【花粉症点鼻薬】アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザス、ステロイド点鼻薬の効果と使い方

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出典:グラクソスミスクラインHP

花粉症(アレルギー性鼻炎)の点鼻薬は大きく分けて3種類に分類されています。

  1. ステロイド点鼻薬
  2. 鼻づまり点鼻薬
    (血管収縮剤点鼻薬)
  3. 抗アレルギー点鼻薬

花粉症でアレルギーの薬を飲む行為は一般的に受け入れられていますが、点鼻をするという行為があまり受け入れられていないようです。

現在、花粉症で使用されている点鼻薬は、アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスなどのステロイド点鼻薬です。

これらのステロイド点鼻薬は、効果を実感できるまで1日~1週間程度かかるため、評判はあまり良いものではありません。

さらにアラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスなどのステロイド点鼻薬は効かないと思っている方すらいるようです。

ステロイド点鼻薬は、正しく使用すれば内服薬に匹敵するくらい花粉症の鼻水などに効果があります。

アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスの具体的な使用を知る前に、基本的な点鼻薬の使い方から確認していきましょう。

※正式な製品名は○○点鼻液ですが、○○点鼻薬の方が世間で認知されている言葉のようです。本サイトでは○○点鼻薬で統一します。
※エリザスの正式名称は、エリザス点鼻粉末です。

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点鼻薬の使い方(共通事項)

点鼻薬の使い方(点鼻方法)

グラクソスミスクライン社HPより画像引用

  1. 鼻をかんで、鼻の通りを良くする(強くかむと耳が炎症を起こす)
  2. 点鼻薬は使用前によく振る(振らない点鼻薬もあります)
  3. キャップは極力ひねらず、できるだけまっすぐ引き抜く(特にナゾネックス)
  4. 新品の点鼻薬は、数回空噴霧して、薬が一定量噴霧されるようになったのを確認する
  5. 1回に各鼻2噴霧以上する点鼻薬は、液だれ防止のため交互に1噴霧を2回行う
  6. 点鼻後は一度鼻で息を吸って、液が鼻の奥までいきわたるようにする
  7. 使用した点鼻薬の先端をティッシュで拭きとり、綺麗に保つ

ステロイド点鼻薬

アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスの特徴

ステロイド型点鼻薬(5種類)

左から

  • アラミスト点鼻薬
  • ナゾネックス点鼻薬(56噴霧用)
  • 小児用フルナーゼ点鼻薬(56噴霧用)
  • フルナーゼ点鼻薬(28噴霧用)
  • エリザス点鼻薬

ステロイド点鼻薬は、抗炎症作用、抗アレルギー作用があり、鼻水、鼻づまり、鼻のムズムズ感、くしゃみなどの鼻症状を改善します。

花粉症でよく使用されるステロイド点鼻薬は、アラミスト点鼻薬とナゾネックス点鼻薬です。
どちらも1日1回の点鼻で済むため、楽に使用できるからです。

逆に1日1回の点鼻では物足りない方は、フルナーゼ点鼻薬が合っているかもしれません。

点鼻薬の液だれや、喉に落ちてくる違和感が苦手な方は、エリザス点鼻薬をどうぞ。

ステロイド点鼻薬は、花粉症に対しての効果の差は確認されていないため、使いやすい点鼻薬、使い慣れた点鼻薬を使います。

ステロイド点鼻薬の使い方の注意(共通事項)

  1. 分解しない
  2. 針で噴霧部分をつかない
  3. 寝転んで点鼻しない
  4. 毎日正しく点鼻することで効果が実感できる
  5. 噴霧可能回数以上を使用しない。実際、噴霧回数以上使えるが、正しい量を点鼻できない。
  6. 回数を増やさない(1日決められた回数以上点鼻しても効果は同じ)
  7. 途中で効かないと判断して止めない。とりあえず1本はしっかりと使いきること(ステロイド点鼻薬は効果が実感できるのに時間がかかる)

