帯状疱疹の薬【バルトレックス、ファムビル、ステロイド、ロキソニン+α】ヘルペスウイルスと痛みの治療

pills-on-hand

帯状疱疹(たいじょうほうしん)の初期症状が軽くても、治療が遅れたり無理があったりすると、痛みや、皮膚の水ぶくれの症状は、長引き重症化することがあります。

そのため、帯状疱疹の初期症状を感じたら、すぐにバルトレックス、ファムビルなどの抗ヘルペスウイルス飲み薬を開始することが重要です。

帯状疱疹の症状の進行は、ほぼパターン化しており、一番最初にピリピリする・チクチクするという痛みや違和感が起こります。

その後、皮膚に赤いブツブツが出てきて、帯状につながり、水ぶくれ(水泡)になります。

最終的に水ぶくれは、かさぶたになります。

帯状疱疹でよく使用される治療薬は主に3種類です

  • 抗ヘルペスウイルス薬
    ヘルペスウイルスの増殖抑制
  • 消炎鎮痛剤の飲み薬
    炎症性の痛みの緩和
  • ステロイドの飲み薬
    炎症性の痛みの緩和
スポンサーリンク

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビル
抗ヘルペスウイルス薬(飲み薬)

帯状疱疹の原因と症状がわかれば、治療と予防の理解が深まります

帯状疱疹の症状は水疱瘡と似てる?でも原因は全く違います
「帯状疱疹をうつされた」と言われる方もいますが、実は帯状疱疹は人からは感染しません。子供のころに感染した、水疱瘡ウイルスの再活動が原因です。

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルの飲み方
(飲むタイミング)

バルトレックスとファムビル

帯状疱疹の診断を受けたら、できるだけ早く、抗ヘルペスウイルス飲み薬(バルトレックス、ファムビル)を飲んで治療を開始することが重要です。

薬局でバルトレックスやファムビルを受け取ったら、すぐに1回分を飲んでください。
処方されたバルトレックスやファムビルは、最後まで飲みきることが重要です。

ひどい場合は点滴が行われるときもあります。

抗ヘルペスウイルス薬は、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑えて、皮膚の症状を改善するだけではありません。

神経の損傷が軽い初期に服用を開始することで、神経の損傷を最小限に抑え、炎症性の痛みを和らげることができます。

抗ヘルペスウイルス飲み薬が、帯状疱疹後神経痛の予防に効果があるかどうかは、不明なところが多いです。

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルの違い

ゾビラックス400 バルトレックス ファムビル
有効成分 アシクロビル バラシクロビル ファムシクロビル
1回服用量 2錠
1日服用回数 5回 3回
1日薬代 約3700円 約2600円 約2900円
服用日数の目安 7日間

帯状疱疹の主薬である抗ヘルペスウイルス薬は、薬の値段が高いことがネックです。

3割負担の方の薬代の目安
 =1日の薬代×7日分×0.3
 =5500円~7800円

※ゾビラックスは、1日5回も飲まなくてはならないため、最近では帯状疱疹の治療に使用されることは少なくなりました。

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルの治療効果の違い

ファムビルの方が、バルトレックスより帯状疱疹に対して治療効果があるという論文もありました。

しかし、ファムビルとバルトレックスの効果を比較した論文の絶対数が少ないため、不明なところが多いです。

メーカーが行った臨床試験からは、
バルトレックスとファムビルは、ゾビラックスとの効果の優位差はないことがわかります。

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルの副作用

ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルなどの抗ヘルペスウイルス飲み薬の副作用の出現率は、かなり低いと思ってもらって大丈夫です。

下痢・吐き気等の胃腸症状や、湿疹・頭痛等の症状が起こることがあります。

しかし、これらの症状はどの薬でも起こる可能性がある副作用で、抗ヘルペスウイルスが特別というわけではありません。

カロナール、ロキソニン、セレコックス
消炎鎮痛薬(帯状疱疹の痛みの治療)

神経性の痛みと炎症性の痛み

カロナール、ロキソニン、セレコックスなどの消炎鎮痛剤は、抗ヘルペスウイルス薬のように帯状疱疹を直接治療する薬ではありませんが、帯状疱疹の痛みを和らげる目的で使用されます。

帯状疱疹関連の痛みは、神経性の痛みと炎症性の痛みがあります。

帯状疱疹の皮膚症状(水ぶくれ等)が出る前から消失するにかけては、神経性の痛みと炎症性の痛みを比較すると、炎症性の痛みの方が優位です。

炎症性の痛みと神経性の痛みの薬

そのため、非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニン、セレコックス等)と呼ばれる消炎鎮痛薬や、アセトアミノフェン製剤(カロナール、コカール等)が帯状疱疹の痛みに使用されます。

