脳トレ、運動、食事(DHA、EPA)で認知症を予防する方法

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認知症に対する確実な予防法は確立されていません。

認知症の原因については、不明なことも多く、いくつもの仮説があります。
原因は少しずつ明らかにされるでしょう。

現在は、次の4項目が、認知症の原因と考えられています。

認知症の原因、4項目

  1. 加齢
  2. 遺伝的な要素
  3. 血管的な要素(糖尿病、高コレステロール血症、高血圧、喫煙)
  4. 生活習慣(食事、運動、飲酒)

加齢と遺伝的な要素は、今のところどうしようもありません。

血管的な要素と生活習慣を元に、いくつもの認知症の予防法が試されてきました。その中でも有力視されている認知症の予防法は2つです。

  1. 脳トレ
    認知症で落ちる能力を鍛える
  2. 運動と食事
    認知症になりにくい生活習慣を行う

脳トレ、運動、食事を続けることで、認知症の発症予防と進行の抑制に効果があるのかもしれません。

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脳トレで認知症を予防

「脳トレ」ってゲームのこと?

脳トレと言っても、ブームになったあの脳トレ系ゲームではありません。

  • ニンテンドーDSのゲーム「脳トレ」
  • パズルゲーム「ぷよぷよ」「テトリス」
  • ブロック崩しゲーム「アルカロイド」など

ゲームの脳トレは、計算、記憶、判断などを何度も繰り返すため、計算力、記憶力、判断力そのものの能力が上ることは実証されています。

しかし、脳トレで各能力が向上することと、認知症の予防とは別の問題です。

ドラえもんの声として知られる大山のぶ代さん(2012年に認知症と診断、2015年に世間に公表)も、脳トレ系のゲームが得意だったそうです。

認知症を予防する脳トレとは

ひとりで繰り返すだけの、計算ドリルのような脳トレよりも、相手を必要とするゲームのような脳トレの方が、認知症の予防効果があります。

相手を必要とするゲームのような脳トレは、勝ち負けがあるため、相手の顔色をうかがったり、裏を読んだする必要があります。その状況に応じた対応が必要です。

状況に応じた行動は、脳が刺激、活性化し、認知症の予防効果を期待できます。

認知症の予防効果がある脳トレの例

  • トランプ
  • 将棋
  • オセロ
  • 麻雀
  • 囲碁
  • かるた

人とのコミュニケーションこそが脳トレそのもの

相手の話を聞き、内容を理解し、的確な答えを返す。

他人とコミュニケーションをとることは、脳に刺激を与え続ける脳トレのようなもので、認知症の予防効果が期待できます。

男性が定年退職すると、急激に物忘れが進行することがあるのは、他人とのコミュニケーションが希薄になるためでしょう。

運動で認知症を予防
(運動療法)

運動は間接的に認知症を予防

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運動が、直接的に認知症に対する予防効果があるかはわかりません。
しかし運動は、間接的に認知症に対する予防効果があったという研究結果あります。

間接的な認知症に対する予防効果が積み重なって、今の認知症に対する運動療法が出来上がっています。

認知症の予防に最適な運動の強さ(負荷)

筋トレなどの強い負荷がかかる運動よりは、歩行よりやや強い程度の負荷(有酸素運動)の運動の方が、認知症に対する予防効果が期待できます。

運動の認知症予防効果

運動が認知症を予防する決定的な証拠は、まだ見つかっていません。
しかし運動は、血圧、血糖値、コレステロールの上昇を抑え、全身の血流を改善します。

運動をすると脳の血流もよくなるため、記憶力の低下を減らし、認知症の発症を少なくしていると考えられています。

認知症の予防に最適な運動の時間

週1回のまとめて長時間の運動をするよりも、30分くらいの短時間の運動を繰り返すほうが認知症が予防できます。

明日からとは言わず、今日から毎日少しでいいので運動することです。

認知症の予防に効果のある運動の頻度

認知症の予防に効果のある運動の頻度は、まだわかっていませんが、認知症予防の研究結果をひとつ紹介します。

運動比較研究(ローリンの研究)

