麻薬、向精神薬、新薬の処方日数制限(投与制限)のすべて(GW/年末年始対応)

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薬局は、法律、規則によってさまざまな行為が規制されています。

  • レンドルミン、ハルシオンを2カ月分ください。
  • エリミンありますか?
  • デパス(エチゾラム)、アモバン(ゾピクロン)も規制されるんですか?
  • 向精神薬は30日以上処方できないって本当ですか?
  • ゴールデンウィーク(お盆、海外旅行)なのでもっとください
  • 湿布の量が少ないんですけど。もっとください。

これらが最近よく受ける質問です。

答えは記事の中にあります。

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処方日数制限(投与制限)のある薬

新薬と麻薬と向精神薬の処方日数制限(投与日数制限)

処方日数制限(投与制限)がある薬は、新薬麻薬向精神薬です。

新薬、麻薬、向精神薬を処方日数制限(投与制限)する理由は4つあります。

  1. 体調が変化しているにも関わらず飲み続けた場合、思わぬ副作用が起こる
  2. もともと副作用が出やすい
  3. 依存性の問題
  4. 薬物乱用の問題

ただし、ゴールデンウィークや年末年始は処方日数制限(投与制限)が緩和される場合があります。(後半で解説しています)

新薬の処方日数制限(投与制限)

発売して1年を経過していない薬(厳密には薬価基準収載の翌月の初日から1年間)を新薬といいます。

新薬には14日分までの処方日数制限(投与制限)があります。

新薬であっても、14日を超える処方が可能な例外もあります。

  • 配合剤
    すでに存在している成分の組合せだからです。
    (配合剤のもとになる成分が、発売して1年以上経過しているという条件付き)
  • 1回の調剤で14日を超えることに合理性があり、安全性が確認されている新薬
    最近の例ではAGA薬ザガーロニキビ薬エピデュオゲル

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麻薬の処方日数制限(投与制限)

麻薬はガンなどの疼痛(激しい痛み)のコントロールに使われることが多い薬です。
14日分と30日分の処方日数制限(投与制限)があります。

処方日数制限(投与制限)を受ける麻薬の例

14日分制限 ドーフル散
メサペイン錠
30日分制限 MSコンチン錠
アンペック坐剤
オキシコンチン錠
オプソ内服液
オキノーム散
デュロテップパッチ
リン酸コデイン10%

リン酸コデイン1%散、トラマール、トラムセット、レペタンは麻薬とよくまちがえられますが、これらは麻薬ではありません。

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向精神薬の処方日数制限(投与制限)

向精神薬は、不安を抑える抗不安薬、眠気を誘う睡眠薬、てんかん発作を抑える目的などで使用することが多いです。

14日分、30日分、90日分の処方日数制限(投与制限)があります。

処方日数14日分制限の向精神薬

向精神薬名 一般名(成分名)
サノレックス マジンドール
ダイアップ坐剤 ジアゼパム
ノルスパンテープ ブプレノルフィン
ペルタゾン ペンタゾシン
ペンタジン
メンドン クロラゼプ酸二カリウム
ラボナ ペントバルビタール
ルピアール坐剤 フェノバルビタールナトリウム
レペタン坐剤 ブプレノルフィン

処方日数30日分制限の向精神薬

向精神薬名 一般名(成分名)
エバミール ロルメタゼパム
エリスパン フルジアゼパム
コンサータ メチルフェニデート
コンスタン アルプラゾラム
コントール クロルジアゼポキシド
サイレース フルニトラゼパム
セパゾン クロキサゾラム
セレナール オキサゾラム
ソメリン ハロキサゾラム
ソラナックス アルプラゾラム
ダルメート フルラゼパム
ドラール クアゼパム
バランス クロルジアゼポキシド
ハルシオン トリアゾラム
ベゲタミンA配合錠 クロルプロマジン
プロメタジン
フェノバルビタール
ベゲタミンB配合錠
ベタナミン ペモリン
マイスリー ゾルピデム
メイラックス ロフラゼプ酸エチル
モディオダール モダフィニル
ユーロジン エスタゾラム
リーゼ クロチアゼパム
リタリン メチルフェニデート
レキソタン ブロマゼパム
レスミット メダゼパム
レンドルミン ブロチゾラム
ロヒプノール フルニトラゼパム
ロラメット ロルメタゼパム
ワイパックス ロラゼパム

※コンサータ、リタリンは、登録薬局の登録登録調剤責任者に限り調剤できます。
※ロヒプノールは2018年8月に製造中止。代替品はサイレースです。

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処方日数90日分制限の向精神薬

向精神薬名 一般名(成分名)
セルシン
ホリゾン
ジアゼパム
ネルボン ニトラゼパム
ベンザリン
マイスタン クロバザム
ランドセン クロナゼパム
リボトリール

向精神薬ではない薬
(処方日数制限なし)

睡眠剤や抗不安薬は向精神薬である場合が多いですが、向精神薬ではない睡眠薬や抗不安薬もあります。

商品名 一般名(成分名) 規制区分
セディール タンドスピロンクエン酸 劇薬
ベルソムラ スボレキサント 習慣性医薬品
メレックス メキサゾラム なし
リスミー リルマザホン 習慣性医薬品
ルネスタ エスゾピクロン 習慣性医薬品
レスタス フルトプラゼパム なし
ロゼレム ラメルテオン なし

ベルソムラ(睡眠薬)は新薬のため14日処方日数制限でしたが、2015年12月に処方日数制限(投与制限)は解除されました。

【睡眠薬ベルソムラの効果、副作用、禁忌、悪夢】効かないってホント?

