薬局は受付時間で薬代が違う!夜間、休日、時間外加算 向精神薬、麻薬加算とは?

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薬局の薬代は、一律ではありません。

薬局によって薬本体の薬代以外に、薬剤師の技術に対する評価点数が加算されるからです。また、薬局によって算定できる点数も違います。

手帳を拒否したら薬代が安くなる(2016年3月まで)のは過去の話です。
お薬手帳よりも、処方箋の受付時間に注目した方が薬代は節約できます。

調剤報酬の「加算料」を解説します。

薬局で支払う薬代の総額は調剤報酬と言われています。

調剤報酬 = 調剤基本料
       +基準調剤加算
       +後発医薬品調剤加算
       +調剤料
       +加算料
       +薬学管理料
       +薬剤料
       +特定保険医療材料等

健康保険では、1点=10円で計算します。

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時間外加算、休日加算、深夜加算の受付時間帯と曜日

時間外加算休日加算深夜加算は、一度薬局を閉めた後、患者さまの来局などを理由に開局し、処方箋を受付調剤することで算定できる加算料です。

時間外加算・休日加算・深夜加算を算定できる処方箋受付時間

加算の種類 受付時間帯、曜日
時間外加算 18:00 ~ 8:00
休日加算 日曜日・祝日(深夜を除く)
12月29日~1月3日
深夜加算 22:00 ~ 6:00

時間外加算・休日加算・深夜加算は重複して加算できません。
例えば、時間外加算と深夜加算の両方が算定できる受付時間帯は、深夜加算を算定します。

時間外加算、休日加算、深夜加算の算定できる時間帯

処方箋の受付時間帯、曜日別薬代の違い

処方箋受付時間帯別、薬代の負担増加率

処方箋受付時間帯 薬代負担増加率
(見込)
時間外 5%~70%
休日 10%~100%
深夜 15%~130%

なぜ、増加率にかなりの幅があるのでしょうか?

時間外加算・深夜加算・休日加算は次の6つの料金、または加算の総額に加算率をかけます。
この6つの料金は、薬局や処方内容により算定できる、できないがあるからです。

  • 調剤基本料
  • 基準調剤加算
  • 後発医薬品加算
  • 無菌製剤処理加算
  • 在宅患者調剤加算
  • 調剤料(一包化加算は除く)
2016年調剤報酬改定後の調剤基本料、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算
2016年調剤報酬改定によって、調剤基本料、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算の算定要件と点数が大きくかわり、薬局は大きな方向転換を迫られています。

総額に関わる加算率

加算の種類 加算率
時間外加算 100%
深夜加算 140%
休日加算 200%

時間外加算・深夜加算・休日加算の算定条件のひとつは一度閉店することです。

薬局を一度閉めたあとに、再び開けるというスタイルはあまり一般的ではありません。
そのため、時間外加算・深夜加算・休日加算ではなく、次に解説する夜間休日等加算を算定している薬局がほとんどです。

夜間休日等加算の算定条件

時間外加算、休日加算、深夜加算は一度薬局を閉めた後、患者さまが来局などを理由に開局し、処方箋を時間外の時間に受付調剤するというのが一般的でした。

夜間休日等加算は、薬局の開局状況に関係なく算定できる加算料です。
つまり、夜間休日等加算を算定できる時間帯に、処方箋を受付調剤したときは、40点算定できます。

夜間休日等加算が算定できる時間帯

次の時間帯で処方箋を薬局で受付すると、3割負担の方で40点分(120円)薬代が高くなります。

夜間休日等加算を算定できる時間帯

  1. 平日「8時前」「19時以降」
  2. 土曜日「13時以降」
  3. 日曜、祝日「終日」

実際の処方をもとに、処方箋の受付時間帯ごとで時間外加算・深夜加算・休日加算の算定で、いくらくらい薬代が変わるかを計算した記事を参考にして下さい。

調剤報酬明細書の見方 夜間、休日、時間外加算で薬代はどう変わる?薬価改定前後を比較
2016年の調剤報酬改定・薬価改定によって、ほとんどの方の薬代が変わります。どのように変わるのかを処方例をあげて解説します。薬代の計算の根拠は調剤明細書に記載しています。

