アットノン(ヒルドイド市販)のケロイド除去効果でニキビ跡は消える?

手の上にのった泡

ヒルドイドの市販薬は、ドラッグストアなどで普通に販売されています。

ただし、ヒルドイドという名前では販売されていません。違う名前で販売されています。

ヒルドイドの市販は保湿効果をうたった商品がほとんどですが、アットノンは「傷跡をきれいにする効果」に着目したヒルドイド市販で、評判も良好のようです。

メーカーのHPによると、アットノンは毎年100万個以上売れているそうです。

  • アットノンでリストカット(リスカ)の跡が消えた!
  • シミが消えた!
  • 顔のニキビ跡が消えた!など

ネット上ではこのような書き込みもありますが、本当なのでしょうか。

ヘパリン類似物質の本家であるヒルドイドの効果を軽く解説してから、アットノンの解説に入ります。

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ヒルドイド市販はヒルドイドと同じ効果?

ヒルドイドとジェネリックのビーソフテン(ヘパリン類似物質)の違いは成分と塗り心地
ヒルドイドとジェネリックであるビーソフテンは、ヘパリン類似物質を有効成分とする有名な保湿剤です。効果は同等ですが、添加物成分が違うため、塗り心地に違いがあります。

ヒルドイドとビーソフテン(ヘパリン類似物質)の効果は同等ですが、
ヒルドイドとヒルドイド市販の効果は、比較試験を行っていないため、同等性は保証されていません。

ヒルドイド ビーソフテン
(ヘパリン類似物質)
ヒルドイド市販
(アットノン他)
効果 同等 同等 不明
副作用 違う
添加物成分 違う

ヒルドイドソフト軟膏、クリーム、ローションの種類の違いによる効果の差もありません。(同じ条件の使い方をした場合)

ヒルドイドの効果(作用)

保湿剤ヒルドイドの効果を最大にする使い方(塗り方、順番、量)と副作用
ヒルドイドは、ネットではアンチエイジングクリームとして紹介されています。ヒルドイドは保湿効果に優れますが、塗り方、量、回数を守ることで最大の効果を発揮します。

保湿効果(保湿剤の効果)

ネット上でヒルドイドがアンチエイジングクリームとして紹介されるのは、保湿効果があるためです。

保湿効果とは、肌の角質層の水分が逃げるのを抑える作用のことです。
保湿効果により、肌のバリア機能を改善します。

肌のバリア機能

ヒルドイドの保湿効果と皮膚のバリア機能

出典:マルホHP

表面血管の血流改善効果
(血行促進効果)

血をサラサラにしそうな効果の名前ですが、あくまで表面(表皮あたり)の血流を改善する効果が該当します。

この効果を利用してしもやけにヒルドイドが使用される場合があります。

傷跡をきれいにする効果

この傷跡をきれいにする効果が、ヒルドイドはニキビ跡にも効くとネット上で盛り上がっている理由だと思います。

ヒルドイドは、ケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれる、盛り上がった傷跡を治す効果が認められています。

しかし、ヒルドイドがニキビ跡に効果があるかどうかは疑問が残ります。

アットノンとニキビ跡

アットノンの効果

アットノンの効果は次の通りで、守備範囲が広いです。

やけどの跡の皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、肘・膝・かかと・くるぶしの角化症、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛

多くのヒルドイドの市販は、ヘパリン類似物質の保湿効果を期待していますが、アットノンは傷跡をきれいにする効果を期待しています。
(アットノンは傷跡をきれいにする効果を前面に押しているだけで、保湿効果もあります)

アットノンの説明書には「傷・やけどの跡の皮膚のしこり・つっぱりを目立たなくする効果」の記載がありますが、ニキビ跡については何の記載もありません。

ヒルドイドのニキビ跡への効果について考えてみましょう。

ヒルドイドのケロイド除去効果はニキビ跡に効果あり?

ケロイド体質(後述)の方は、ニキビを掻いたりして傷ができ、傷がケロイド状のニキビ跡になる場合があります。

保湿にはヒルドイドソフト軟膏の使用が多いですが、ケロイド等の傷跡にはヒルドイドクリームの使用が多いようです。

ヒルドイドクリームのケロイド等への効果(臨床試験における有効率)は、75.5%です。
(添付文書より)

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)
傷が赤くもり上がった状態のこと
ケロイド
傷が膨らんで赤く盛り上がっていきます。
肥厚性瘢痕と違い、ケロイドは厄介なことに元々の傷の範囲を超えて盛り上がります。
ケロイドは体質が関係していて、ケロイドになりやすい体質のことをケロイド体質といいます。

※もり上がった傷跡は一般的に「ケロイド」といいますが、ケロイドと肥厚性瘢痕は専門的には違う傷跡です

アットノンもニキビ跡に効果がある?

