ニキビ薬デュアック配合ゲル(過酸化ベンゾイル+α)は使い方注意! 効果と副作用は?

  1. ベピオゲル(2015年4月発売)
  2. デュアック配合ゲル(2015年7月発売)

ニキビ治療薬の新時代の幕開けです。

ニキビの治療には、ディフェリンとベピオが主に使われてきました。

デュアック配合ゲルは、この2種類のニキビ塗り薬とは少し違う性質をもった薬です。

大きな違いは、デュアック配合ゲルはその名の通り配合剤であり、長期の使用には向かないことです。

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デュアック配合ゲル≒ベピオ+ダラシンT

デュアック配合ゲル≒ベピオ+ダラシン

デュアック配合ゲルは、ベピオ成分(過酸化ベンゾイル)にダラシンT成分(クリンダマイシン)を加えた日本初のニキビ配合剤です。
(デュアック配合ゲルとベピオでは、過酸化ベンゾイルの濃度に違いがあります)

過酸化ベンゾイルの濃度:
デュアック配合ゲル > ベピオ

ベピオは過酸化ベンゾイル濃度が2.5%ですが、デュアック配合ゲルは0.5%プラスの3%です。

デュアック配合ゲルは、過酸化ベンゾイル3%5%の製剤が主に発売されています。

  • 標準肌用に過酸化ベンゾイル5%(日本未発売)
  • 敏感肌用に過酸化ベンゾイル3%

デュアック配合ゲルの効果(作用)

デュアック配合ゲルは、過酸化ベンゾイルクリンダマイシンの2種の成分の相乗効果が期待できます。

効果(作用) 効果(作用)の詳細 BPO CM
ピーリング効果 目に見えないニキビ(微小面皰)の生成をおさえる ×
古い角質をはがして、毛穴のつまりを防ぐ
抗菌効果 ニキビの原因菌の一つ、アクネ菌の増殖をおさえる
抗炎症効果 炎症物質が作られないようにして、ニキビの化膿をおさえる

BPO:過酸化ベンゾイル
CM:クリンダマイシン

ニキビに対する効果:
デュアック配合ゲル VS ベピオ

理論上、過酸化ベンゾイル濃度の高いデュアック配合ゲルは、ベピオより効果があるはずです。

しかし、デュアック配合ゲルとベピオの効果の優越は、臨床試験で確認されていません。

なぜならば、デュアック配合ゲルとベピオは発売日が近く、お互い臨床試験を行えなかったからです。

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ダラシンTとデュアック配合ゲルの効果の違いが臨床試験で確認されています。

ニキビに対する効果:
デュアック配合ゲル VS ダラシン

ニキビへの効果。デュアック配合ゲルとダラシンTを比較した臨床試験(対象:日本人)を紹介します。

  1. デュアック配合ゲルを1日1回
  2. デュアック配合ゲルを1日2回
  3. ダラシンTを1日2回

顔面赤ニキビに12週間塗布後
赤ニキビ数の減少率

デュアック配合ゲルとダラシンTゲルの効果の比較(グラフ)

赤ニキビ数の減少率を1週から12週まで比較

デュアック配合ゲルとダラシンTゲルの効果の比較グラフ

出典:ポーラHP(一部改変)

デュアック配合ゲルの方が、ダラシンTより赤ニキビに効果があるとわかります。

さらに、デュアック配合ゲルは、1日1回塗布よりも1日2回塗布の方が、わずかながら赤ニキビに効果があることがわかります。
(デュアック配合ゲルの使い方は1日1回洗顔後)

デュアック配合ゲルは、1日2回ではなく1日1回である理由は、

ベピオ(過酸化ベンゾイル2.5%)の用法が1日1回の塗布のため、デュアック配合ゲル(過酸化ベンゾイル3%+クリンダマイシン)もその用法に合わせたから。

もしくは、デュアック配合ゲルを1日2回と塗ると、効果以上に副作用頻度が増大するからです。

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デュアック配合ゲルの使い方(塗り方)

顔ニキビへの使い方(塗り方)

1日1回洗顔後に、デュアック配合ゲルをニキビより広めに塗ります。
このあたりはベピオと同じです。

デュアック配合ゲルの塗りはじめ約1カ月は、ヒリヒリ感が比較的強く出ます。

赤ニキビの上のみに塗って、様子を見ながらニキビ全体に塗り広げていく使い方がベストです。

デュアック配合ゲルを頬全体に塗る例

デュアック配合ゲルを頬全体に塗る例

出典:ポーラHP

顔全体に塗る量のメーカー推奨量は0.6gです。(ベピオは0.5g)

