パタノール点眼液は花粉症に効かない目薬か?子供、ものもらい、コンタクトは?

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目薬

アレロックは2001年に発売され、少し眠くなるかもしれないが効果は抜群な抗アレルギー薬(第2世代抗ヒスタミン薬)として知られています。

パタノール点眼液の主成分はアレロック錠と同じオロパタジンです。

パタノール点眼液は、オロパタジンの強い抗ヒスタミン作用で花粉症の目のかゆみを改善します。

パタノールは花粉症目薬の中では処方される頻度の高い抗アレルギー目薬ですので、花粉症の時期に一度は使ったことがあるのではないでしょうか?

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花粉症の目の症状(アレルギー性結膜炎)

花粉症は、鼻水、鼻づまり、鼻の違和感、くしゃみなどの鼻症状が強いイメージですが、目にも花粉症のツライ症状が出ることがあります。

花粉症の目の3大症状は目のかゆみ充血涙が出るです。

このような目の症状を速くしずめるためには、花粉症目薬が有効です。

花粉症目薬は効かない?

パタノール点眼液に限らず、花粉症目薬(特に抗アレルギー目薬)は花粉症に効かないと思っている方は多いです。

花粉症目薬は大きく分けて症状別に4種類あり、使い分けが必要です。

花粉症目薬の種類 主な効果 即効性
抗アレルギー型 かゆみ
充血
×~△ パタノール
アレジオン
ザジテン
リボスチン
ステロイド型 かゆみ
まぶたの腫れ
△~○ フルメトロン
リンデロン
オドメール
抗菌型 まぶたの腫れ
充血
目やに
クラビット
ガチフロ
ベガモックス
免疫抑制型 ひどいかゆみ
充血
まぶたの腫れ
タリムス
パピロックミニ

花粉症症状が出てから使うか?かゆみの強さはどうか?によっても効き方の違いがあります。

花粉症の症状別の使い分け(強さ)はこちらの記事で解説

目の花粉症症状は主に3種類で、目のかゆみ、充血、目やに(目脂)です。これらの花粉症症状を抑えるために3種類の目薬(抗アレルギー目薬、ステロイド目薬、抗菌目薬)を点眼・併用します。

花粉症に中心的な役割を果たす花粉症目薬が抗アレルギー目薬ですが、効く・効かないの個人差が大きいです。

パタノール点眼液

パタノールが発売されるまでは、花粉症にはリボスチン、ザジテンの使用が多かったように思います。

↓花粉症でよく処方される抗アレルギー目薬

パタノール・リボスチン・ザジテン・インタール・リザベン・ゼぺリン

先述のとおり、パタノール点眼液の主成分はアレロックと同じオロパタジンです。
(「アレロック」の名前で発売しなかったのが不思議なくらい)

アレロックは鼻花粉症の3大症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を改善する効果が強いです。第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)が苦手とする鼻づまりにも効果が期待できます。

オロパタジンの強い抗ヒスタミン作用が花粉症の目の症状(かゆみ、充血)を緩和します。

パタノール点眼液は花粉症に効かない?

抗アレルギー目薬は作用別で3種類に分類できます。

  1. 抗ヒスタミン作用
  2. ケミカルメディエーター遊離抑制作用
  3. 両方の作用(←パタノール)
ケミカルメディエーターとは
かゆみの原因となる化学物質のことで、ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンA2などがあります

花粉症のかゆみがすでに出ているときは、抗ヒスタミン作用を持つ抗アレルギー目薬を使用しないと、なかなか効きません。

ケミカルメディエーター遊離抑制作用タイプは即効性がないからです。
(即効性がないため十分に効かない)

花粉症のかゆみに即効性があり、効果の満足度が高いのは抗ヒスタミン作用を持つタイプです。

パタノール点眼液は「抗ヒスタミン作用」と「ケミカルメディエーター遊離抑制作用」の2つの作用があり、花粉症治療と予防に強い効果が期待できます。

花粉症による目のかゆみや充血の症状には抗アレルギー目薬(パタノール、アレジオン、ザジテン、リボスチン…)が使用されますが、値段が高いのがネックです。

しかし実際は、期待とは裏腹に抗アレルギー目薬はかゆみが出てからではすぐに効きません。

花粉飛散予測日の約2週前、または症状が少しでも現れた時点で抗アレルギー点眼薬の投与を開始すると効果的である

日本アレルギー学会ガイドラインより

期待が大きすぎるため、「パタノールは花粉症に効かない」という烙印(らくいん)を押されている感じがしてなりません。
(目薬を点したらすぐに花粉症が治まると思っている方が本当に多い)

パタノール点眼液の効果はいつ?

パタノール点眼液は、花粉症による目のかゆみ充血の症状を緩和します。

パタノール点眼液の目のかゆみへの効果
目のかゆみへの効果
(そう痒感重症度点数)

パタノール点眼液の目の充血への効果
目の充血への効果
(眼瞼及び眼球結膜充血の重症度合計点数)

パタノール点眼液は、効果が出るまで1~2週間程度の期間が必要です。

花粉症の時期は目の乾燥も気になる季節です

ドライアイは「さまざまな要因により涙液層の安定性が低下する病気」ととらえられています。目薬はヒアレインが主流でしたが、2010年にジクアス点眼液という涙液層を安定させる目薬が開発され、それが主流になりつつあります。

パタノール点眼液の使い方

パタノール点眼液の使い方
出典:日本アルコンHP

パタノール点眼液は、朝・昼・夕・寝る前1日4回・1回1滴使用します。

パタノールの保存と使用期限

パタノール点眼液1本で約160滴(20日分)使用できます。

パタノール点眼液は1日4回が原則ですが、たまに忘れることもあると思います。

開封後のパタノールの使用期限は、遮光、室温保存(1~30℃)の保存条件で、約1カ月です。
開封前はパタノール容器に記載の使用期限までOK)

パタノールとコンタクト

パタノール点眼液は、添加物(ベンザルコニウム)が使用されているため、コンタクトをしたまま使えません。(ハードコンタクトはOK)

本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトをはずし、10分以上経過後装用すること

パタノール点眼液添付文書より

そのときは、コンタクトをする前の朝コンタクトを取った後の夜、1日2回パタノール点眼液の使用でも1日4回使ったときに近い効果が期待できます。

詳細後述
「パタノール点眼液はコンタクト装着前後でOK」

パタノールは子供に使える?

