モーラス・ロキソニン・ボルタレン・ミルタックス一番効く湿布はどれ?

yes

湿布は、整形外科以外の科でも、気軽に処方してくれます。

モーラステープが効くという人もいれば、ロキソニンテープ、ミルタックスパップ、ボルタレンテープ…が効くと言う人もいます。

湿布のシェアは、モーラスがダントツです。

やはり、モーラスが一番なのでしょうか?
万人に効く湿布はあるのでしょうか?

メーカーが公表しているデータを使って、一番効く湿布を探してみます。

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湿布が効く理由

湿布は有効成分と基剤で構成されていて、湿布の有効成分が基剤に均等に溶けた状態で安定しています。

有効成分と基剤の含有量をボルタレンテープ15mgを例にして説明すると、
有効成分のジクロフェナク15mg(1%)がテープ全体1500mg(99%)の中に溶けて安定しています。

ボルタレンテープのジクロフェナク含有量

出典:ノバルティスファーマ社HP(一部改変)

湿布を肌に貼ると、基剤から有効成分がはがれていき、皮膚の一番表面部分である角質に付着します。

付着した有効成分は、角質→表皮→真皮→皮下組織へと浸透していき、炎症部分で効くのです。

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塗り薬+湿布でさらに効くか?

患者さんから質問です。
「痛み止めの塗り薬を塗ってから、湿布を貼ればさらに効くか?」

ロキソニンゲルを塗ってから、ロキソニンテープを貼る。ということです。
ボルタレンゲル+ボルタレンテープでもかまいません。

理論上は、ロキソニンゲル(ボルタレンゲル)を2回重ねた効果が出ると予想できます。

ただ、湿布を貼る前に余計なものを塗ってしまうと、刺激性接触皮膚炎(後述)を起こす原因になるため、おすすめしません。

ロキソニンゲル(ボルタレンゲル)は分厚く塗れば効果があるか。
という質問も良く受けます。

分厚く塗れば効くかといえばそうでもありません。
皮膚に吸収される前に、はがれ落ちるからです。

ロキソニンゲル(ボルタレンゲル)で効率よく効果を出す方法は、塗る回数を増やすことです。

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4種類の湿布の例

湿布の種類 商品名
パップ剤 モーラスパップ
ロキソニンパップ
ミルタックス
冷湿布 MS冷湿布
温湿布 MS温湿布
ラクティオン
ロキソプロフェンNaテープ「タイホウ」
プラスター剤 モーラステープ
ロキソニンテープ
ボルタレンテープ

湿布の貼り方と注意点

関節部分の湿布の貼り方

首、肩、腰(少し難易度は高い)に湿布を貼る場合は、比較的簡単に貼れると思います。

問題は肘膝などの関節部分です。

関節部分に湿布を貼るときは、湿布にハサミで切り目を入れて、湿布がより肌に密着できるようにします。

湿布の貼り方:膝

湿布の貼り方:膝

出典:久光HP

入浴後、寝るときに湿布を貼る場合の注意

入浴後に湿布を貼る場合は、汗がひく入浴約30分後に貼ります。

初めて使用する湿布は、寝る前をさけた方が無難です。なぜなら、湿布かぶれに気づくのが遅くなり、朝に真っ赤になってしまうことがあるからです。

温湿布は、入浴1時間前にははがしておかないと、皮膚がヒリヒリすることがあります。

温湿布の貼付実験
温湿布を貼って入浴してみたところ、痛くはありませんが、ヒリヒリするような感じがしました。
(使用湿布:ロキソプロフェンナトリウムテープ 50mg「タイホウ」)

痛くない湿布のはがし方は?

貼ったところと直角(真上に)に一気にはがすと、皮膚が必要以上に引っ張られるため痛いです。

角の方から少しずつクルクルと丸めるように湿布をはがすと痛みは最小限になります

温湿布以外の湿布は、シャワー等で濡らすととスルッとはがれます。
ただパップ剤は基剤が溶けてきて、べとべとして気味が悪いです。

湿布かぶれという副作用

夏の湿布かぶれの副作用 モーラステープの光線過敏症に注意!対処は?
モーラステープの紫外線によるかぶれ(光線過敏症)は有名ですが、フルルビプロフェン、フェルビナク、インドメタシン、ケトプロフェンを含む湿布や塗り薬も、モーラスと同様に湿布かぶれを起こすことがあります

湿布をはがした後、湿布の跡が残っている場合は、刺激性の接触皮膚炎を起こしている可能性があります。

湿布による接触皮膚炎は、おもに次の2種類です。

  • 湿布を貼る前に、皮膚に付いていた何かが皮膚に浸透して起こる刺激性接触皮膚炎
  • 湿布の有効成分・基剤等にアレルギー反応が起こるアレルギー性接触皮膚炎
    (いわゆる湿布かぶれ。モーラステープの光線過敏症が有名)

一番効く湿布

妊娠中の腰痛 妊婦は湿布(ロキソニン、モーラステープetc)大丈夫?
妊婦の腰痛で湿布を処方してもらいました。別の病院で湿布を処方してもらいにいったら、妊婦に湿布はだせないと断られました。どちらが正しいのでしょうか?