アモバン(睡眠薬)は規制が入りましたが、ルネスタ(睡眠薬)は向精神薬ではありません。
不眠症薬ルネスタと従来との睡眠薬の効果・副作用・依存性比較

ロゼレムは向精神薬、習慣性薬に指定されていない、唯一の睡眠薬です。

ロゼレムの標的はメラトニン受容体!効果、副作用、禁忌

アモバンとデパスは向精神薬に指定
【30日分処方日数制限】

アモバン、デパスは2016年10月14日から向精神薬に指定されました。

商品名 一般名 変更前 変更後
アモバン ゾピクロン 習慣性医薬品 向精神薬
デパス エチゾラム なし

14日分、30日分、90日分の処方日数制限(おそらく30日分)を受けます。

アモバン、デパスはどの日数の規制区分に入るかは不明です。
発表がありしだい加筆します。

2016年9月29日加筆
→2016年10月14日から、アモバン、デパスは30日分の処方日数制限を受けます。

2016年10月13日加筆
→明日からアモバン、デパスは30日分の処方日数制限を受ける予定でしたが、11月1日から処方日数制限を受けることになりました。

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マイスリー、ルネスタ、アモバン 効果と副作用の違い

エリミンは2015年11月で販売中止

エリミンは睡眠作用が強いため、不眠症の方には頼りになる薬でした。

しかし、エリミンは赤玉(あかだま)とも呼ばれ、誤った使い方も多い問題のある薬でした。

発売中止時はエリミンの在庫確認の問い合わせが続発した記憶があります。

  1. エリミンは在庫しているか?
    →エリミンは製造中止のため、薬局には在庫はないと思います。
  2. エリミンが手に入る薬局を教えてほしい
    →わかりません。
  3. なぜエリミンがないのか
    →メーカーの製造が中止されたからです

処方日数制限(投与制限)の例外規定
(年末年始、ゴールデンウィークなど)

新薬・麻薬・向精神薬の処方日数制限例外規定

特殊な事情があるとき、処方日数(投与日数)14日分が限度の薬は、処方日数(投与日数)が30日分まで緩和されます。

つまり、新薬、麻薬、向精神薬でも、特殊な事情に該当すれば、30日分までは薬がもらえるということです。
(もともと30日分処方が限度の薬は、それ以上延長されません)

特殊な事情とは

  • 海外旅行
  • 年末年始
  • ゴールデンウィーク(GW)
  • (シルバーウィーク:SW)

盆休みは国民の休日ではないため、特殊な事情に該当しません

秋にときどき発生するシルバーウィークは、特殊な事情に該当する場合があります。

「国民の祝日に関する法律」が一部改正されると、連休となるケースが増えます。
シルバーウィークなどの「特殊な事情」の解釈については、柔軟に取り扱われているようです。
(ただし、都道府県により解釈が違います)

湿布の70枚処方制限

漢方薬、ビタミン剤などは、保険から外すという話は昔からあります。
2016年の診療報酬改定では湿布を狙ってきました。

2015年の年末くらいから話題になった湿布の70枚制限案は、ほぼ有効になりました。

入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は、当該超過分に係る薬剤料を算定しない。
ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方箋及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

まわりくどいので要約します。

湿布は1回の処方で原則70枚までの処方です。
特に理由があるならば70枚を超える処方を認める。

湿布の枚数を70枚に規制したいのやら、したくないのやら…。よくわからないです。

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<2016年9月追記>

2016年4月以降で、70枚を超えた湿布を処方された処方箋を見たことがありません。

医療機関は70枚制限を守って処方しているようです。

使用期間(有効期限)切れ処方箋の調剤はできない

使用期間(有効期限)の切れた処方箋は、処方箋としての効力を失っています。薬局では受け付けこられません。

病院、クリニックで再発行をしてもらうことは可能ですが、再発行は健康保険が適用されないため、費用は自費です。

近畿厚生局(主に関西エリアを統括)は、「使用期限の切れた処方箋に対して、医師に疑義照会し、使用期限を修正(延長)することは認めない」という姿勢です。

処方箋の期限はこちらで詳しく解説!
処方箋に有効期限(使用期間)がある理由と延長方法 期限切れ処方箋の扱いは?