授乳中に飲める薬・避ける薬(風邪、花粉症、インフルエンザ、喘息、うつ)

授乳中に飲んだ薬の成分が母乳への移行することは間違いないです。

しかし、薬の母乳への移行経路と移行量を考慮して、薬と授乳の関係を再評価すると、授乳をやめずに飲める薬は意外と多いです。

授乳中と薬の評価基準のひとつにDr.Hale’s Lactation Risk Categories (授乳リスクカテゴリー)があります。

授乳リスクカテゴリー(抜粋)

授乳リスク 危険度 説明
L1 安全 児に有害な影響が増加したという報告がない薬
L2 比較的安全 児に有害な影響が増加するという報告のない薬
L3 おそらく安全 児に不都合な影響が出る可能性のある薬
L4 おそらく有害 児や乳汁産生にリスクがあるという明らかな証拠がある薬
L5 有害 児に対して重大で明らかなリスクがある薬

児:赤ちゃん

安心して母乳育児を続けられるように、授乳リスクカテゴリーを使いながら、母乳育児中に起こりやすい病気である、風邪、花粉症、インフルエンザ、産後うつ、喘息について解説します。

本記事では授乳リスクカテゴリーのわかる薬については【L1】などと記載します。

※授乳中に飲める薬とは、授乳中でも使いやすい薬という意味です。

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母乳育児と治療薬のトラブル

治療に使われる薬が原因で、母乳育児をあきらめた。あきらめさせられた。というお母さんが見られます。

日本の唯一法的根拠があると言われている添付文書の妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項目には

  • 「授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
  • 授乳中の婦人には,投与を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[ヒト母乳中への移行が報告されている。]

などと記載されている場合が非常に多く、医師に「授乳中だから薬は出せない」と言われることがあります。

あきらめられた母乳育児

授乳中のお母さんが、医療の専門家の医師に対して「授乳を続けたい」と言うことは、勇気のいることかもしれません。

母乳育児には、赤ちゃんにもお母さんにもメリットがあり、簡単にあきらめるにはもったないと思います。

  1. 授乳を続けられる薬であるが、それを知らないために、お母さん自身が母乳育児を中止する
  2. 授乳と薬についての知識が不十分な(添付文書しか読まない)医療従事者が「授乳中は薬を飲んではいけない」と母乳育児を中止させる
  3. 授乳を続けたいので、薬の影響を心配して薬を飲まずにつらい症状を我慢している

赤ちゃんにとって、母乳を吸うことは栄養としてだけではなく、気持ちを落ち着けるための行為でもあります。

母乳育児が出来る期間は限られています。その限られた期間は、赤ちゃんにとっても、お母さんにとっても、最初で最後のかけがいのない時間です。

赤ちゃんが豊かに育ってくれるように、授乳と薬のトラブルについて考えてみましょう。

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授乳中に薬を飲むとき・選択するときの工夫

  1. 薬はできるだけ短期間、少量の服用を心がける

  2. 安全性が高いと考えられている薬を選択する

  3. 飲み薬より、塗布・吸入できる薬(外用薬)を選択する

  4. 小児薬がある薬を選択する
    (小児用ドライシロップ、小児用細粒、シロップがある薬)

  5. 1日1回タイプの飲み薬は、授乳直後(次回の授乳まで時間をとれる時間)に服用する

  6. できるだけ効果持続時間短い薬(消失半減期の短い薬)を使い、授乳直後に薬を服用する。
    (消失半減期の約5倍の時間が過ぎれば、血中に残っている有効成分は理論上3%程度)

薬の効果の持続時間(消失半減期)について

睡眠薬マイスリーの効果発現時間と持続時間(作用時間)はどれくらい?
睡眠薬が効いた、効かなくなったと感じる時間は個人差があります。しかし、メーカーが発表しているデータから「効果持続時間」や「効果発現時間」をある程度推測することが可能です。

授乳中は避けるべき薬の例

授乳中は避ける薬
偏頭痛薬エルゴタミン

偏頭痛で使用される薬にエルゴタミン製剤と呼ばれる薬があります。

エルゴタミン製剤は、母乳の分泌抑制作用と赤ちゃんへの有害作用があるため、授乳は避けます。

エルゴタミン製剤

  • ジヒデルゴット
    (ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)
  • クリアミン配合錠【L4】
    (エルゴタミン酒石酸・他)

