ゲンタシンに市販はない とびひにはテラマイシンorドルマイシンで代用OK!

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かきむしるペンギン

とびひで使われる医療用薬は、主に次の4種類です。

  1. 抗生物質塗り薬
    (ゲンタシン、アクアチム、フシジンレオ)

  2. 抗生物質飲み薬
    (セフゾン、フロモックス)

  3. 抗生物質&ステロイドの配合剤
    (リンデロンVG、テラコートリル)

  4. かゆみ止めの飲み薬
    (アレジオン、アレグラ、アレロック)

抗生物質飲み薬の市販薬はありませんが、塗り薬の市販薬はあります。

抗生物質の塗り薬テラマイシンドルマイシンは、とびひなどの化膿を抑える市販薬として有名で、ドラッグストアで簡単に手に入ります。

ただし、とびひ市販薬は使い方を誤ると、とびひが治るどころか悪化させる場合があります。

市販薬の使い方には注意が必要です。

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子供のとびひは夏に流行

子供(主に幼児)のとびひは、夏に多い病気です。

なぜならば

  • 肌の露出が多くなるため、転んですり傷になり化膿する
  • 虫刺されやあせもをかきむしり化膿する
  • プールで集団感染する など

とびひになる原因が多いからです。

肌の接触で火事の飛び火のように広がるためとびひといわれますが、正式な病名は伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)です。

とびひは2種類があります。

  1. 水疱性膿痂疹(すいほうせい)
    →水ぶくれタイプ

  2. 痂皮性膿痂疹(かひせい)
    →かさぶたタイプ

子供の夏のとびひは、水疱性膿痂疹がほとんどです。

※本記事のとびひとは水疱性膿痂疹を指します。

ゲンタシンに市販はない

ゲンタシンは、ゲンタマイシンを有効成分とするアミノグリコシド系抗生物質で、細菌を殺菌する効果があります。

ゲンタシン軟膏

とびひの原因菌はブドウ球菌です。

ゲンタシンはブドウ球菌はもちろん多くの細菌に効果があるため、もっとも有名な抗生物質と言えるでしょう。

しかし、ゲンタシンは市販されていません。
(ゲンタシンにステロイドをプラスしたリンデロンVG軟膏も市販はありません)

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とびひ市販薬1
テラマイシン軟膏

医療用と市販用の違い

とびひ市販薬テラマイシン軟膏a
市販用テラマイシン(1本6g)

医療用塗り薬テラマイシン軟膏
医療用テラマイシン(1本25g)

テラマイシンの市販薬は正式にはテラマイシンaといい、医療用のテラマイシンと区別されています。

しかし、どちらの軟膏も同じものですので、本記事ではテラマイシンで統一します。

テラマイシンは黄色く目立ちます。

黄色のテラマイシン軟膏
出典:タケダHP

テラマイシンの成分

テラマイシンはテトラサイクリン系抗生物質で、オキシテトラサイクリンポリミキシンBの配合剤です。

テラマイシンの適応細菌

オキシテトラサイクリン/ポリミキシンBの適応細菌は制限がありません。

案にオキシテトラサイクリン/ポリミキシンBが効く菌が適応細菌です。

オキシテトラサイクリンは、グラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広く抗菌効果があります。

ポリミキシンBは、グラム陰性菌(特に緑膿菌)に優れた抗菌効果があります。

グラム陽性菌の例
ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌
グラム陰性菌の例
緑膿菌、大腸菌、赤痢菌

テラマイシンの効能効果

  • とびひ
  • めんちょう
  • 毛のう炎などの化膿性皮膚疾患
毛のう炎
毛穴に細菌が入り込み、赤ニキビのように盛り上がり、中にうみがたまったような症状が出ます。
めんちょう
顔に出きた毛のう炎です。