アラミスト点鼻薬

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アラミスト点鼻薬は点鼻容器が特徴

アラミストを点鼻している成人

出典:グラクソスミスクライン社HP

アラミスト点鼻薬は、点鼻容器の使い方(点鼻方法)が特徴的です。
アラミスト点鼻薬は、レバーが横に付いているため、容器を握るようにして点鼻します。

アラミスト点鼻薬はレバーが若干硬く、使いにくいという意見もありますが、子供に使用するときは非常に使いやすい形をしています。

大人が子どもにアラミスト点鼻液を点鼻させている

出典:グラクソスミスクライン社HP

アラミスト点鼻薬には臭いがなく、使用後の嫌な感じが残りません。

アラミスト点鼻薬の使い方と効果

成人
各鼻に1回2噴霧ずつ、1日1回点鼻

2歳以上の小児
各鼻に1回1噴霧ずつ、1日1回点鼻

アラミスト点鼻薬は粘り気のある懸濁液ですので、毎回よく振って均一にします。
なるべく同じ時間帯に点鼻します。

アラミスト点鼻薬は、24時間以内に効果があると言われていますが、効果の実感には個人差があります。

アラミスト点鼻薬1本で14日分(成人)です。
アラミスト点鼻薬の使用期限は、開封後2ヶ月以内です。

アラミスト点鼻薬の使い方(動画)(外部サイト)

ナゾネックス点鼻薬

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ナゾネックス点鼻薬はステロイド点鼻薬のスタンダード

アラミスト点鼻薬と同様に、ナゾネックス点鼻薬も1日1回タイプの点鼻薬です。

ナゾネックス点鼻薬は容器も使い慣れた形のため、ステロイド点鼻薬の標準薬の位置づけです。花粉症でもよく使用されます。

ナゾネックス点鼻薬は56噴霧用(容器の色がブルー)と112噴霧用(グリーン)の2種類が販売されています。

発売当時のナゾネックス点鼻薬は、使用後に変な臭いが鼻から口に残る嫌な感じがありましたが、現在流通しているナゾネックス点鼻薬は改善されています。

ナゾネックス点鼻薬の使い方と効果

12歳以上の小児・成人
各鼻に1回2噴霧ずつ、1日1回点鼻

3歳以上12歳未満の小児
各鼻に1回1噴霧ずつ、1日1回点鼻

ナゾネックス点鼻薬のキャップを取るときは回してはいけません。中の点鼻機構が壊れることがあります(壊れても自分で元に戻せます)。

フルナーゼ点鼻薬

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フルナーゼ点鼻薬には小児用がある

フルナーゼ点鼻薬は3種類あります。

  • オレンジ色のキャップの小児用(56噴霧用)
  • 黄色のキャップの成人用(28噴霧用)
  • 緑色のキャップの成人用(56噴霧用)

フルナーゼ点鼻薬の小児用と成人用は、成分量の違いはなく、1回噴霧あたりの噴霧量が違うだけです。
(小児用は1噴霧で、成人用の0.5噴霧分が出る)

フルナーゼ点鼻薬は、アラミスト点鼻薬と同じ会社が製造しています。
アラミスト点鼻薬にシフトしていますが、フルナーゼ点鼻薬を根強く支持する方もいます。

ただ、フルナーゼ点鼻薬は、使用後に変な臭いが鼻から口に残る感じがあり、私は好きになれません。この症状は現行品(2016年2月)でも改善されていません。

何とかならないですかね?