偏頭痛の薬の主流は、エルゴタミンからトリプタンに変わっています。

【偏頭痛薬】5種類のトリプタン製剤の副作用、効果、持続時間、強さの比較
トリプタンは偏頭痛への効果に個人差が大きく、相性の良い偏頭痛薬を求めて何種類か試すことも少なくありません。

授乳中は避ける薬
レボドパ含有薬・ドパミン受容体作用薬
(パーキンソン治療薬)

パーキンソン病で使用されるレボドパ含有薬ドパミン受容体作用薬は、母乳の分泌抑制作用があります。

代替薬がない場合を除いて、レボドパ含有薬とドパミン受容体作用薬は、授乳中は避けます。

分類 授乳を避けるパーキンソン治療薬
レボドパ含有薬の例 ドパストン【L4】
ドパゾール
【L4】
ネオドパストン
メネシッド
マドパー
イーシー・ドパール
ネオドパゾール
スタレボ
ドパミン受容体作用薬の例 パーロデル【L5】
ペルマックス
カバサール
ドミン
ビ・シフロール
ペルマックス
レキップ
【L4】

授乳中は避ける薬の例(その他)

授乳中は避ける薬 有効成分 LRC 主な使用目的
リーマス 炭酸リチウム L4 躁(そう)状態の改善
サイレース フルニトラゼパム L4 不眠症
ロヒプノール 不眠症
ダルメート フルラゼパム L4 不眠症
コデインリン酸塩 コデインリン酸塩 L4
アンカロン アミオダロン L5 不整脈
ボンゾール ダナゾール L5 子宮内膜症

LRC:授乳リスクカテゴリー

ロヒプノールなどの向精神薬は処方日数制限があります。

麻薬、向精神薬、新薬、湿布には処方日数制限(投与制限)がある 薬局規制事項
新薬・麻薬・向精神薬は、体調の変化に気付かず飲み続けると、病状が悪化することが多いです。14日・30日・90日の処方日数制限(投与制限)があります。

授乳と風邪薬

風邪薬は授乳中でも比較的使いやすいです。
たいていの場合は、風邪薬を飲みながら母乳育児を続けられます。

授乳中の解熱鎮痛剤

通常、風邪の熱、頭痛、喉の痛みの症状には解熱鎮痛剤を使います。

ほとんどの解熱鎮痛剤は母乳にわずかしか移行しませんので、授乳中であっても選択できる解熱鎮痛剤は多いです。

その中でも、最も安心して授乳中も服用できる解熱鎮痛剤は、やはりカロナールカルジールコカールなどのアセトアミノフェンを有効成分とする薬です。

市販の解熱鎮痛剤であれば、タイレノール(アセトアミノフェン)やイブA(イブプロフェン)などがいいです。

イブAにはカフェインが入っていますが、カフェインは母乳に移行する量は少なく、通常の服用(少量)であれば問題ありません。

ボルタレン(ジクロフェナクナトリウム)は乳児には使えないので、授乳中もダメなイメージがありそうです。

しかし、ボルタレン(ジクロフェナクナトリウム)も、母乳への移行が非常に悪いです。
授乳中のお母さんに対して普通に使われます。

授乳中でも飲める風邪薬(解熱鎮痛剤)の例

解熱鎮痛剤 有効成分 LRC 小児 消失半減期
(時間)
カロナール
カルジール
コカール
アセトアミノフェン L1 2.36
セレコックス セレコキシブ L2 × 5~9
ブルフェン イブプロフェン L1 × 2
ボルタレン錠 ジクロフェナク L2 × ※1.2
ロキソニン ロキソプロフェン × 1.25

LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

※ボルタレン錠25mg(ボルタレンにはボルタレンSRカプセルもあります。ボルタレンSRは効果が持続するため、授乳中はボルタレン錠が適しています)

インフルエンザに解熱剤ロキソニンNG?カロナール(アセトアミノフェン)OK?バファリンは?
実際の医療現場では、ロキソニンをインフルエンザに使う医師もいれば、使わない医師もいます。しかし、子供に関しては、カロナール(アセトアミノフェン)がほとんどです。

