2018年から扶養控除は年収103万~150万までOKになったのか?

税金
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2018年に大きな税制改革がありました。

会社に提出する「年末調整をするための書類」も様式が変わり、記入が面倒だったのを記憶しています。

そして、私が耳にした噂が「2018年から年収150万円までは扶養から外れない」です。扶養の条件は年収103万円から150万円に変わったのでしょうか。

扶養控除の対象者

配偶者とは別に、扶養している家族(子供、親)の数によって扶養控除(38万円~63万円)が受けられます。

扶養控除の条件

扶養控除を受けるには、次の4つの条件を満たす必要があります。

  1. 配偶者以外の親族(しんぞく)である
  2. 納税者の給与などで生活している
  3. 納税者の事業を手伝って給与を得ていない
  4. 収入がある場合は、年収が103万円以下である

扶養控除のいう「親族」とは

扶養控除のいう親族とは、「6親等内の血族及び3親等内の姻族」をいいます。

血族(けつぞく)とは納税者本人と血のつながりがある親族をいい、姻族(いんぞく)とは自分の配偶者や兄弟の血族をいいます。

親等(しんとう)とは、納税者本人から見てどれくらい近いかを表す番号です。

親族、姻族、血族の関係図

赤色:血族(子、孫、父母、祖父母、曾祖父母、兄弟姉妹、甥姪など)
青色:姻族(配偶者の父母兄弟、兄弟の配偶者など)
数字:親等

2018年から扶養控除は年収103万~150万までOK?

2018年から「年収150万円までは扶養控除の対象でOK」というのはデマです。

扶養控除が受けられるのは年収103万までの「6親等内の血族及び3親等内の姻族」で、2017年までの扶養控除の条件と同じです。

このような混乱が生じた理由2つ考えられます。

  • 扶養控除と配偶者控除、配偶者特別控除の区別が不十分だった
  • 2018年から150万円が配偶者控除、配偶者特別控除のキーワードのひとつであり誤認した

2018年 配偶者控除の改正

2018年(平成30年)に配偶者控除が改正されました。

従来の年収103万円から、(金額の上で)年収150万円以下の配偶者まで配偶者控除が拡大されました。

ただし、配偶者控除の金額は「一律38万円」から「納税者の年収によって38万円・26万円・13万円の3段階」に変わり、納税者の年収が1220万円を超えると、配偶者控除は受けられなくなりました。

配偶者控除はいくら?2018年からは年収103万→150万の壁へ

2018年 配偶者特別控除の改正

2018年(平成30年)に配偶者特別控除も改正されました。

(金額の上で)年収150万円超201万円未満の配偶者まで配偶者特別控除が拡大されました。

ただし、配偶者特別控除の金額は納税者の年収によって「3万円~38万円」「2万円~26万円」「1万円~13万円」の3段階に変わっています。

配偶者特別控除改正!2018年からは年収150万~201万向けの控除へ

扶養控除はいくら

扶養控除は年齢同居非同居によって金額が違います。

扶養控除の区分 年齢と主な扶養対象者 扶養控除の金額
(年少扶養親族) (16歳未満の子供) (0円)
一般扶養親族 16歳以上19歳未満の子供 38万円
特定扶養親族 19歳以上23歳未満の子供 63万円
老人扶養親族
(同居)
70歳以上の父母・祖父母
70歳以上の義理の父母・祖父
58万円
老人扶養親族
(非同居)
48万円

 

年齢は、扶養控除を受けるその年の12月31日現在の年齢で判断します。

2011年(平成23年)10月からは、16歳未満の子供は子供手当(児童手当)の対象になり、一般扶養控除の対象から外れました。

19歳~23歳の扶養親族は大学生であることが多いです。お金がたくさんかかりますね。養う負担軽減のため、扶養控除の金額は多くなっています。

配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除は併用OK?違いを徹底解説!

まとめ

  • 2018年からも扶養控除は従来通りである
  • 扶養控除が受けられるのは年収103万までの「6親等内の血族及び3親等内の姻族」(2017年までの扶養控除の条件と同じ)
  • 年収規定が緩くなったのは配偶者控除と配偶者特別控除
    (ただし、納税者の年収規定は厳しくなった)

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