眠くならないアレグラ(フェキソフェナジン)は花粉症予防にピッタリ!

抗アレルギー薬
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「アレグラ」

花粉症持ちの方であれば、一度は飲んだり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。

アレグラは眠気の少ないジワーっと鼻水、くしゃみに効く花粉症薬(抗アレルギー薬)です。

しかし、アレグラは眠くならないけれど、花粉症に効かないとも聞きます。

ほとんどの花粉症薬にいえることですが、花粉症の症状が出てから抗アレルギー薬を飲んでも、効果が実感できるのに時間がかかります。

特にアレグラはその傾向が強いかもしれません。

しかし、花粉症予防にうまいこと使えば「眠くならない花粉症薬」という特徴を生かせます。

※眠気がほとんどない、眠くなりにくい →「眠気がない」「眠くならない」と記載します。

花粉症薬アレグラ

アレグラはフェキソフェナジンを主成分とする第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)です。

アレグラ30mg、アレグラ60mg

 

現在、アレグラはOD錠60mgを含めて4種類ありますが、よく使われているのは次の3種類です。

  • 主に子供用
    アレグラドライシロップ、アレグラ錠30mg
  • 主に大人用
    アレグラ錠60mg

アレグラが眠くならない理由

眠気、ふらつき、だるさ、集中力の低下などの副作用は、薬が脳内のヒスタミンをブロックすることが原因で起こります。

(ヒスタミンは集中力、活動、記憶などに関係している物質です)

HBの場所 効果 副作用
目、鼻 花粉症
皮膚 かゆみ
脳内 眠気・集中力の低下

HB:ヒスタミンブロック

 

第1世代抗ヒスタミン薬は脳内ヒスタミンのブロック率が高いため、眠くなりやすいです。そのため、花粉症に積極的には使われていません。

脳内ヒスタミンブロック率を低くして、眠気を起こりにくくした薬が第2世代抗ヒスタミン薬です。

第1世代抗ヒスタミン薬と第2世代抗ヒスタミン薬の違い

※矢印の太さがヒスタミンをブロックする強さ

第2世代抗ヒスタミン薬
アレグラアレジオンザイザ
クラリチンアレロック、エバステル、
タリオン、デザレックス、ビラノアなど
第1世代抗ヒスタミン薬
レスタミン、ポララミン、
タベジール、ペリアクチンなど

 

アレグラは第2世代抗ヒスタミン薬の中でも特に眠気の少ない花粉症薬です。

  • 眠気:0.5%
  • 腹痛:0.2%
  • めまい:0.1%
  • だるさ:0.1%

(アレグラの再審査終了時の副作用報告より)

花粉症薬で眠くなるのは嫌!眠くならない抗アレルギー薬はこれだ!

アレグラの花粉症への効果

アレグラは鼻花粉症(鼻水、鼻づまり、くしゃみ)と目の花粉症(かゆみ)に効果がありますが、鼻づまりへの効果は気持ち程度です。

鼻づまりに強い効果を期待するのであれば、「アレグラ」に「プソイドエフェドリン」をプラスしたディレグラ配合錠がおすすめです。

ディレグラは長期服用は厳禁!でも花粉症鼻づまりにケタ外れの効果あり

アレグラとプラセボの効果比較

くしゃみ発作、鼻汁、眼症状の合計症状スコアの変化量

アレグラの効果

アレグラインタビューフォームを参考に作成

 

アレグラとはプラセボ(偽薬)以上の効果があることがわかります。

しかし、症状スコアは「6.64±0.14」から「6.28±0.18」に変化するのみで、花粉症に満足のいく強い効果があるようには見えません。

「アレグラは(眠くならないけれど)効かない花粉症薬」といわれるのも無理はないかもしれません。

アレグラは花粉症予防に使おう

先に解説した通り、アレグラは眠くならないかわりに効果はマイルドですが、花粉症予防に使えば眠くならないという利点を生かせます。

最近では、花粉が飛散する前から花粉症薬を服用する予防的服用や、少しでも花粉症を感じたら花粉症薬を開始する初期療法が花粉症対策で重要になりつつあります。

「鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症(2013年版)」でも、花粉症薬の予防投与・初期療法について言及しています。

  • 第2世代抗ヒスタミン薬の予防投与は、症状発現時期を遅らせて最盛飛散時期の症状を軽減する効果がある
  • 初期療法の開始時期は、花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で第2世代抗ヒスタミン薬を開始する

 

実際、私は花粉症持ちですが、アレグラの予防的服用で毎年花粉症シーズンを乗り切っています。

予防的服用をした場合としない場合のイメージはこうです。

アレグラの予防投与の効果

花粉症の症状別予防と治療 薬は花粉飛散前のいつから?

 

アレグラは市販薬もあります。

アレグラFX(市販)、アレグラ(薬局)、フェキソフェナジン(ジェネリック)の違い

アレグラの効果的な飲み方

アレグラは6カ月以上の子供から大人まで幅広い年齢層の花粉症に使われています。どの年齢でも1日2回飲む必要があります。

アレグラ 6カ月
~1歳
2歳
~6歳
7歳
~11歳
12歳以上
60mg × 1錠
30mg × 1錠 2錠
ドライシロップ 0.3g 0.6g 1.2g

 

アレグラは増量しても花粉症への効果は変わりません。

アレグラの花粉症症状(鼻・目)のスコアの変化量

アレグラ1錠と2錠の効果の違い

アレグラインタビューフォームを参考に作成

 

相乗効果を期待するのであれば、「抗アレルギー点眼薬」や「ステロイド点鼻薬」の併用が有効です。

パタノールとアレジオン あなたに合う花粉症目薬はどっち?

知らないと損をする!アラミストとナゾネックスの7つの違い

 

眠くならないタイプの抗アレルギー薬に、アレジオンザイザクラリチンデザレックスなどがあります。

ザイザルは副作用(眠気)が少なく花粉症にも効果も抜群!

 

また、アレグラは1日2回朝夕食後で飲むのがスタンダードですが、効果を最大化しようと思えば、空腹時の食前に飲むと有効です。

なぜなら、アレグラは(食後と比べて)食前・食間・寝る前などの空腹時服用が効果があることが分かっているからです。

アレグラを食後と空腹時に服用したときの効果の違い

アレグラインタビューフォームを参考に作成

まとめ

  • アレグラは花粉症の鼻症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみ)と目の症状(かゆみ)に効果がある
  • ただし、花粉症の症状が出てからだと、アレグラは効果が実感できるのに時間がかかる
  • アレグラの効果を最大限に生かすためには、食後ではなく、食前・食間・寝る前などの空腹時の服用がよい
  • アレグラは特に眠気などの副作用の少ない花粉症薬
  • その理由は、アレグラは脳内ヒスタミンのブロック率が低いから
  • 眠くならないアレグラは花粉症予防投与や花粉症初期療法に向いている

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