テラマイシンの使い方

テラマイシンを1日2回~3回、とびひが出ているところに限定して塗ります。

とびひが広がってくるようであれば、テラマイシンは広く塗るという方もいますが、耐性菌の問題(後述:とびひ市販薬の使用上の注意)からおすすめできません。

とびひが広がるということは、テラマイシンの効果が不十分であるため、ただちに市販薬を中止して診察を受けるべきです。

とびひ市販薬2
ドルマイシン軟膏

ドルマイシンの成分

ドルマイシンは、コリスチン(コリマイシン)バシトラシンの配合剤の抗生物質市販薬です。

ドルマイシンの適応細菌

コリスチンはグラム陰性菌に抗菌効果があります。

バシトラシンはペニシリンと似た抗菌効果を示し、グラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広いです。

ドルマイシンの効能効果

ドルマイシンは、化膿性皮膚疾患の感染予防や治療に有効です。

  • 外傷・火傷等の化膿予防及び治療
  • 膿痂疹(とびひ)、せつ、癰(よう)
  • 疔(ちょう)、毛嚢炎、湿疹
  • グラム陽性・陰性菌の単独及び混合感染による皮ふ疾患
  • 化膿症、伝染性皮ふ炎、皮ふ潰瘍

ドルマイシンの説明書より

ドルマイシンの使い方

ドルマイシンもテラマイシンと同じで1日2回~3回、とびひが出ているところに限定して塗ります。

とびひが広がってくるようであれば、ドルマイシンの効果が不十分であるため、ただちに中止して診察を受けてください。

ゲンタシン、テラマイシン、ドルマイシンの違い

  ゲンタシン テラマイシン ドルマイシン
 市販 ×(医療用限定)
 成分 ゲンタマイシン オキシテトラサイクリン
ポリミキシンB
コリスチン
バシトラシン
 色 白(透明)  黄色 白(透明)
+ステロイド リンデロンVG テラコートリル ×

テラマイシンに似た名前でテラコートリル軟膏がありますが、全く別の市販薬です。

テラコートリルは抗生物質にステロイドをプラスした塗り薬です。

テラコートリル軟膏

また、ゲンタシンにリンデロンVをプラスした薬がリンデロンVGです。

リンデロンVG軟膏

抗生物質・ステロイド配合剤はこちらを参照しよう。
とびひにステロイド軟膏はOK?リンデロンVG、テラコートリルの違い

テラコートリル(リンデロンVG)はテラマイシン(ゲンタシン)と同じような使い方をするととびひは悪化します。

ステロイドでとびひが悪化する理由はこちらを参照しよう。

とびひにステロイド(リンデロン)を塗ると悪化!それでも使う2つの理由

とびひ市販薬の使用上の注意

とびひの市販薬に限らず、すべての市販薬に言える使用上の注意があります。

次のような場合は、ただちに市販薬をやめて医師の診察を受けてください。

  • 3日から5日間塗っても効かない
  • 塗ると悪化する

皮膚科医ですら、見ただけでは判断がつかない皮膚病はたくさんあります。

私たち素人が独断で市販薬を使い続けることは、危険がいっぱいです。
(とびひを疑い抗生物質の市販薬を使用。本当にとびひなの?)

さらに、テラマイシンやドルマイシンなどの抗生物質の塗り薬には、耐性菌の問題もあります。

とびひに合っていない市販薬を使い続けると、耐性菌(特定の抗生物質が効かない細菌)が増えてますます薬が効かなくなります。

抗生物質と耐性菌問題はこちらを参照しよう。
とびひを悪化させるな!ゲンタシン軟膏の効果的な使い方はこうだ!

まとめ

  1. とびひ市販薬は使い方にコツがある
  2. とびひ市販薬は、1日2回~3回、とびひが出ているところに限定して塗る
  3. とびひ市販薬を3日から5日間塗っても効かない・悪化するときは、市販薬をやめて医師の診察を受ける
  4. その理由は、
    1. その湿疹は、とびひでない可能性がある、
    2. とびひに合っていない抗生物質の塗り薬を使い続けると、耐性菌が増殖する
  5. テラマイシンと似た名前の市販薬でテラコートリルがあるが、テラコートリルはステロイドを含む全く別の薬