帯状疱疹の皮膚症状である水ぶくれができる前からかさぶたができるまでの間に、神経性の痛みがないわけではありません。
神経性の痛みを取り除く薬(神経障害性疼痛治療薬)を使用することもあります。

トラムセット、リリカの副作用を抑える飲み方、効果と併用【帯状疱疹後神経痛の薬】
皮膚科でも、帯状疱疹後神経痛の痛みはある程度診てくれます。トラムセット、リリカには特有の副作用があり、飲み方にも工夫がいります。

いつまでカロナール、ロキソニン、セレコックスを飲むのか

帯状疱疹の痛みが和らいでくると、痛み止めはもう必要ないと思い止めてしまう方がいます。痛みがなくなっていても、見えないところで帯状疱疹の炎症は起こっています。

バルトレックス、ファムビルと一緒で、処方されたカロナール、ロキソニン、セレコックスは最後まで飲みきって下さい。

プレドニン・リンデロン
ステロイド薬(帯状疱疹の痛みの治療)

プレドニンやリンデロンなどのステロイド薬は、免疫機能抑制作用があるため、ウイルス性の病気の治療には使いにくいです。
そのため、ステロイド薬は抗ヘルペスウイルスと併用されることが多いです。

プレドニンやリンデロンなどのステロイド薬は、炎症性の痛みを取る目的や、顔面神経麻痺や知覚神経麻痺の治療と予防の目的で使用します。

帯状疱疹の治療では、顔面神経や知覚神経の麻痺が残らないようにするほうが重要です。

抗ヘルペスウイルス薬でヘルペスウイルスの増殖を抑え、ステロイドの薬で炎症性の痛みを取ることで、治療に相乗効果が発揮されます。

ステロイド薬は、多い量から少ない量へ徐々に減らしていく漸減法という治療法が取られることが多いです。

帯状疱疹へのステロイド軟膏使用について

アトピー治療で使うステロイドの副作用の真実とウソ
ステロイド軟膏は正しく使えば、アトピーなどの炎症をすばやく押さえ込み、QOLの向上させる薬です。しかし、ステロイドは怖いものとして認知されているようです。Q&A形式で副作用を整理します。

アトピー治療中の方は、炎症や痒みを抑える目的で、ステロイド軟膏を使用していることが多いです。

ステロイド軟膏には、免疫力をコントロール(減弱)する作用があります。

ステロイド軟膏を帯状疱疹の皮膚症状が起こっているところに塗ると、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を助けてしまうことになり、注意が必要です。

アトピーの方が、帯状疱疹になった場合は、アトピーと帯状疱疹の両方の治療について、よく医師と相談して下さい。

帯状疱疹の塗り薬:
抗生物質(テラマイシン軟膏)
抗ヘルペスウイルス薬(アラセナA軟膏)

口唇ヘルペス塗り薬アラセナA軟膏、ゾビラックス軟膏と市販薬アクチビア、ヘルペシアの違い
1度、口唇ヘルペスになってしまった方は、再発することもあるので、塗り薬を1本常備しておくことをおすすめします。口唇ヘルペスの塗り薬はドラッグストアなどでも買うことができます。

アラセナA軟膏やゾビラックス軟膏のような抗ヘルペスウイルスの塗り薬は、口唇ヘルペスで使用することが多いです。

しかし、帯状疱疹の水ぶくれがひどいときは、アラセナA軟膏を使うことがあります。
(ゾビラックス軟膏は帯状疱疹の保険適応なし)

皮膚の細菌の感染をおさえるために、テラマイシン軟膏などの抗生物質の軟膏が使うことがあります。

帯状疱疹ワクチンで帯状疱疹を予防

帯状疱疹の予防関係の記事は、加筆して移動しました。

帯状疱疹を水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)で予防できるか?効果は?
水疱瘡ワクチン(水痘ワクチン)を接種するという方法で、帯状疱疹を予防するという試みが一部の医療機関で行われています。はたして効果はあるのでしょうか?

まとめ

  1. 帯状疱疹の初期症状(ピリピリ・チクチク感)を感じたら、すぐに抗ヘルペスウイルス薬などを開始することが重要
  2. 抗ヘルペスウイルス薬は、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑えて皮膚症状を改善する効果と、神経の損傷を抑え、炎症性の痛みを和らげる効果がある
  3. ゾビラックス、バルトレックス、ファムビルの帯状疱疹に対しての効果は同等
  4. 帯状疱疹の炎症性の痛みに対しては、非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニン、セレコックス等)とアセトアミノフェン製剤(カロナール、コカール等)が使われることが多い
  5. 帯状疱疹の神経性の痛みに対しては、神経障害性疼痛治療薬を使用する
  6. ステロイド薬は、炎症性の痛みを取る目的や、顔面神経麻痺や知覚神経麻痺の治療目的で使用されることがある