デュアック配合ゲルを人差し指の第一関節から指先まで取った量が約0.3gとメーカーが公表しています。顔全体には約2本分です。

デュアック配合ゲルの量、約0.3g

出典:デュアック配合ゲル患者様用説明資料

デュアック配合ゲルは、推奨量以上に塗っても効果は変わらず、副作用の発現率が高まるだけです。

耐性菌の発現を防ぐために、原則12週間で効果が見られない場合は、一旦デュアック配合ゲルは中止します。

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背中ニキビへの使い方(塗り方)

デュアック配合ゲルは、顔以外の背中ニキビにも使えます。

1日1回入浴後に、デュアック配合ゲルを背中ニキビより広めに塗ります。
塗る量は、顔全体で0.6gを参考にして、面積に比例して背中ニキビに塗ります。

ただし、デュアック配合ゲルのべピオ成分(過酸化ベンゾイル)には漂白作用があります。

服にデュアック配合ゲルが付くと、服の色が脱色する場合があります。
デュアック配合ゲルを背中ニキビに使用するときは、色の白い肌着を着て寝てください。

ニキビ治療中は紫外線対策も重要です。

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デュアック配合ゲルの使い方の注意

ディフェリン、ベピオ、デュアック配合ゲルを直接比較したデータはありませんが、デュアック配合ゲルがニキビに最も効果があるのではないでしょうか。

継続してデュアック配合ゲルを塗りたいところですが、デュアック配合ゲルは、抗生物質(クリンダマイシン)を配合しているため、12週間を超える連続使用には向きません。

ニキビがないところにデュアック配合ゲルを塗った場合、抗生物質(クリンダマイシン)に対する耐性菌を作る原因になるからです。

現在は、耐性菌を増やさないために、

ニキビの治療は、アクアチム、ダラシンT、ゼビアックスなどの抗菌薬単体の使用から、ニキビが出やすいところに、ディフェリンやベピオを塗り続け、ニキビの化膿がひどくなってきたら、アクアチム、ダラシンT、ゼビアックスをプラスする治療法に変わってきています。

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また、ニキビの飲み薬との併用も行われます。

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デュアック配合ゲルの副作用

ヒリヒリ感、赤くなるのは副作用?ヒーリング作用?

デュアック配合ゲルにも、ベピオと似たような副作用が出ます。

デュアック配合ゲルを塗ると、独特の乾燥感(ヒリヒリ感)が朝まで残り、特にデュアック配合ゲルの塗り始め数週間の期間はツライ夜を過ごすかもしれません。

  ベピオ デュアック
副作用 44% 31%
主な副作用 乾燥感 7% 10%
皮膚のはがれ 19% 6%
赤くなる 14% 6%

添付文書:「臨床試験結果(副作用)を編集

被験者が違うため、単純にデータを比較してデュアック配合ゲルは、ベピオより副作用が少ないとは言えません。

デュアック配合ゲルのほんとんどの副作用は、過酸化ベンゾイル由来です。
副作用頻度はベピオ+αと考えられます。

デュアック配合ゲルの皮膚のはがれの副作用は、過酸化ベンゾイルのピーリング効果(主作用)による可能性もあります。

必ずしも副作用とは言い切れないです(程度によります)。

度を超えた皮膚のめくれや赤みは、デュアック配合ゲルとの相性が良くない可能性がありますので、使用を中止して診察を受けてください。

デュアック配合ゲルの副作用の対処(軽減方法)

デュアック配合ゲルでヒリヒリする場合は、

ヒルドイド、ビーソフテン(ヘパリン類似物質)などの保湿剤や、化粧水、乳液などをたっぷり使ってから、デュアック配合ゲルを塗るとヒリヒリ感が軽減されることが経験的にわかっています。

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まとめ

各社インタビューフォームを参考に作成

  ベピオ デュアック
有効成分 過酸化ベンゾイル2.5% 過酸化ベンゾイル3%
クリンダマイシン1%
使用場所 主に顔、背中 (粘膜、傷部以外)
用法 1日1回洗顔後
中止の目安 記載なし 12週間で効果がないとき
抗菌効果 アクネ菌 ブドウ球菌属
アクネ菌
プラセボとの比較 約28%優位※1 約55%優位※1
主な副作用 乾燥7.4% 乾燥9.8%
刺激感14.0% 接触皮膚炎6.8%※2
はがれ18.6% はがれ5.8%
赤くなる13.8% 赤くなる5.8%
保存 25℃以下
(夏は冷蔵庫)
2℃~8℃
(冷蔵庫)
使用上の注意 服につかないように(漂白する)
妊婦 不明
授乳 不明
処方制限 なし※3 なし※4

※1各社条件が違うため、単純に効果を比較できるできません
※2接触皮膚炎とは、刺激物質(今回は薬)が皮膚に接触することによって起こる炎症の総称です
※3ベピオは2016年3月から処方量の制限がなくなりました
※4デュアック配合ゲルは、2016年6月から処方量の制限がなくなりました