授乳中の抗アレルギー薬

風邪の鼻水、鼻閉(鼻づまり)症状などには抗アレルギー薬を使います。

詳細は、花粉症の項目に記載しています。

授乳中と抗生物質(抗菌剤)

多くの抗生物質は授乳中も服用できます。

抗生物質は風邪のウイルスをやっつける効果はありません。抗生物質は、細菌が感染で風邪が悪化するのを抑える目的で使用します。

赤ちゃん(子供)がテトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシン【L3】、ビブラマイシンアクロマイシン)を服用したとき、歯の着色・骨の発育不全などの副作用が起こる可能性があります。

そのため、授乳中はテトラサイクリン系抗生物質を避けるのが望ましいです。

テトラサイクリン系抗生物質は赤く炎症をおこした赤ニキビの治療で使うことがあります。

【皮膚科ニキビ飲み薬】抗生物質ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッドの効果と副作用
皮膚科でよく使われるニキビの抗生物質飲み薬は、ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッドです。学会の推奨度もBランク以上で、効果もお墨付きです。

授乳中の方には、ペニシリン系抗生物質やセフェム系抗生物質が使われる傾向にあります。

小児に使えるニューキノロン系抗菌剤は、オゼックスだけです。

授乳中でも飲める抗生物質の例

抗生物質 有効成分 LRC 小児 消失半減期
(時間)
オゼックス トスフロキサシン 4.85
クラビット レボフロキサシン L2 × 7.89
クラリス
クラリシッド
クラリスロマイシン L1 4.04
ケフラール セファクロル L1 0.8
サワシリン
パセトシン
アモキシシリン L1 0.97
ジスロマック アジスロマイシン L2 ※61.9
セフゾン セフジニル L1 1.66
ダラシン クリンダマイシン L2 × 記載なし
タリビッド オフロキサシン L2 × 2.9
バナン セフポドキシルプロキセチル L2 3.6
メイアクトMS セフジトレンピボキシル L2 0.8

※ジスロマック錠250mg(ジスロマックにはカプセル・SR等があります)
LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

アクアチムクリーム、ダラシンTゲルは古いニキビ薬? 効果と副作用 市販は?
ニキビ新薬(ディフェリン、ベピオ)発売後も、ダラシン、アクアチムは化膿したニキビに使われています。ディフェリン、ベピオとの併用で、相乗効果が期待できます。

授乳中の風邪の咳・痰症状

コデインリン酸塩【L4】を含む咳止めは、新生児・乳児では呼吸抑制を起こすことがある。乳児でモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難など)が生じた。との報告があります。

そのため、授乳中はコデインリン酸塩【L4】を避けます。

コデインリン酸塩を含む咳止め
(授乳中は避ける薬)

  • コデインリン酸塩散1%「マルイシ」
  • コデインリン酸塩錠20mg「タケダ」
  • コデインリン酸塩散10%「第一三共」

など、「コデインリン酸塩~」で始まる薬。

授乳中でも飲める風邪薬(咳止め、痰切り)の例

咳止め
痰切り
有効成分 LRC 小児 消失半減期
(時間)
メジコン デキストロメトルファン L1 3.2
ムコダイン カルボシステイン 1.6
ムコソルバン アンブロキソール 記載なし
ビソルボン ブロムヘキシン 記載なし

LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

咳止めシールで有名なホクナリンテープ(ツロブテロール)の効果、副作用、使い方
最近では、ホクナリンテープは気管支喘息ではなく、気管支炎の咳に使われるケースが多いです。しかし、効かない印象を持っている方がいるのも事実です。

授乳と花粉症

年に1回のスギ花粉がやってくると非常に憂鬱な気分になります。授乳中であればなおさらです。

授乳中の花粉症でよく使われる薬は、抗アレルギー薬、点鼻薬、目薬、ステロイド内服薬です。

眠気などが出やすい抗アレルギー薬は、母乳育児の集中力低下や授乳中の赤ちゃんの落下の原因になります。

できれば、授乳中は眠くならないタイプの抗アレルギー薬を選択したいです。

花粉症薬アレグラ、ザイザル、アレロック、アレジオン 眠くならない抗アレルギー薬は?
「花粉症に強く効く抗アレルギー薬は眠気も強い」「弱いと眠くならない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。インペアードパフォーマンスが起こりにくい花粉症薬の選択がベストです。