フルナーゼ点鼻薬の使い方と効果

成人
フルナーゼ点鼻薬を各鼻に1回1噴霧ずつ、1日2回点鼻(1日最大8噴霧まで増量可能)

5歳以上の小児
小児用フルナーゼ点鼻薬を各鼻に1回1噴霧ずつ、1日2回点鼻(1日最大8噴霧まで増量可能)

フルナーゼ点鼻薬は、花粉症のアレルギー性鼻炎だけではなく「血管運動性鼻炎」にも保険適応があります。

血管運動性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎と同様に鼻水、鼻づまり、鼻のムズムズ感、くしゃみの症状があります。
しかし、特定の物質に対してアレルギー反応が起こりません。環境(温度)の変化によって引き起こされると考えられており、特に季節の変わり目に起こりやすいという特徴があります

エリザス点鼻薬

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エリザス点鼻薬は液体の点鼻薬ではない

エリザス点鼻粉末が粉末の点鼻薬であることを説明

出典:日本新薬HP

点鼻薬と言えば液状のものを鼻の中へ噴霧しますが、このエリザス点鼻薬は例外です。
粉状のものを鼻の中へ噴霧します。

エリザス点鼻薬は、従来の点鼻薬の持っていた点鼻後の液だれがなく、女性の方でも化粧崩れに心配することなく点鼻することができます。

同様に粉状のものを鼻の中へ噴霧するタイプに「リノコートパウダースプレー」があります。

エリザス点鼻薬は使用感がない

  1. 空気が鼻に入ったと感じる程度で、使用感がありません(そこが利点でもある)
    そのため、高齢者は何度も噴霧することがあり、1日で使いきってしまったというケースが何度かありました。
  2. 点鼻前の操作が独特で、慣れるまで面倒

エリザス点鼻薬の使い方と効果

花粉症がひどくて鼻水の多い場合は、エリザス点鼻薬の粉が鼻水に吸収されて粘膜に届きません。十分に鼻をかんだ後点鼻します。

成人
各鼻に1回1噴霧ずつ、1日1回点鼻

小児
使用できません

エリザス点鼻薬は1日~2日で効果があると言われていますが、効果の実感には個人差があります。

エリザス点鼻薬の使い方(動画)(外部サイト)

エリザス点鼻薬と副鼻腔炎

噴霧角度45度でエリザスを噴霧したときの鼻部分への分布割合

出典:日本新薬資料

エリザス点鼻薬は、花粉症のアレルギー性鼻炎だけではなく、慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)にも効果が期待できると言われています。

耳鼻咽喉科では、エリザス点鼻薬の使用頻度が高くなってきているように思います。

噴霧角度45度でエリザス点鼻薬を噴霧することが、副鼻腔炎で炎症の起こりやすい下鼻甲介(かびこうかい)に最も効果があるようです。

花粉症などのアレルギー性鼻炎で腫れやすい場所も下鼻甲介です。

下鼻甲介が腫れることによって鼻が詰まります。つまり、エリザス点鼻薬を花粉症で点鼻するときも45度がいいです。

アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスに市販薬はあるのか

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残念ながら、アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスに市販薬はありません。

ステロイド点鼻薬は「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル」を有効成分とする市販薬のみ販売されています。

まとめ

アラミスト ナゾネックス フルナーゼ エリザス
1日点鼻回数 1回 2回 1回
各鼻1回あたりの噴霧回数 成人2噴霧 12歳以上2噴霧 成人1噴霧 成人1噴霧
2歳以上の小児
1噴霧
2歳~12歳未満
1噴霧
5歳以上の小児
小児用を1噴霧
小児は使用不可
特徴 点鼻容器 標準的 1日8噴霧まで増量可能 粉状
効果 同等
  1. アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザスなどのステロイド点鼻薬は、正しく使用されていないことが多く、効かないと思っている方も多い。
  2. ステロイド点鼻薬は、1日決められた回数以上点鼻しても効果は同じ
  3. アラミスト点鼻薬は、容器の形が特徴的だが子供に点鼻させやすい
  4. ナゾネックス点鼻薬は、標準的なステロイド点鼻薬
  5. フルナーゼ点鼻薬には、小児の専用点鼻薬がある
  6. エリザス点鼻薬は、花粉症のアレルギー性鼻炎だけではなく、慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)にも効果が期待できる