セレキノンの下痢・便秘・吐き気改善効果と副作用 市販の飲み方

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吐き気、胃もたれ、食欲不振、腹部膨満感、胃痛、胸やけ、便秘、下痢・・・などの胃腸症状は日常的に起こります。

たいていの場合、胃腸症状に合わせて薬を使い分けます。

  • 胃症状→胃薬
    プリンペラン・ナウゼリン・ドグマチール
  • 腸症状
    →整腸剤:ビオフェルミン・ミヤBMなど
    →便秘薬:マグミット・ラキソベロンなど
    →下痢止め薬:ロペミンなど

しかし、

セレキノンは、胃腸の運動が亢進しているときは抑える方向へ作用し、反対に胃腸の運動が不十分なときは運動させる方向へ作用する特殊な胃腸薬で、

胃腸運動調律薬とも言われています。

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胃腸運動調律薬セレキノン

セレキノンはトリメブチンマレイン酸塩を主成分とする胃腸薬です。

セレキノンは錠剤と細粒(粉薬)がありますが、錠剤の使用がほとんどです。

セレキノン錠100mg

セレキノンの作用機序

セレキノンは2つの作用で、胃腸の運動をコントロールします。

  1. 胃腸へ直接作用
  2. オピオイド受容体へ作用

セレキノンは「胃腸の運動が亢進しているときは抑える方向へ」、

反対に「胃腸の運動が不十分なときは運動させる方向へ」作用する八方美人な特徴があります。

胃腸へ直接作用

セレキノンは胃腸の筋肉(消化管平滑筋)に直接作用して胃腸の運動を正常化し、胃痛、げっぷ、吐き気、お腹のはり(腹部膨満感)、腹痛、下痢、便秘を改善します。

ガスモチンは胃薬ですが、消化管全体に働きかけ腸にも効果がおよぶため、便秘がちの方に便秘薬の併用薬として使用される場合もあります。

オピオイド受容体へ作用

オピオイドと聞くと麻薬を思い浮かべる方もいると思います。

麻薬はオピオイド受容体をターゲットにしているからです。

  • 脳内オピオイド受容体を刺激→鎮痛作用

麻薬は脳オピオイド受容体を刺激するため強力な鎮痛作用が得られますが、腸オピオイド受容体も刺激するため便秘という副作用も付いてきます。
(下痢していない人の腸オピオイド受容体を刺激すると便秘する)

一方、セレキノンは脳に作用しないため、鎮痛作用を起こすことなく胃腸の運動のみを制御します。

  • 胃腸運動亢進状態
    副交感神経終末のオピオイド受容体に作用し、胃腸の運動を抑えます
    →下痢、お腹のはり(腹部膨満感)、腹痛を改善
  • 胃腸運動低下状態
    交感神経終末のオピオイド受容体に作用し、胃腸の運動を促進させます
    →便秘、お腹のはり(腹部膨満感)、腹痛を改善

セレキノンの飲み方(用法用量)

先述のとおり、セレキノンは胃腸の運動を整える効果があります。

少量で胃へ効果を表し、ある一定用量を超えると腸にも効果が出てきます。

  1. 慢性胃炎の症状に効果(胃痛、吐き気、げっぷ、腹のはり)
    成人はセレキノン錠を1回1錠(1日3回)
  2. 過敏性腸症候群の症状に効果(腹痛、下痢、便秘)
    成人はセレキノン錠を1回1錠~2錠(1日3回)

下痢型過敏性腸症候群専用薬イリボー

下痢型過敏性腸症候群は腸と脳の連携異常で起こります。主な症状は下痢、腹痛です。イリボーはセロトニン受容体をブロックして腸と脳の連携異常を改善します。

セレキノンの効果

  1. 慢性胃炎の症状に効果(腹痛、吐き気,げっぷ、腹のはり)
    効果(中等度改善以上):64.1%
  2. 過敏性腸症候群の症状に効果(下痢、便秘)
    効果(中等度改善以上):56.5%

