このページにたどり着いた理由は「ルリコンを塗っても効かなかった」「逆に悪化した」からかもしれませんね。
このページを最後まで読めば、次のような疑問もきっと解決できます。
- ルリコンクリーム/軟膏/液の塗り分け
- どのくらいの量をどこへ 1日何回塗ればよいか
- いつ塗るのがベストなのか
- どのくらいの期間塗ればいいのか
(赤字がタイトルの5つのキーワードです)
水虫の基本的な知識を解説してから本題(効果的な塗り方)に入ります。
水虫になる原因
水虫は水虫菌(正確には白癬菌:はくせんきん)が、皮膚の角質層に付着することが原因で起こります。
しかし、皮膚に水虫菌が付いたからといって、全員が水虫になるわけではありません。
(そうでないと、全員水虫になってしまいますからね)
水虫菌の感染には12~24時間かかると考えられています。
毎日風呂に入って体から足までをしっかり洗っていれば、水虫菌は洗い流され水虫になりません。
水虫の種類
- 足にできる:足白癬(足水虫)
- 体にできる:体部白癬(ぜにたむし)
- 股にできる:陰部白癬(いんきんたむし)
- 爪にできる:爪白癬(爪水虫)
水虫は正確には白癬(はくせん)といいます。
皮膚(角質)があるところであればどこでも水虫になるリスクがあります。
しかし、実際水虫になるのはほとんどが足です。
なぜなら、水虫菌は高温多湿が大好きで、足はその条件がそろっているからです。
(風呂は油断すると黒カビが発生しますよね)
<足が高温多湿になる条件>
- 靴下
- 靴
- ブーツ
さらに、足水虫は3種類に分類できます。
足水虫をもう少し掘り下げていきましょう。
小水疱型足水虫
小水疱型足水虫(しょうすいほうがたあしみずむし)は、足の裏や側面の水虫菌が増殖して起こります。
小さな水ぶくれ(小水疱)が多くできるのが特徴です。
趾間型足水虫
趾間型足水虫は、指と指の間(趾間:しかん)に水虫菌が増殖して起こります。
ジュクジュクしてただれてくるタイプからカサカサして皮がめくれてくるタイプまでさまざまです。
角質増殖型足水虫(かかと水虫)
角質増殖型水虫は、足の裏全体(特にかかと)に水虫菌が増殖して起こります。
かかとがひび割れた水虫を、特にかかと水虫ともいいます。
ただし、かかとが割れていても、水虫ではなくただの乾燥(角化症)だったというケースも多くあります。
怪しいと思ったら、皮膚科の受診をおすすめします
『サリチル酸ワセリンの かかとひび割れに効く使い方!市販はある?』
ルリコンは3種類
ルリコンはルリコナゾールを主成分とする水虫の塗り薬です。
ルリコンはクリームと液の剤形のみの発売でしたが、2013年にルリコン軟膏が発売され、症状や使用感に合わせて使い分けができるようになりました。
ルリコンクリーム/軟膏/液の塗り分け
ルリコンクリーム/軟膏/液の効果の差はありません。
皮膚症状(ジュクジュク、カサカサなど)で塗り分けます。
(ただし、ルリコン液の塗る場所は趾間がほとんど)
ルリコンクリーム
ステロイドは軟膏がよく使われますが、水虫の塗り薬はクリームがメジャーです。
ルリコンクリームはジュクジュクした足水虫に塗ることが多いです。
ただし、ルリコンクリームをジュクジュクがひどく炎症を起こしている足水虫に塗ってしまうと、悪化してひどい目に合うことがあります。
ルリコンクリームを塗って悪化した方はこちらの記事もチェック!