モーラス、イドメシン、ミルタックス、セルタッチ、ロキソニン、ボルタレン…。
湿布は数え切れないほどの種類があります。

メーカーは臨床試験で効果のテストを行っていますが、条件・被験者が異なるため、データを単純に比較できません。

その中で一番効く湿布を探すわけですから、厄介なタイトルをつけてしまったものです。

プラセボ効果

一般的に、湿布を貼ったり、塗り薬を塗るとプラセボ効果がはたらきます。

ボルタレンゲルと基剤を使ったプラセボ効果の説明

ボルタレンゲルの臨床試験では、
有効成分を添加していない基剤(プラセボ)のみを塗っただけで、中程度改善したと40%以上の方が答えました。

プラセボ効果がはたらかないとしたら

基剤(プラセボ)のみを塗ったとき、皮膚の痛み物質であるPGE2(プラスタグランジンE2)は、対象とほとんど変わらず、ほとんど減少しません。(下図A)

製品(ボルタレンゲル)を塗って、PGE2が下がるはずなのです。(下図B)

ボルタレンゲルと基剤のPGE2濃度

この臨床試験から、
私たちの主観は、湿布の効果を客観的に判断できるほど優れていないことがわかります。

データを解析しても、常にプラセボ効果が大きく働くため、データで一番よく効く湿布が必ずしも万人に一番効く湿布であるとは限らないのです。

そのことを決定付けるデータを紹介します。

モーラステープが一番効く湿布でない理由

湿布貼りすぎ?ボルタレンテープ市販と病院用に1日枚数制限はあるか
湿布を肩、首、膝、肘、膝に貼っていますが、貼りすぎですか?湿布は何枚まで貼っていいですか?このような疑問にお答えします。

多くの湿布は、腰痛、(肩こり)、筋肉痛等で使われます。

モーラステープ(モーラスパップはダメ)は、唯一「関節リウマチにおける関節局所の鎮痛」に効果がある湿布です。

モーラステープとプラセボの効果の患者印象

モーラステープ臨床成績より引用

そのモーラステープの臨床試験でも、有効成分の入っていないプラセボの方が、製品より「非常によく効いた」と答えている方が3名も多いのです。

私たちの主観とは一体…。

湿布の市販は好みで選ぼう

ボルタレンで決まり!肩こり首の痛みの湿布、ゲル、ローションの市販
市販されているボルタレンシリーズ(テープ、ゲル、ローション)は、病院で使われているあのボルタレンと全く同じものです。病院で診察を受ける時間がないときに有効活用できます。

ボルタレンシリーズのように、病院用と全く同じ湿布が市販されているケースもあります。

病院でよく使われるメジャーな湿布で、市販されている湿布をまとめました。

湿布の市販もお好みで選んで下さい。
あなたに効く湿布が、あなたには一番の湿布です。

成分名 病院用(例) 市販(例)
ケトプロフェン モーラス オムニードケトプロフェンパップ
ミルタックス
ロキソプロフェン ロキソニン ロキソニン
ジクロフェナク ボルタレン ボルタレン
ナボール
フェルビナク セルタッチ フェイタス
フェルナビオン パテックスフェルビナスター
インドメタシン イドメシン バンテリン
カトレップ ハリックス55ID
フルルビプロフェン アドフィード 市販なし
ヤクバン
エスフルルビプロフェン ロコアテープ 市販なし

まとめ

色々な湿布を貼って、効き目を試して下さい。

かぶれがなく、あなたが効いたと感じた湿布が、あなたにとって一番効く湿布です

  1. 湿布には剤形別に用途がある
  2. 初めて使用する湿布は、寝る前をさけた方が無難
  3. 私たちの主観は、湿布の効果を客観的に判断できるほど優れてはいない
  4. 一番効果があるデータを持つ湿布が、主観での一番効果があるとは限らない
  5. モーラステープはリウマチの痛みに効く唯一の湿布
  6. 万人に効く湿布はない。一番効く湿布は人それぞれ