麻薬加算、向精神薬加算、覚せい剤原料加算、毒薬加算
一算定ごとに8点~70点

麻薬加算、向精神薬加算、覚せい剤原料加算、毒薬加算は、麻薬、向精神薬、覚せい剤原料、毒薬を調剤した時に算定できる加算料です。

加算は内服薬、外用薬、頓服薬の調剤料の算定の仕方と同じです。

加算の種類 調剤行為 点数
麻薬加算 麻薬調剤 70点
向精神薬加算 向精神薬調剤 8点
覚せい剤原料加算 覚せい剤原料調剤
毒薬加算 毒薬調剤

処方例
MSコンチン錠10mg(麻薬)  1錠
ハルシオン錠0.25mg(向精神薬)1錠
         寝る前 14日分

麻薬と向精神薬が、同じ用法のグループにあった場合は70点(麻薬加算優先)です。

処方例
ルネスタ錠2mg(向精神薬)  1錠
          寝る前 14日分
ユーロジン錠1mg(向精神薬) 1錠
          寝る前 14日分

向精神薬が2種類処方されていますが、
同じ用法のグループの場合は向精神薬加算8点のみです。
(誤:8点×2)。

処方例
ハルシオン錠0.25mg(向精神薬)1錠
         寝る前  14日分
コンスタン錠0.4mg(向精神薬)2錠
         朝夕食後 14日分

向精神薬を別の用法のグループで調剤するため、
向精神薬加算8点×2種類16点です。

麻薬、向精神薬、新薬、湿布には処方日数(投与)制限がある 薬局規制事項
新薬・麻薬・向精神薬は、体調の変化に気付かず服用を続けた場合、病状を悪化させることがあります。14日・30日・90日の処方制限があります。

自家製剤加算
一算定ごとに20点~90点

分包された半錠

自家製剤加算は、薬を服用しやすいように加工したときに算定できる加算料です。

薬を服用しやすいように加工するとは、つぎのような調剤行為のことです。

  • 半割(薬を半分に割る)
  • 粉砕(薬を砕いて粉状にする)

ただし、薬の加工後の薬と同規格の薬があるときは自家製剤加算は算定できません

※規格とは、薬の含有量の規格のことです。

 自家製剤加算が算定できない例

  • ワーファリン錠1mgを半割
    (ワーファリン錠0.5mgで代替可能)
  • ペリアクチン錠4mgを粉砕
    (ペリアクチン1%で代替可能)
薬学管理料は薬剤師が服薬の情報提供、支援したときの加算料
【2016年調剤報酬改定対応】乳幼児服薬指導加算、外来服薬支援料、薬剤服用歴管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料、重複投与相互作用防止加算、 服薬情報等提供料など)を解説します。

計量混合調剤加算
一算定ごとに35点~80点

分包された粉薬

混合された軟膏

混合されたシロップ

計量混合加算は、2種類以上の粉薬(散剤)・軟膏剤・シロップ剤を混合して調剤したときに算定できる加算料です。

用法ごと、もしくは混合して出来上がった混合軟膏ごとに加算できます

つまり、粉薬(散剤)・軟膏剤・シロップ剤の混合が行われた場合、加算料分だけ薬代が上がります。

計量混合加算の算定数の上限はありません

皮膚科では軟膏の混合が多いです。

皮膚科の混合軟膏メリット・デメリット 使用期限と保存のルールはある?
【混合動画有】皮膚科に行くと、プラスチック容器に入った薬を渡されることがあると思います。たいていそこには混合軟膏が入っています。軟膏の混合にはメリットとデメリットがあります。

在宅患者調剤加算 15点

医師の指示のもとに、患者さまの家に伺い、薬の管理と説明(在宅訪問薬剤管理指導、もしくは居宅訪問薬剤管理指導をするという)を行うことを地方厚生局に届け出た薬局が加算可能です。

基本調剤加算・後発医薬品調剤体制加算は、受付したすべての患者さまに対して算定できますが、在宅患者調剤加算は、在宅訪問薬剤管理指導、もしくは居宅訪問薬剤管理指導を行った患者さまのみ算定できます。

注射薬の無菌製剤処理加算
1日分ごとに65点~140点

無菌環境(クリーンベンチ)

クリーンベンチ(yuyama製)

無菌製剤処理とは、無菌環境の中で、無菌化した器具を使用し、無菌的な薬を作ることです。薬局でよく使用されるのはクリーンベンチです。

無菌環境を薬局内に作る必要がありますので、薬局を開設前から設計しておく必要があります。

そのため、算定している薬局は、点滴液等を作る必要がある薬局等に限られています。

【調剤報酬(薬代)】一包化加算、内服薬、外用薬の調剤料の計算
薬代(調剤報酬)はどこの薬局でもらっても同じ値段ではありません。薬局の薬代には、調剤するときや、患者さまに薬の説明するときに技術料や指導料がかかるためです。【一包化動画有】

まとめ

薬代に直接影響してくる可能性が高い項目は「夜間休日等加算」です。

もし、同処方にもかかわらず「薬代がいつもと違う」と感じたときの処方箋受付時間は、平日19:00以降、土曜日13:00以降ではありませんでしたか?

残薬があるなどで急いでいない場合は、標準的な薬局の営業時間に処方箋を持っていくのがベストです。

ただし、処方箋の使用期限は発行日も含めて4日以内ですので気を付けて下さい。