『ルリコンで水虫が悪化する2つの理由 「副作用」と「マズイ使い方」』
ルリコン軟膏
ルリコン軟膏は刺激が少ないためあらゆる足水虫の症状に塗れますが、角化型足水虫への使用が多い印象です。
ただし、足塗ったときの軟膏のベタつき感が嫌われ、あまり積極的には使われていません。
軟膏とクリームの違いはこちらの記事を参照しよう。
『塗り薬の軟膏とクリームの違いは基剤!吸収率、使用感で使い分ける』
ルリコン液
ルリコン液は乾燥したカサカサタイプの指間型足水虫への使用が多いです。
ただし、ジュクジュクした(ただれた)足水虫にルリコン液を塗ると痛くシミます。
ルリコン液はアルコールを含むため、ルリコンクリーム以上に刺激が強いからです。
ルリコンの塗り方
ルリコンクリーム/軟膏/液の共通の塗り方を解説します。
塗る範囲
ルリコンの塗り方で重要なことは塗る範囲です。
水虫は症状がなくても、症状のない周辺にも広がっている可能性が高いです。
そのため、最低でも症状が出ているところより広めに塗ります。
理想をいえば足全体(つま先~かかと)です。
(乱暴な言い方をすれば、塗りすぎくらいがちょうどいいです)
ルリコンクリーム/軟膏の処方量が患部の大きさに対して明らかに多い場合は、足全体であることが多いですね。
塗る回数とタイミング
ルリコンは、1日1回入浴後、患部の水気を取って乾燥させた後に塗ります。
入浴後に塗る理由は2つあります。
- 清潔である(←すごく大事!)
- 皮膚が柔らかくなり塗り薬が浸透しやすい
ルリコンクリーム/軟膏の塗り方
片足全体で約0.5g量のルリコンクリーム/軟膏を塗ります。
ルリコンクリーム/軟膏は少量でも水虫に十分な効果を発揮します。少量でもいいので毎日欠かさず塗り続けることが大切です。
ルリコン液の塗り方
ルリコン液は、毎回使用前に先端部分を指などで数回押して空気を抜く必要があります。
(そうしないと泡がグツグツ出ます)
出典:佐藤製薬HP
ルリコン液は容器の側面を押しても液は出ません。
下向きにして、先端の突起を患部に押し付けるように使用します。
出典:ルリコン液2%の使い方
サラっと解説しましたが、ルリコン液は予想以上にドバーッと勢いよくでてきます。使いこなすには慣れが必要です。
また、ルリコン液を爪水虫に使っている方もいますが、間違った使い方です。
爪水虫には専用薬があります。
『ルコナックとクレナフィンを徹底比較!効果、副作用、使い方、薬価』
ルリコンの効果
水虫塗り薬ルリコンの水虫菌に対する効果は強力です。
ルリコンクリーム | ルリコン液 | |
---|---|---|
皮膚症状改善率 (中等度以上改善率) |
91.5% | 90.6% |
真菌学的効果 (菌陰性化率) |
74.6% | 65.1% |
(ルリコン添付文書より抜粋)
ルリコンの効果は塗りはじめて1週間~2週間くらいで表れ、皮膚症状・自覚症状も2~4週間ほどで改善します。
ルリコンの効能効果はこちらの記事をチェック!
『ルリコンの効能効果はパワフル!それでも水虫に効かない6つの理由』
しかし、このタイミングでルリコンを止めてしまうと足水虫は再発します。そして、来年の夏もルリコンのお世話になる羽目になります。
症状がないだけで、水虫菌は皮膚に残っているからです。
では、ルリコンはどのくらいに期間塗ればOKなのでしょうか?
ルリコンの塗布期間
足水虫の塗り薬は最低でも2カ月は続け、できれば3カ月塗り続けるのが理想です。
なぜなら、ルリコンは水虫菌を直接殺す塗り薬ではなく、増殖を止める塗り薬だからです。
水虫菌がいる角質が生まれ変わるまでの期間、しっかりルリコンを塗り続ければ、角質が生まれ変わり水虫菌はいなくなります。
角質が生まれ変わるまでの期間は年齢や体の場所によって違いますが、28日~56日と言われています。
ちなみに爪水虫薬の塗布期間は1年以上です。
『爪水虫薬クレナフィンの使い方はこれでバッチリ!使用期間も完璧マスター』
ルリコンの市販
水虫塗り薬は多くの市販薬がありますが、ルリコンはジェネリックも市販もありません。
ルリコンは2005年に販売された比較的新しい水虫薬です。特許が切れてないためジェネリックはありません。
ジェネリックがないくらいですので、市販もまだで発売されません。
『ルリコンの市販はない!薬局で買える病院用と同じ水虫薬は○○だけ!』
まとめ
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