口内炎に効く!アフタゾロン口腔用軟膏(デキサルチン)の使い方

歯医者 口内炎薬/口腔カンジダ薬
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アフタゾロン(デキサルチン)はステロイドを使った塗り薬で、口内炎の腫れや痛みに効きます。

アフタゾロン(デキサルチン)の使い方は簡単で、ただ塗ればいいだけです。

しかし、塗ってはみたものの、すぐに取れたり不快感があったりと、なかなかうまくいかなかった経験もあるのではないでしょうか?

口内炎は字のごとく口の中の病気であるため、口内炎薬の塗り方にはコツがいります。

この記事を読めば、アフタゾロン(デキサルチン)の正しい使い方がマスターできます。

口内炎の種類

口内炎は大きくわけると4種類です。

  1. アフタ性口内炎
  2. カタル性口内炎
  3. ヘルペス性口内炎
  4. カンジダ性口内炎

 

口内炎といえば、アフタ性口内炎もしくはカタル性口内炎を指す場合が多く、アフタゾロン(デキサルチン)のようなステロイド薬は、そのような口内炎に使います。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎の原因は、ストレス、寝不足、ビタミン不足、胃が荒れている…。

いろいろ語られていますが、根本的な原因はわかっていません。

カタル性口内炎

カタル性口内炎の原因は物理的な刺激です。

  • 舌を噛んだ
  • 火傷(熱い食物)
  • 入れ歯・矯正器具が合わない

ヘルペス性口内炎

ヘルペス性口内炎の原因はヘルペスウィルスの感染です。

口の外側にできる唇の周りのヘルペスを口唇ヘルペスといい、口の中(舌、歯ぐき)にできるヘルペスを、ヘルペス性口内炎といいます。

カンジダ性口内炎

カンジダ性口内炎の原因はカンジダと呼ばれる真菌(カビ)の感染で、口腔カンジダともいいます。

多くの場合、口の中の違和感やピリピリ感があり、舌や頬などの口腔粘膜に白い苔(こけ)のようなものがみえます。

アフタゾロンとデキサルチンの違い

内科ではケナログデキサルチンが有名ですが、歯科ではアフタゾロンが使われているイメージがあります。
(同様に、内科のうがい薬はイソジンガーグルだが、歯科ではネオステリングリーン)

デキサルチン(デキサルチン口腔用軟膏)はアフタゾロン(アフタゾロン口腔用軟膏)のジェネリックで、この2種類の口内炎薬の効能効果は同等です。

アフタゾロン口腔用軟膏

先発:アフタゾロン

 

デキサルチン口腔用軟膏

後発(ジェネリック):デキサルチン

 

アフタゾロン(デキサルチン)は口の中に使うため、塗っても唾液などで取れにくい基剤が使われています。

口内炎薬 基剤
アフタゾロン ヒプロメロース
カルボキシビニルポリマー
ゲル化炭化水素
デキサルチン 流動パラフィン
ポリアクリル酸Na
プラスチベース

 

アフタゾロンは粘着性の強さが強調されていますが、アフタゾロン、デキサルチン、ケナログの粘着性を自分の舌で比較したところ、粘着の強さの違いは体感できませんでした。

本剤の付着性については「食事中,食事後も付着している」とするもの55.2%で、付着による違和感が少ないため,平均約100分の付着時間が認められている。

アフタゾロンのインタビューフォームより

 

また、アフタゾロン(先発)とデキサルチン(ジェネリック)は薬価(薬の値段)の違いがほとんどありません。

  • アフタゾロン:65.0円/g
  • デキサルチン:52.5円/g

アフタゾロン(デキサルチン)のステロイドの強さ

アフタゾロン(デキサルチン)はデキサメタゾンというステロイドを主成分とする口腔用の塗り薬です。

ステロイドには強さのランクがありますが、デキサメタゾンはランク表にはなく強さはわかりません

(吉草酸デキサメタゾンがstrongのため、それと同等かそれ以下のmildあたりか?)