セレキノンの副作用

セレキノンの臨床試験では、いくつかの副作用が挙げられていますが、

現場ではセレキノンは副作用らしき副作用を聞いたことがありません。

副作用 副作用頻度(%)
便秘 1.32
口渇(喉のかわき) 0.66
下痢 0.53

下痢・便秘を改善するプロバイオティクス

ビオフェルミンは、腸内フローラのバランスを整え、自然治癒に近い形で下痢・便秘に効果を発揮します。赤ちゃんから大人まで幅広く使用されています。

セレキノンと過敏性腸症候群

セレキノンは、吐き気、胃もたれ、食欲不振、腹部膨満感、胃痛、胸やけ、便秘、下痢・・・などの胃腸症状にバランスよく効果がありますが、その症状にピンポイントで効果のある薬は多くあります。

  • 胃症状→胃薬
    プリンペラン・ナウゼリン・ドグマチール
  • 腸症状
    →整腸剤:ビオフェルミン・ミヤBMなど
    →便秘薬:マグミット・ラキソベロンなど
    →下痢止め薬:ロペミンなど
プリンペラン(メトクロプラミド)は古典的な吐き気止めですが、幅広い吐き気(中枢性嘔吐・末梢性嘔吐)を抑える効果があります。

そのため、セレキノンは単独で使われることが少なく、+αの併用薬として使われているイメージです。

例えば、過敏性腸症候群です。

セレキノンは300mg/日以上で腸にも効果を表し、過敏性腸症候群の下痢・便秘症状を改善するのは先述のとおりです。

過敏性腸症候群は主に3種類(+1)あり、症状にあった薬を使い分けます

  1. 下痢型過敏性腸症候群:イリボー
  2. 便秘型過敏性腸症候群:リンゼス
  3. 混合型過敏性腸症候群
  4. (それ以外のIBS)

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セレキノンS(市販)

セレキノンには市販もあり、セレキノンSという名前で発売されています。

セレキノンS(市販)

セレキノンSは成分、添加物、製造過程などは医療用のセレキノンと全く同じですが、

安全性を重視する要指導医薬品(市販薬)というカテゴリー上の制約があります。

(要指導医薬品については後述)

セレキノンとセレキノンS:
効能効果の違い

セレキノンSの効能効果は「再発したIBS(腹痛や腹部不快感があり、繰り返しや交互にあらわれる下痢及び便秘)」です。

つまり、セレキノンSは医師に一度IBSと診断を受けた後でないと購入できません。

セレキノンとセレキノンS:
飲み方の違い

過敏性腸症候群に使う場合、セレキノンは1回1錠~2錠(1日3回)ですが、セレキノンSは1回1錠(1日3回)です。

セレキノンSの購入方法

ネットで購入できる市販薬は多くありますが、セレキノンはネットで購入できません

セレキノンSは要指導医薬品であり、購入には剤師によるカウンセリングが必須だからです。

要指導医薬品
医療用医薬品であった薬が市販化された市販薬(スイッチOTCという)で、市販薬としての安全性などの評価が終了していない市販薬をいいます。
購入方法は薬剤師との対面による購入方法のみです。

オピオイド受容体に作用する下痢止め

ロペミン(ロペラミド)は、腸のオピオイド受容体を刺激して腸の運動を止める下痢止め薬です。その腸運動抑制効果は麻薬以上で、飲み続けると便秘に襲われます。

まとめ

  1. セレキノンは2つの作用で胃腸の運動をコントロールする
    1.胃腸へ直接作用
    2.オピオイド受容体へ作用
  2. セレキノンは、胃腸の運動が亢進しているときには抑制する方向へ、胃腸の運動が不十分なときには動かす方向へ作用する
  3. そのため、吐き気、胃もたれ、食欲不振、腹部膨満感、胃痛、胸やけ、便秘、下痢・・・などの胃腸症状にセレキノンはバランスよく効果がある
  4. ただ、セレキノンは単独で使われることが少なく、+αの併用薬としてもっぱら使われている印象がある
  5. セレキノンには市販もあり、セレキノンSという名前で発売されている
  6. セレキノンSの効能効果は「再発したIBS」であるため、一度医師から過敏性腸症候群の診断を受けた後でないと購入ができない