パタノールは点眼可能であれば、子供でも普通に使うことができます。

使い方は子供も大人と同じで、1日4回・1回1滴です。

パタノール点眼液は使ったときの違和感(不快感、刺激感)がほとんどないため、子供でも安心してして使えます。
(詳細後述「パタノール点眼液はしみない目薬」

花粉症用に多くの目薬が市販されていますが、ダメな目薬も多くあります。ダメな理由と使うべきおすすめの花粉症目薬を3種類+アルファ紹介します。

パタノール点眼液はコンタクト装着前後でOK

パタノール点眼液は、コンタクト装着前後の1日2回でも、1日4回使ったときに近い効果が期待できます。

パタノールかゆみ軽減効果(1日2回vs4回)

パタノール1日2回、4回点眼時、かゆみ軽減効果の差
後期第Ⅱ相試験より

アレジオンはコンタクトしたままOKです。

アレジオン点眼液は2014年末に防腐剤フリー化されました。コンタクトレンズをしたまま点眼できます。値段が高いながらもじわじわとシェアを伸ばしつつあります。

パタノール点眼液の副作用

パタノール点眼液は点し心地が良好です。

刺激感の副作用がほとんどありません。
(後述:パタノール点眼液はしみない目薬)

副作用 副作用頻度
刺激感 0.1%
痛み 0.1%
かゆみ 0.1%
副作用全体 0.6%

  • 1歳以上7歳未満の子供:副作用0%
  • 7歳以上15歳未満の子供:副作用0.8%
    (使用成績調査及び特定使用成績調査より)

子供も安心して使えます。

アレジオンは効果と副作用(眠気など)のバランスが取れた標準的な花粉症薬です。子供から大人まで1日1回の服用で効果が持続するため、飲み忘れの心配も少ないです。

パタノールはしみない目薬

パタノールは涙の成分に近い目薬です。

パタノールと涙の比較 pH 浸透圧比
パタノール 7.0 0.9~1.1
7.45 1.0

そのため、パタノール点眼液は使用後の違和感(不快感、刺激感)がほとんどありません。
(涙のpHと浸透圧比に近い→しみない)

パタノールと同等の効果のあるザジテンは、使用後の刺激感が強い抗アレルギー目薬としても有名です。

アラミスト点鼻薬は効果が長時間続くようにに改良されたフルナーゼの進化型点鼻薬で、ナゾネックスに続く2番目の1日1回タイプのステロイド点鼻薬です。

パタノールと他の目薬との併用

パタノールと同じ抗アレルギー目薬は、併用する理由がありません。

花粉の飛散量が多い日が続いたときや、花粉症の治療が遅れたたときなどは、抗アレルギー目薬だけでは、花粉症の目のかゆみが治まらないことがあります。

その場合は、普段はパタノールを使い、特にひどい時にフルメトロン、リンデロンなどのステロイド目薬を併用する場合があります。

抗アレルギー目薬を使っても効果不十分なとき、花粉症にステロイド目薬を使うことがあります。ステロイド目薬は、成分と濃度によって効果と副作用の強弱があります。

さらに、花粉症の目をこすったりしていると、細菌が感染して目がべとべとになったり、ものもらいのように腫れたり、眼脂(めやに)が出たりすることもあります。

その場合は、クラビット、ガチフロ、ベガモックスなどの抗菌目薬とパタノールを併用する場合もあります。
(パタノールはものもらいを直接治療する目薬ではありません)

ものもらい(麦粒腫)などで使用される抗菌目薬クラビット、ガチフロ、ベガモックスの違いとは。花粉症に使うことでどのような利点があるのかを解説します。

抗アレルギー内服薬セレスタミンはアレルギー性結膜炎の保険適応がありませんが、ひどい花粉症にはよく使われ、パタノールとの併用もあります。

「花粉症に強く効く抗アレルギー薬は眠気も強い」「弱いと眠くならない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。インペアードパフォーマンスが起こりにくい花粉症薬の選択がベストです。
セレスタミンは1回の服用でも効果を実感できる強さがあります。しかしながら、セレスタミンは他の花粉症薬と性質的に違いがあるため長期服用には向きません。効果的な飲み方を解説します。

まとめ

  1. パタノールの主成分はアレロック錠と同じオロパタジン
  2. パタノール(抗アレルギー目薬)は効く、効かないは個人差が大きい
  3. 花粉症の目のかゆみに即効性があるのは、抗ヒスタミン作用を持つ目薬。
    予防に有効なのが、ケミカルメディエーター遊離抑制作用を持つ目薬。
    であるが、実際はどちらもかゆみが出てからではすぐに効かない
  4. パタノールは、効果が出るまで1~2週間程度の期間が必要
  5. パタノールの効果は、花粉症による目のかゆみや充血の症状の緩和
  6. パタノールはしみない。点眼可能であれば子供でも安心して使える
  7. パタノールは、コンタクト装着前後の1日2回の使用でもOK
    (1日4回と近い効果が期待できる)
  8. パタノールはものもらい、目やにを直接治療する目薬ではない