運動の認知症に対する予防効果(運動比較研究)

A群 まったく運動しない人
B群 週に3回以上ウォーキング程度の運動をする人
C群 週に3回以上早歩き程度の運動をする人

A群の認知症発症危険度を1とすると、B群では0.67、C群では0.5の危険度だった。

以上のことから、週に3回以上の運動頻度がひとつの基準となりそうです。

認知症に予防効果のある運動(まとめ)

少し汗ばむくらいの運動を、週に3回程度行う

食事で認知症を予防
(食事療法)

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食事と認知症予防についてもさまざまな研究があります。

食事の研究結果を総合的に観察すると、糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病にならないための食事が、ほぼそのまま認知症の予防に使えそうです。

生活習慣病予防の食事とは、どういうものだったでしょうか?

一般的に言われているのは日本食(和食)です。ただ、日本食の中には、味噌汁など塩分が高い食事も含まれます。

認知症の予防食は、【日本食 - 塩分】がベストではないでしょうか。

認知症を予防する食事

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魚食(EPA、DHA)で認知症を予防

「魚をたくさん食べると頭がよくなる」と言われることもありますが、認知機能の向上効果は立証されていません。

しかし、魚が「血液がサラサラにする」「中性脂肪を燃やす」ということは、ウソではありません。

血管(血液)の状態は、EPAとDHAが深く関わっています。

魚の中でも、まぐろ、サバ、ブリ、サンマ、うなぎ、いわし、さけ、アジなどは、EPAとDHAが豊富です。

実際、魚由来の成分(EPA、DHA)を由来とする、エパデール(EPA)、ロトリガ(EPA/DHA)が「血液がサラサラになる」「中性脂肪を燃やす」医薬品として販売されています。

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EPA、DHAの血液サラサラ効果

魚などに多く含まれるEPA(エイコサぺンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、血液をサラサラにする作用があります。

血がサラサラになると、血栓ができにくくなります。

EPA、DHAの多く含む食事を続けて、脳梗塞や心筋梗塞を予防することで、間接的に認知症を予防できます。

EPA、DHAの中性脂肪を減らす効果

EPA(エイコサぺンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、中性脂肪を減らす作用があります。

中性脂肪が減ると、高脂血症や高血圧といった生活習慣病になるリスクが低くなります。

中性脂肪が減る食事を続けることで、間接的に認知症を予防できます。

DHA、EPA、オメガ‐3のサプリや特定保険用食品などもあります。

「認知症を予防する」と噂の食事は効果があるか?

  • 大豆(レシチン)の乳化作用
  • 緑黄色野菜、果物(ビタミンC、ビタミンE)の抗酸化作用
  • 牛乳
  • コーヒー
  • 緑茶
  • 少量のアルコールなど

ネットを検索すれば、認知症を予防する食事(食材)は山のように出てきます。

しかし、これらの食事(食材)が「認知症の予防に効果がある」という研究結果がないわけではありませんが、半ば強引なこじ付けもあります。

これらの食事(食材)は「認知症を予防できる可能性がある」という受け止め方のほうが、今のところは適切でしょう。

これらの食事(食材)を否定する訳ではありません。

これらの食事(食材)を偏って食べるのではなく、まんべんなく食べる食事パターンこそが、認知症の予防につながるはずです。

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まとめ

  1. 脳トレで認知症予防
    • ゲームの脳トレは、計算力、記憶力、判断力そのものの能力が上ることは実証されてるが、認知症の予防効果はほぼない
    • 相手を必要とするゲームのような脳トレの方が、認知症の予防効果がある
  2. 運動で認知症予防
    • 有酸素運動を週に3回以上、30分程度の運動を今日からスタートすると、認知症を予防できるかもしれない
  3. 食事で認知症予防
    • 【日本食 ー 塩分】の食事がベスト
    • ネット上にある認知症の予防食の情報には隔たりがある。まんべんなく栄養をとる食事を心がける