ヒルドイドとアットノンの効果の同等性は保証されていませんが、アットノンはヒルドイドと同じヘパリン類似物質0.3%を含みます。

ケロイド状のニキビ跡が、ニキビ由来であるのであれば、アットノンは効果があるかもしれません。

ただし、アットノンの効能効果には顔面を除くとありますので、顔のケロイド状ニキビ跡には使えないようです。

ネット上では

  • アットノンでリストカット(リスカ)の跡が消えた!
  • シミが消えた!
  • 顔のニキビ跡が消えた!など
    (アットノンは顔NGじゃなかった?)

アットノンはあらゆる跡を消す万能薬のように語られているケースがありますが、疑問が残ります。

アットノン以外の要因(自然治癒?)で傷跡が消えたのではないでしょうか。

アットノンは「傷跡をきれいにする効果」に特化

ヒルドイド市販(ヘパリン類似物質)はHPローション、ネクストクリームがおすすめ
ヒルドイドの市販はドラッグストア等で販売されています。ヒルドイド(ヘパリン類似物質)の塗り心地に違いだろうと考えられる市販をおすすめとして紹介します。

アットノンもヒルドイドと同じヘパリン類似物質0.3%を含む塗り薬ですので、主な効果は次の3点です。

  1. 保湿効果
  2. 表面血管の血流改善効果(血行促進効果)
  3. 傷跡をきれいにする効果

皮膚の傷跡

出典:小林製薬HP

このような傷跡にアットノンを塗ることで、傷跡が目立たなくなり、傷跡が残らないようにする効果があります。

ただし、アットノンは塗ってすぐに効果が実感できる薬ではありません。
アットノンの効果を実感するにはかなり時間がかかりそうです。

アットノンの使用上の注意

1日1~数回、適量を患部にすり込むというのが、アットノンの基本的な塗り方です。

ただし、アットノンを塗ることができない傷跡の状態があります。
(ヒルドイド、ビーソフテン、他のヒルドイドの市販も共通)

  • かさぶたや、かさぶたができている途中のところ
  • 傷がジュクジュクしているところ
  • 傷が治りきっていないところ
    (出血しているところ)

傷跡というよりは、傷です。
アットノンは傷には使えません。

傷にアットノンを塗ると、ヘパリン類似物質の血流改善効果(血行改善効果)が働いて出血傾向となる可能性があります。

アットノンは、傷が治って新しい皮膚ができたところから塗ることができます。

メーカーによると、傷跡になってから1.2年経過した傷跡にも効果があるそうです。

アットノンの使用期間の矛盾

アットノンを含めて、ヒルドイドの市販には次のような内容が説明書に記載されています。

5~6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、製品の添付文書を持って医師、薬剤師または登録販売者に相談すること

しかし、ヒルドイド、ヒルドイド市販、アットノンは、5~6日の使用では効果は得られないでしょう。

そのため、アットノンのHPには次のような記載もあります。

肌が生まれ変わる新陳代謝の周期は28日
アットノンはこの間にじっくり作用していくので、 新陳代謝の周期を目安にした使用をおすすめします。

無理がありますね。

4種類のアットノンの特徴

アットノンといえば、ジェルが有名ですが、ローションとコンシーラーが2016年に新発売になり、ジェル、クリームと合わせてアットノンは4種類になりました。

どの種類のアットノンを使っても、効果は同等です。

アットノンジェル

アットノンと言えば、アットノンジェルです。

塗り心地がさっぱりしているため、あらゆる傷跡に使用しやすいです。迷ったらアットノンジェルですね。

塗ったあとはしっかりのばさないと、塗ったところがテカる可能性があります。
アットノンジェルは、ジェルのアルコール由来の臭いが少しあります。

アットノンクリーム

アットノンクリームは白色のクリームで、塗り心地がしっとりしていてべたべたしません。

ただ、傷跡にわざわざクリームを選ぶ理由もないような気もします。

アットノンローション

アットノンローションは、よくわからないアットノンです。

なぜ、傷跡にローションなのでしょうか?

アットノンローションは、保湿効果を期待して使用した方がいいと思います。
(むしろ、他のヒルドイド市販をどうぞ)

アットノンコンシーラー

コンシーラーとは珍しい剤形ですが、女性の方はだいたい想像がつくと思います。

アットノンコンシーラーは、肌色のクリームで、傷跡の色を目立たなくカバーしてくれます。傷跡を隠しながら治したいという方には、アットノンコンシーラーがおすすめです。

まとめ

  1. ヒルドイドの市販は「保湿効果」をうたった商品が多いが、アットノンは「傷跡をきれいにする効果」に着目したヒルドイド市販
  2. アットノンはヒルドイドと同じヘパリン類似物質0.3%を含む市販
  3. ヒルドイドとヒルドイドのジェネリックの効果は同等であるが、ヒルドイド市販との効果の同等性は試験されていないため不明
  4. ヒルドイドには、ケロイド状となった傷跡にも効果がある
  5. ケロイド状のニキビ跡であれば、アットノンは効果があるかもしれない