強さ 表記 主なステロイド
最強 strongest デルモベート
非常に強い very strong マイザー
アンテベート
強い strong ボアラ
(吉草酸デキサメタゾン)
普通 mild アルメタ
キンダベート
弱い weak オイラックスH

アフタゾロン(デキサルチン)の効果

アフタゾロン(デキサルチン)は、アフタ性口内炎カタル性口内炎に効果があり、口内炎の炎症を抑え、痛みを取り除きます。

アフタゾロンの効果(有効率):77%

アフタゾロンのインタビューフォームより

 

反対に、ヘルペス性口内炎やカンジダ性口内炎には効果はなく、ヘルペス性口内炎やカンジダ性口内炎に使うと、むしろ悪化します。

その理由はこちらの記事で説明しています。

アフタゾロン(デキサルチン)が口角炎/口唇ヘルペスに効かない理由

アフタゾロン(デキサルチン)の使い方1 塗る回数

アフタゾロン(デキサルチン)の添付文書(医療者向け薬の説明書)には、次のような記載があります。

通常、適量を1日1回~数回患部に塗布する。
なお、症状により適宜増減する。

 

アフタゾロン(デキサルチン)は、使い方の自由度が高い口内炎薬です。

回数のルールはありませんが、1日4回(毎食後と寝る前)も塗れば十分で、2.3日もすればで炎症は治まります。

1週間使ってみて効果がない場合は、それは普通の口内炎ではないのかもしれません。

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アフタゾロン(デキサルチン)の使い方2 塗り方、塗る量

アフタゾロン(デキサルチン)は、ザラザラしているので最初はうまく塗れません。

さらに、ただ塗るだけではすぐに取れてしまいます。

<アフタゾロン(デキサルチン)の塗り方>

  1. ティッシュなどで口内炎の水気を取ります
    (これが重要!)
  2. アフタゾロン(デキサルチン)を指や綿棒に米粒大から小豆大の大きさに取ります
  3. アフタゾロン(デキサルチン)を口内炎全体をおおうように塗ります
    [口内炎をアフタゾロン(デキサルチン)でカバーするイメージ]
  4. アフタゾロン(デキサルチン)を塗った後は30分くらいは飲食を控えます
  5. 使用後、アフタゾロン(デキサルチン)の先端をきれいに拭きとります
    (薬が先端で固まる場合があるため)

 

アフタゾロン(デキサルチン)は口内炎の刺激を抑える効果も期待できますが、食事をするとアフタゾロン(デキサルチン)ははがれ落ちてしまいます。

粘着性で口内炎薬を選ぶのであれば、アフタッチ(アフタシール)がおすすめです。

ちょっとした食事ではびくともしません。

アフタッチ(アフタシール)は口内炎に効く!貼り方使い方はこう

アフタゾロン(デキサルチン)の副作用

アフタゾロン(デキサルチン)はステロイド薬ですので、使い続けるとその部分の免疫力が落ちて細菌感染などを受ける可能性があります。

実際に、口内炎の貼り薬アフタッチでは口腔カンジダの副作用報告があります。

  • 白い斑点→カンジダ感染症の疑い
  • 黄色い膿→細菌感染症の疑い

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アフタゾロン(デキサルチン)の市販

アフタゾロン(デキサルチン)の主成分であるデキサメタゾンが入った市販の口内炎薬はありません。

0.1%のステロイド(トリアムシノロンアセトニド)を含んだケナログは医療用と同じ市販薬がドラッグストアなどで市販されています。

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まとめ

  • デキサメタゾンはアフタゾロンのジェネリック(後発)。
  • アフタゾロン(デキサルチン)の主成分はステロイドのデキサメタゾン。
  • アフタゾロン(デキサルチン)は、アフタ性口内炎やカタル性口内炎に効果がある。
  • アフタゾロン(デキサルチン)を1日4回(毎食後と寝る前)口内炎に塗れば、2.3日もすればで炎症は治まる。
  • アフタゾロン(デキサルチン)を使って1週間くらいしても治らないときは、口内炎の種類に合っていない(ヘルペス性口内炎、カンジダ性口内炎など)可能性がある。
  • アフタゾロン(デキサルチン)の主成分である「デキサメタゾン」が入った市販の口内炎塗り薬はない。

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