住宅ローンのミックスプラン(固定金利&変動金利)は損だからやめよう

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「金利上昇時は固定金利を選び、金利下降時は変動金利を選びましょう」

これは、住宅ローンの指南本に必ずといって書いている内容です。

金利の上昇や下降は予測することが困難ですが、固定金利と変動金利のどちらかを選ばなくてはなりません。

しかし、住宅ローンの固定金利と変動金利のどちらかを選べないでいると、ミックスプランという固定金利と変動金利をミックスしたローンを紹介されることがあります。

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ミックスプラン=固定金利+変動金利

住宅ローンの繰り上げ返済のメリットとコツ 効果も計算してみよう
返す資金があるならば、より効率のいい投資先に回す。将来の教育増に備える。というのが私の持論です。それでも繰り上げ返済をしたい方は、効果を計算してから実行にうつしましょう。

ミックスプランは、固定金利と変動金利のどちらも選べない人が最終的にたどり着く答え、固定金利と変動金利の混合型住宅ローンです。

  • ミックスプランは、金利が上昇しても、返済額の増加が抑えられる固定金利と、低金利の変動金利を組み合わせる画期的な住宅ローンです
  • 金利上昇時は、ミックスプランの変動金利枠を繰り上げ返済しましょう
  • 金利下降時は、ミックスプランの固定金利枠を繰り上げ返済しましょう

合理的なフレーズで、ミックスプランは画期的な住宅ローンのように聞こえます。

しかし、そもそも論になりますが、住宅ローンを繰り上げ返済する資金があるならば、別のところに投下した方が利益を得ることができます。

これだけ超低金利で長く借りられる条件がそろっている今、それを放棄する必要があるのでしょうか。

さらにミックスプランは住宅ローンを2本走らせるため、手数料も高くつきます。

中古マンションを住宅ローン使って購入するときの諸費用と税金
住宅ローンを組む場合、手数料、保証料、登録免許税等の諸費用と税金等の合計は100万円くらいになります。その内訳について解説します。

ミックスプランは最終的に金利が上がろうが下がろうが、心理的に損をする中途半端な仕組みのローンです。それを数字で解説します。

ミックスプランは金利が上昇すると固定金利より損をする

出稿当時の三井住友銀行の変動金利と固定金利を参考にします。

変動金利は5年ごとに0.5%上昇すると仮定します。

固定金利の金利上昇時の住宅ローンの返済額

固定金利の条件

  金利 住宅ローン
固定金利 1.66% 3000万円
返済期間は35年間

固定金利は、金利が変動しても月々の住宅ローンの返済額はかわりません。

  毎月の
住宅ローンの返済額
住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \94,224 \39,574,181

変動金利の金利上昇時の住宅ローンの返済額

変動金利の条件

  金利 住宅ローン
変動金利 0.625%
~3.625%
3000万円
返済期間は35年間

変動金利の金利上昇時の住宅ローンの返済額

  毎月の
住宅ローンの返済額
住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \79,544~\102,102 \39,128,666

ミックスプランの金利上昇時の住宅ローンの返済額

ミックスプランの条件

  金利 住宅ローン
変動金利 0.625%
~3.625%
1500万円
固定金利 1.66% 1500万円
返済期間は35年間

ミックスプランの金利上昇時の住宅ローンの返済額

  毎月の
住宅ローンの返済額
住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \47,112 \19,786,959
変動金利 \39772~\51051 \19,564,217
合計 \86884~\98163 ¥39,351,176

固定金利、変動金利、ミックスプランの金利上昇時の住宅ローンの返済額

  住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \39,574,181
変動金利 \39,128,666
ミックスプラン ¥39,351,176

実際のところ、固定金利、変動金利、ミックスプランのどれを選んでもさほど変わりはありませんが、
ミックスプランは金利が5年ごとに0.5%上昇すると仮定すると、固定金利より損をします。

ミックスプランを選ばずに、最初から固定金利を選ぶべきだったと悔やむことでしょう。

住宅ローンのベストは変動金利で借りて、固定金利との金利差で得た額を繰上げ返済することです。

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ミックスプランは金利が下降すると変動金利より損をする

変動金利から固定金利に借り換えは不要!住宅ローンの金利決定の仕組みをプライムレートで解説
「変動金利でも、金利が上がってきたら固定金利に借り換えられるから大丈夫です」本当でしょうか?では、いつ、どのタイミングで、借り換えたらいいのでしょうか?

金利は5年ごとに0.05%下降すると仮定します。

実際は、変動金利の基準金利は、ほぼ限界まで下がっているため、これからは優遇金利の調整が行われるだけだと思います。

「ミックスプランは金利が上昇すると固定金利より損をする」と同様に計算します。

  住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \39,574,181
変動金利 \32,881,352
ミックスプラン \36,227,518

ミックスプランは金利が下降すると変動金利より350万円くらい損をします。

ミックスプランは金利が変わらなくても変動金利より損をする

「ミックスプランは金利が上昇すると固定金利より損をする」と同様に計算します。

  住宅ローンの
返済額合計
固定金利 \39,574,181
変動金利 \33,408,357
ミックスプラン \36,491,032

ミックスプランは金利変動がない場合、変動金利より300万円くらい損をします。

固定金利特約型ローンは謎の商品

固定金利特約型ローンとは、「固定特約型」と呼ばれる住宅ローンのことです。

例えば、「融資期間35年(10年固定特約)」という商品であれば、最初の10年間は固定金利です。10年後に新たに「固定金利」「変動金利」を選び直します。

しかし、金利の優遇幅が下がるため、実質金利が上がることになります

なぜ、最初の数年だけ金利を固定する必要があるのでしょうか?

銀行員に何のための住宅ローンかとたずねると、「10年固定は住宅ローン控除が10年までなので、10年で住宅を買い換えたり、ローンを借り換えたりする人がいます」との返答がありました。

確かに住宅ローン控除は条件さえ満たしていれば何度でも受けることができます

そのためだけに住宅を買い換えたり、住宅ローン借り換えたりことは、合理的な行動とは思えません。不動産売買は多額の手数料が発生するからです

それに、不動産は常に売却が可能とも限りません。

【マンション売却】残債が相場価格以上のときは売れない?
不動産は帳簿上は資産ですが、事実上の負債となる場合もあります。負債不動産と判明した場合は、売却することもできません。そうならないために、バランスシートを使った考え方をマスターしましょう。

実例:三井住友銀行「10年固定特約型」

固定金利特約型10年

スタート時

基準金利  3.45%
金利優遇 -2.2%
実質金利 1.25%

10年後、金利変動がなかったという想定です。

固定金利を選択した場合

基準金利  3.45%
金利優遇 -1.4%
実質金利 2.05%

金利優遇が0.8%も低下し、実質金利は0.8%上がりました。

変動金利を選択した場合

基準金利  2.475%
金利優遇 -1.4%
実質金利 1.075%

最初から変動金利を選んでおけば、最大の金利優遇幅は1.7%で、実質金利は0.775%です。0.3%の損です。

※「固定特約型」は三井住友銀行のみが販売している商品ではありません

まとめ

  1. ミックスプランとは、固定金利と変動金利をミックスした住宅ローンのこと
  2. ミックスプランのセールストークは、たいてい決まっている
  3. ミックスプランは、金利の影響を受けにくくすることができるが、心理的には損をする