帯状疱疹を水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)で予防できるか?効果は?

研究者

アメリカでは、50歳を超えたら「弱毒化生ワクチンZostavax」という帯状疱疹の予防ワクチンを定期的に接種するそうです。

帯状疱疹のワクチンZostavaxは、何を隠そう水疱瘡(水痘)ワクチンを元にして製造されています。

大規模な臨床試験では、Zostavaxは帯状疱疹に対して一定の効果を認めています。

日本ではZostavaxは発売されていませんので、そのかわりに子供用の水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)を帯状疱疹の予防に勧めている病院・クリニックも出てきています。

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帯状疱疹の流行期は夏

水疱瘡が流行しだすと帯状疱疹が少なくなり、反対に水疱瘡の流行がおさまると、帯状疱疹が増えることがわかっています。

水疱瘡は7月~8月の暑い夏は比較的流行しませんので、その時期は帯状疱疹が発生しやすい時期でもあります。

帯状疱疹と水疱瘡の流行の関係

図のように、水疱瘡と帯状疱疹の流行は反比例の関係が成り立ちます。

これは、水疱瘡の子供に水疱瘡になったことのある人が接触することで、免疫力が高まる(免疫ブースター効果といいます)と考えられているからです。

水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)の定期接種開始で帯状疱疹が増加?

水疱瘡ワクチンと他の予防接種との同時接種 効果と副反応(副作用)
水疱瘡は予防接種でほぼ完全に予防できる感染症です。水疱瘡ワクチンは日本が開発された、WHOで有効性と安全性が評価された効果の高いものです。同時接種の考え方にも言及します。

 

日本では、2014年10月に水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)が定期接種になりました。

水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)の予防効果が表れると、水疱瘡になる子供が減ると予想できます。

免疫ブースター効果が減り、帯状疱疹になる方が増える可能性があります。

実際、アメリカでは水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)が定期接種になってから、段階的に水疱瘡の子供は減り、帯状疱疹になる方が増えています。

そのための打開策が、帯状疱疹ワクチンなのです。

水疱瘡ワクチンの定期接種化で帯状疱疹が増える説明図

帯状疱疹ワクチン(Zostavax)=水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)?

アメリカの帯状疱疹の予防法は、水疱瘡に定期的に接触するように、水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)を接種するという方法です。

すでに「弱毒化生ワクチンZostavax」が帯状疱疹の予防ワクチンとして接種が開始しています。

具体的には、帯状疱疹ワクチン(Zostavax)を、50歳を超えたら定期的(予防的)に接種します。

帯状疱疹ワクチン(Zostavax)の主成分は、水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)です。

帯状疱疹ワクチン(Zostavax)の予防効果(海外)

2005年に海外で行われた、帯状疱疹ワクチンの大規模臨床試験の予防効果(発症の低下率)をまとめると

  予防効果
帯状疱疹 51.3%減少
帯状疱疹後神経痛 66.5%減少

帯状疱疹ワクチンの接種で、約8年の予防効果があるようです。

日本では帯状疱疹ワクチンは未発売

日本では帯状疱疹ワクチンは販売されていません。

日本での帯状疱疹の予防法は、子供用の水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)を帯状疱疹の予防に使用です。

ただ、日本で帯状疱疹の予防用に一部使用されている水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)とアメリカの帯状疱疹ワクチンは、全く同じワクチンではないため、同様の予防効果があるかは疑問が残ります。

そのため、帯状疱疹を予防する目的で、水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)の使用する場合は、自費になります。

日本の水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)で、帯状疱疹を防ぐことができるという証拠(エビデンス)が集まれば、水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)で、帯状疱疹を予防する方法も保険適応になる日が来るかもしれません。

まとめ

  1. 帯状疱疹と水疱瘡の流行は、正比例の関係にある
  2. 水疱瘡の患者に定期的に接触することは、帯状疱疹の予防になる(免疫ブースター効果)
  3. 水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)の定期接種が開始されたため、帯状疱疹になる方は増加する可能性がある
  4. 帯状疱疹の予防法は、水疱瘡に定期的に接触するように、水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)を接種するという方法
  5. ただし、効果の証拠が積み重なっていないため、まだ健康保険は使えない