点鼻薬と目薬は、飲み薬と比較して母乳中への移行が少ないため、授乳中でも問題なく使用できます。
花粉症の症状がひどいときは、授乳中であってもステロイドの飲み薬が使われる場合もあります。

花粉症の最後の砦 セレスタミン(ステロイド)の効果と副作用(眠気)
花粉の飛散量が多い日や体調変化などが原因で、一時的な花粉症症状の悪化は多くの方が体験します。切り札としてのセレスタミン配合錠の使い方、効果、副作用の解説。

授乳中でも飲める花粉症の薬の例

  花粉症の薬 有効成分 LRC 小児 消失半減期
(時間)
飲み薬 アレグラ フェキソフェナジン L2 9.6
キプレス
シングレア
モンテルカスト L3 4.6
クラリチン ロラタジン L1 11.2
(食前)
14.3
(食後)
ザイザル レボセチリジン L2 7.3
ジルテック セチリジン L2 6.73
点鼻薬 フルナーゼ フルチカゾンプロピオン酸エステル
アラミスト フルチカゾンフランカルボン酸エステル
ナゾネックス モメタゾンフランカルボン酸エステル
目薬 アレジオン エピナスチン
クラビット レボフロキサシン L2
ザジテン ケトチフェン
タリビッド オフロキサシン L2
パタノール オロパタジン
フルメトロン フルオロメトロン
リボスチン レボカバスチン

△:小児適応あり
LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

眠気が起こらない花粉症の目薬と点鼻薬

花粉症目薬(抗アレルギー点眼液)パタノール、アレジオン、ザジテン、リボスチン
花粉症による目のかゆみや充血の症状には抗アレルギー目薬(パタノール、アレジオン、ザジテン、リボスチン…)が使用されますが、値段が高いのがネックです。
【花粉症点鼻薬】アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザス、ステロイド点鼻薬の効果と使い方
ステロイド点鼻薬(アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼ、エリザス)は正しく使用すれば、内服薬に匹敵するくらい花粉症に効果があります。点鼻薬の使い方についても解説します。

授乳とインフルエンザ

妊婦、授乳中、赤ちゃん インフルエンザ予防接種(ワクチン)NGは誰?
妊婦、授乳中、赤ちゃん。インフルエンザ予防接種をためらってしまう3タイプです。この中でインフルエンザワクチンを使えない人がいています。誰でしょうか?

CDC(疾病予防センタ-)は「母親が新型インフルエンザになっても、母乳育児を継続する」「抗インフルエンザ薬を飲んでも母乳育児を継続する」ことを推奨しています。

授乳ではインフルエンザは感染しませんが、お母さんがインフルエンザになってしまうと、お母さんと赤ちゃんの接触(咳など)で感染する可能性が高まります。

お母さんが、タミフルイナビルリレンザなどのインフルエンザ治療薬を使用していたとしても授乳は続けられます。

お母さんの咳がひどいとき、重症でつらいときなど、インフルエンザ感染リスクが高いと思う場合は、搾乳(さくにゅう)した母乳を哺乳瓶を使って健康な人に与えてもらうという手段もひとつです。

インフルエンザ薬タミフル、イナビル、リレンザの違いと耐性ウイルス
タミフル、イナビル、リレンザの作用の仕方は同じですが、対象となる年齢や用法などが違います。まとめて解説します。

授乳と産後うつ(マタニティーブルー)

出産後の女性ホルモンの急激な変化と生活環境の変化などが原因で、気分が落ち込んでしまうことはよくあることです。

赤ちゃんが欲しくて今までがんばってきたのに、心の中にぽっかり穴が空いたような変な気分になります。

  • 理由もなく不安が押し寄せてくる
  • 涙が流れる焦りがひどくなる(落ち着かない)
  • 今まで楽しみだったことが楽しくない

出産前後は、人生の中で心の不調を起こしやすい時期のひとつです。

認知行動療法(気持ちを楽にする心理療法の一種)で、うつ・不安症状が取り除けないかチャレンジします。

それでも、うつ・不安症状が改善しない場合は、授乳中であっても薬を使って不安・うつ症状を改善します。

うつ病、適応障害で働けない 傷病手当金の条件、支給日、支給期間 退職後は?
サラリーマンには、うつ病・自律神経失調症・適応障害等の精神疾患などが原因で仕事ができなくなったときや、入院等で十分な収入をえられないときに受けられる生活保障(傷病手当金)があります。

