるのか

帯状疱疹は人からうつる。という方がいますが、それは違います。

水疱瘡と帯状疱疹(たいじょうほうしん)の原因ウイルスは同じで、水痘・帯状疱疹ウイルスです。

水疱瘡は人から人へうつって広がっていきますが、
帯状疱疹は、子供のときに感染した水痘・帯状疱疹ウイルスの再活動が原因で、水疱瘡にかかったことがある人であれば誰でも起こりうる病気です。

※帯状疱疹は、人にうつることがあります。そのときうつった人は水疱瘡として発症します。

帯状疱疹と水疱瘡の関係

水疱瘡で使う治療薬

水疱瘡の治療 飲み薬バルトレックス、塗り薬カチリ、抗生物質
ゾビラックス、バルトレックス等の治療薬を使うことで、水疱瘡の皮膚症状である水ぶくれの広がりを抑えたり、かゆみを抑えられます。カチリ、抗生物質、解熱鎮痛薬を使用することもあります。

抗ヘルペスウイルス薬がなくても水疱瘡は自然に治る

水疱瘡は、ほっておいても、ウイルスの数が免疫力で抑えられ、ある程度ウイルスが減ると、自然に治ります。

水疱瘡の重症化を抑えるために、抗ヘルペスウイルス薬などが使われることもありますが、抗ヘルペスウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑えるだけで、神経の中に潜んだウイルスまでをやっつけることはできません。

水疱瘡が治っても、ウイルスは体の中で生き続け、再活動することで原因で、帯状疱疹が発症してしまうのです。

水疱瘡治療後に水痘・帯状疱疹ウイルスが再活動する原因

水痘・帯状疱疹ウイルスの再活動は、過労、ストレス、睡眠不足、年齢が原因となり、免疫力が低下したことが原因で起こりやすいといわれています。

どの年齢層でも水痘・帯状疱疹ウイルスの再活動は起こる可能性がありますが、
50歳以上になると、50歳未満の方と比べると再活動が起こりやすいことがわかっています。

帯状疱疹と水疱瘡の症状の違い

大人の水疱瘡は子供より症状と跡がツライ!合併症で入院?
大人が水疱瘡に感染した場合は、重症化しやすく、合併症に注意が必要です。自分の子供が水疱瘡になっていて、親が感染してしまうケースが増えてきているそうです。

帯状疱疹と水疱瘡の症状の決定的な違いは、帯状疱疹は皮膚の症状だけでなく、神経にも関連する症状が強く出ることです。

帯状疱疹の、主な皮膚症状は「水ぶくれ」で、神経に関連する症状は「痛み」です。

帯状疱疹の皮膚症状(水ぶくれ)

帯状疱疹の皮膚症状は、水疱瘡と似たような経過をたどり、ほぼパターン化しています。

ただし、水疱瘡と違い、帯状に集中的に水ぶくれの症状が出ます。やぶれやすく、細菌の感染も起こりやすいです。

帯状疱疹の症状の経過の皮膚図面

※帯状に症状が出るため、実際はもっとグロテスクです

  1. 虫さされや、何かにかぶれたような、小さな赤いブツブツ症状がでます。それが帯状につながり、めだつようになります
  2. 水ぶくれ(水泡)となります
  3. 水ぶくれは、かさぶたとなり、自然にかさぶたが取れます

帯状疱疹と水疱瘡の皮膚の症状の違い

帯状疱疹は、水疱瘡のように全身に水ぶくれができるのではなく、体の左右どちらか一方の知覚神経に沿って集中して帯状に水ぶくれの症状が出るのが特徴です。

帯状疱疹の皮膚症状は、知覚神経のある全身のどこにでも出ますが、胸から背中にかけて最も多くみられ、全体の50%以上が上半身に症状が出ます

水ぶくれが出た場所は、神経が傷つくことで麻痺(感覚の低下)を起こすことがあります。

帯状疱疹は、顔にも症状が出ることもあり、美容上の問題となったり、顔面神経麻痺を起こす原因にもなります。

帯状疱疹の炎症性の痛みの症状

帯状疱疹の薬【バルトレックス、ファムビル、ステロイド、ロキソニン+α】ヘルペスウイルスと痛みの治療
帯状疱疹は、初期症状を感じたら早期治療を開始すべき病気です。治療薬はバルトレックス・ファムビル・ステロイド・消炎鎮痛薬などがあります。

水疱瘡には「かゆみ」という症状がありますが、帯状疱疹は「痛み」の症状が出ます。

帯状疱疹は、体内で潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活動することが原因でしたね。

ウイルスは潜んでいた知覚神経付近で増殖し、神経に沿って炎症を起こします。そして、神経を傷つけながら皮膚の表面に出てきます。

炎症性の痛みと神経性の痛みの関係

痛みは皮膚症状がでる1~2週間前からにムズムズするという違和感から、ピリピリする・チクチクするという痛みの症状が出ます(炎症性の痛み)。

炎症性の痛みの程度は、軽度のもの(ピリピリ・チクチク)から、突き刺すような痛み・焼かれるような痛み・眠れないほどの猛烈な痛みまで色々表現され、個人差があります。

帯状疱疹は名科にいけばいい?

帯状疱疹は、たいてい一生に1回なるかどうかという頻度の病気です。

皮膚の症状がない段階の炎症性の痛みは、初めて体験する痛みですので、次のような病気と間違うことがあります。何科にかかればいいのか判断に迷う病気でもあります。

  • 内科(頭痛、盲腸、腹痛)
  • 整形外科(肋間神経痛、腰痛)
  • 正解は皮膚科

帯状疱疹の痛みのピークと神経性の痛みの症状

通常の帯状疱疹の痛みのピークは、皮膚の症状が出てから1週間程度で、皮膚の症状が治るにつれて痛みも消失します。

しかし、その後もピリピリ感やズキズキ感が残り、痛みのピークがない場合もあります。
帯状疱疹が治った後も痛みが続く症状、帯状疱疹後神経痛(神経性の痛みが起こったときです。

50歳以上の方や糖尿病などの神経に関わる病気がある方は、帯状疱疹後神経痛になりやすいことが分かっています。

帯状疱疹後神経痛は、ウイルスが知覚神経付近で増殖し、神経に沿って神経を傷つけながら皮膚の表面に出てくるときに、神経に強い損傷が残ったことが原因と考えられています。

まとめ

  1. 水疱瘡と帯状疱疹の原因ウイルスは同じで、水痘・帯状疱疹ウイルス
  2. 帯状疱疹は、人からうつらない
  3. 抗ヘルペスウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑えるだけで、すべてのウイルスを死滅させることができない。そのため、ウイルスは体の中で生き続ける。
  4. 帯状疱疹は、子供のときに水疱瘡にかかったときのウイルスの再活動が原因で発症する
  5. 帯状疱疹の2大症状は、皮膚症状(水ぶくれ)と神経症状(痛み)