抗うつ薬などを服用しながら授乳する場合と、薬を飲まないでうつ・不安症状のまま生活を送る場合のリスクを比較すると、
薬を服用して母乳育児を続ける場合の方が、リスクは低いと考えられています。

うつ症状には、三環形抗うつ薬選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)の使用が多いです。

うつ状態が原因の不眠症状には、超短時間型睡眠薬が使われるときもあります。

眠れない?夜中に目が覚める?睡眠薬の種類を見直そう【入眠障害と中途覚醒】
睡眠薬の効果には「強い、弱い」がありますが、効果の持続時間が「長い、短い」もあります。睡眠薬は持続時間の長さで4種類に分類され、おもに3種類の不眠症タイプに使い分けられます。

授乳中は避ける睡眠薬の例

授乳中は避ける薬 有効成分 LRC
サイレース
ロヒプノール
フルニトラゼパム L4
ダルメート フルラゼパム L4

LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

授乳中でも飲める抗うつ薬、睡眠薬の例

分類 授乳中でも飲める薬 有効成分 LRC 小児 消失半減期
(時間)
抗うつ薬 トフラニール イミプラミン L2 9~20
アナフラニール クロミプラミン L2 21
パキシル パロキセチン L2 × 10
ジェイゾロフト セルトラリン L1 × 22~24
レクサプロ エスシタロプラム L2 × 24~28
ルボックス
デプロメール
フルボキサミン L2 × 8~14
睡眠薬 ベンザリン
ネルボン
ニトラゼパム L2 × 27.1
アモバン ゾピクロン L2 × 3.94
ロゼレム ラメルテオン L3 × 0.94~1.14
ルネスタ エルゾピクロン L3 × 5.08

△:小児適応あり
LRC:授乳リスクカテゴリー
小児:小児用薬の有無

睡眠薬マイスリー(ゾルピデム)VSルネスタVSアモバン(ゾピクロン) 効果(強さ)と副作用
マイスリー(ゾルピデム)、アモバン(ゾピクロン)、ルネスタ(エスゾピクロン)は、ふらつきなどの副作用が起こりにくく、効き目もそこそこ良いため、睡眠薬の標準薬となりつつあります。

授乳と喘息

喘息は、悪化させると呼吸困難を起こす病気ですので、授乳中であっても治療を優先します。
喘息発作は、母乳育児の継続も困難にします。

喘息のコントロールの基本はステロイド吸入薬です。
授乳中でもほとんど問題となりません。

それでも喘息コントロールが不良なときは、気管支拡張吸入剤を発作時のみ吸入します。

授乳中でも使える喘息薬の例

分類 授乳中でも飲める薬 有効成分 LRC 小児
喘息予防 セレベント サルメテロール L2
アトロベント イプラトリピウム L2 ×
キュバール ベクロメタゾンプロピオン酸エステル L2
パルミコート ブデソニド L1
喘息発作時 サルタノール サルブタモール

△:小児適応あり

相談の多い「おねしょ」も自宅・病院で治療できます

夜尿症薬ミニリンメルト(デスモプレシン)でおねしょ治療!副作用に気を付けて
おねしょ(夜尿症)の治療法は確立されつつあり、夜尿アラームと夜尿症薬のミニリンメルトが治療の2大柱です。そのうちのひとつミニリンメルトについて解説します。

まとめ

今回は、風邪、花粉症、インフルエンザ、産後うつ、喘息の薬と授乳についてでした。

授乳中は、薬の処方をためらう医師や、薬を止めるようにいう薬剤師もいます。

しかし、記事を最後まで読んでいただいた方は、授乳中でも予想以上に多くの薬が飲めるとわかったと思います。

授乳と薬のまとめ

  1. 飲んだ薬の成分が母乳への移行することは間違いない
  2. 授乳を中断することなく服用できる薬は意外と多い
  3. 授乳中は避けるべき薬も、もちろんある